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日本にもいた! 10年前にデロリアンをEVにした男 世界で唯一、急速充電に対応

信頼性が低く、メンテナンス困難なデロリアン

text:Kumiko Kato(加藤久美子)

【画像】日本版/英国版デロリアンを比較 全34枚

デロリアンファンのほとんどがそうであるように、デロリアンをEV化した藤井智康さんも映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で初めてデロリアンの存在を知った。

シンプルでスタイリッシュ、そして機能的なデザインに魅了された藤井さんは、「いつかこのクルマを自分のものにしたい!」と考えていた。

藤井さんはもともと、それほどまでクルマ好きというわけではなく、デロリアンが好き、ジョルジェット・ジウジアーロ(デロリアンのデザイナー)がデザインしたクルマが好きだったそうだ。

「いすゞ・ピアッツァ、スバル・アルシオーネSVX、初代ゴルフやパンダもそうですよね。どれも買えませんでしたが、好きなデザインです」

「デロリアンについては台数も少なく、中古車が見つかったとしても信頼性が低く、メンテナンスが非常に難しいことが判明しました」

「色々と情報を集めていくうちに、デロリアンの所有はやはり難しいと。それで所有する夢をあきらめることにしました。」(藤井さん)

当時20代の藤井さんは、デロリアンの所有を一度は諦めた。

しかし、その後、しばらくしてとんでもないアイデアを思いつく。

仕事で環境問題に関わる機会も多く、藤井さんはある研究をしている時に電気自動車に出会い、排気ガスを出さないという以外に、EVの素晴らしい特長を知ることになった。

デロリアン、EV化で長く乗り続けられる

藤井さんが出会った、EVデロリアンになる前のデロリアン。

「ガソリン車をEVに変換することは、CO2削減に大きな効果があることはもちろんですが、さらに、EVは構造が簡単で壊れにくいことも知りました」

「その時、ふと、ひらめいたんです。デロリアンをEVにすれば壊れないデロリアンができるじゃないか? これは面白い! と」

「そして、映画の中でドクがタイムマシンを作った時に自慢げに言ったセリフを思い出しました。『どうせ作るんだったらカッコイイほうがいいじゃないか!』」(藤井さん)

その後、藤井さんは縁あって廃車寸前のデロリアンと出会う。

フロントガラスは割れ、左右のフェンダーはどちらも衝突によって凹んでおり、フロントのFRP部分も割れていた。

ちなみに、デロリアンのボディはほとんどがステンレスでできている。普通の板金工場ではステンレスの完璧な補修は難しいため多くは全塗装してしまうのだが……。

「FRPは船の修理のように直すことができました。そして、左右のフェンダーは板金処理で完璧に直してもらいました」

「とても腕がいい職人さんが関わってくださいました。エンジンもかなり長い間、動かしてなかったのでレストア困難状態でしたがEV化するので問題なし」(藤井さん)

そして、念願のEV化に向けては、全国から仲間を募り「デロリアンEV化計画」としてのプロジェクトをスタートさせた。

2009年3月にEVデロリアン完成!

藤井さんは仲間とともに試行錯誤を繰り返しながらも、コツコツと作業を続け、ついに2009年3月11日にEVデロリアンを完成させた。

アップグレードを続け、現在は「バージョン3」となったEVデロリアンに搭載されているのは、廃車になった三菱i-MiEVのシステムだ。

モーター自体のスペックはバージョン2で使っていた米国製の方が上だったがi-MiEVのEVシステムは熟成されており、多くのメリットが期待できたという。

「メーカークオリティのバッテリーマネージメントシステムや、急速充電規格『チャデモ』の搭載などですね」(藤井さん)

ただし、全てのパーツがCANでつながっているため、1つでも外すとシステムが起動しない可能性があったという。

i-MiEVシステムへの変換は長い時間がかかった。車両から配線を慎重に外し、その都度EVシステムを起動させ、機器が正常に動くのを確認。クリアできたら先に進んでまた確認……。

配線取り外しの次はリチウム電池。メンバー5人が集まって大型ジャッキを3つ使ってゆっくりと車体から降ろしたという。

直流330Vと高圧なので感電事故には最大限注意しつつ慎重に作業を進め、何とか作業完了。

「作業を始めてからリチウムイオン電池を取り外すまで、約半年かかりましたね」(藤井さん)

そして2016年7月22日に急速充電にも対応できるEVデロリアンバージョン3が完成した。

日頃のメンテナンスは? 洗車は?

最初は50kmだったEVデロリアンの航続距離は現在、100kmまで伸びた。

遠出も可能となり、近県の環境関連イベントに招待される機会も増え、デロリアンオーナーの集まり、EVオーナーの集まりなどにもEVデロリアンで頻繁に出かけているそうだ。

「EVデロリアンオーナーとなって10年経過しました。3回のバージョンアップをはじめ、多くの作業を仲間とともに自ら行ってきた経験によってEVは革新の塊であることがわかりました」

最新のモーターやリチウム電池が市場に登場した際には、さまざまなコンポーネントを変更および交換することも可能。

最初にデロリアンEV化を思いついたときのように、「車のボディそのままで、パフォーマンスのアップグレード」が実現できるという。

気になるのは日ごろのメンテナンスだ。洗車などはどうしているのだろう?

「構造がシンプルですから、実はメンテナンスは非常にラクなんです」

「オリジナルの(ガソリンエンジンの)デロリアンで発生する多くの問題もEV化することでトラブルとは無縁になりました」

「洗車もいつも水をざばっとかけて食器用洗剤で洗えばOK。汚れが目立って来たら。クリームクレンザージフを使います」

「ワックスはかけないですよ。可能な限り、余計なものはつけないのが基本です。流し台にワックスつけませんよね?(笑)」(藤井さん)

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