『FIMエネルMotoEワールドカップ』(以下、MotoE)は、電動バイクで争われるチャンピオンシップです。MotoGPのヨーロッパ開催グランプリの数戦に併催され、マシンはイタリアの電動バイクメーカー、エネルジカ・モーターカンパニーが供給する『エゴ・コルサ』のワンメイクで、タイヤサプライヤーはミシュランです。
ひとつのニュースとしては、MotoE開催初年度の2019年からマシンサプライヤーを務めていたエネルジカが、今季を限りにその役割を終えること。そして2023年からはドゥカティがワンメイクマシンサプライヤーとなります。
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MotoEのマシンサプライヤー最終年を迎えるエネルジカですが、今季のMotoEマシン『エゴ・コルサ』は大きく進化しています。新しいモーターとインバーターが搭載されたのです。新モーターはEMCEモーターと呼ばれ、新インバーターとともにエネルジカとマーヴェル社によって共同開発されたもの。2021年6月末に発表され、すでにエネルジカの市販車に搭載されています。
車両重量に関しては2021年よりも15kg軽量化され、最低重量が262kgだったところ、247kgとなりました。3月上旬に行なわれたMotoEのヘレスでのテスト中にMotoGPドットコムで公開されたインタビュー動画の中で、エネルジカのCTOジャンピエトロ・テストーニ氏は、とくにモーターとインバーターの変更が「バイクに全く異なるフィーリングをもたらす」とコメントしています。
2022年シーズンのMotoEは7戦が予定され、その全てが2レース制、土曜日にレース1、日曜日にレース2が行なわれる予定です。今季、初開催となるのはイタリアのアウトードロモ・インテルナツィオナーレ・デル・ムジェロ(第3戦)、そしてフィンランドのキュミリング(第5戦)です。キュミリングに関しては、MotoGP自体が初開催となります。
そして、予選方式も変更されました。これまでの予選は「Eポール」と呼ばれ、各ライダーが1人ずつ1周のみタイムアタックを行ない、そのタイムによってグリッドが決定するという、非常にエキサイティングながらライダーにとってはミスの許されないものでした。
今季の変更により、予選方式はMotoGPと同様、Q1とQ2で争われるものとなりました。2回のフリープラクティスの総合順位トップ8のライダーはQ2に進出が決定し、総合9番手以下のライダーはQ1から予選に臨みます。
Q1は10分間で争われ、この中でトップ2のライダーがQ2へと進出。10分間のインターバルを経て、再び10分間のQ2でグリッド順を争います。つまり、Q2に進出した時点で、10番手以内のグリッドが確定することになるのです。
なお、Q1からQ2へと進むライダーは、10分間のインターバルでバッテリーの急速充電が可能です。とはいえ、10分で充電できるエネルギーは限られるでしょうから、Q1から予選に挑むライダーにはエネルギーマネジメント、タイムアタックのタイミングが重要になるでしょう。そうした駆け引きは新しい見どころとなりそうです。
2022年シーズンのMotoEに参戦するのは、11チーム18名のライダーです。日本人ライダーの大久保光選手も継続参戦となります。
大久保選手は2021年にMotoEに初参戦し、今季もまた唯一の日本人ライダーとしてこの電動バイクによるチャンピオンシップに挑みます。昨年のベストリザルトはオーストリアでの5位。今季は表彰台、優勝にも期待がかかります。
また、2020年と2021年MotoEチャンピオンのジョルディ・トーレス選手をはじめ、昨年トーレス選手と最後までチャンピオンを争ったドミニケ・エガーター選手や、2019年MotoE王者マッテオ・フェラーリ選手、そして2019年からMotoEに参戦し続け、常に上位に食い込んできた実力者エリック・グラナド選手も引き続き参戦します。
MotoGPクラスで活躍してきたブラッドリー・スミス選手が2019年ぶりにMotoEにカムバックしました。2022年MotoEのエントリーリストには実力者が名を連ね、レース数も増えることから、昨年以上に熱戦のチャンピオンシップが予想されます。
MotoEの2022年シーズン開幕戦は、スペインのヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで開催されます。4月30日に決勝レース1、5月1日に決勝レース2となります。ぜひ注目してみてはいかがでしょうか。
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