5気筒ターボで435ps発揮
執筆:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
【画像】D8 GTOってどんなクルマ?【ケータハムと写真で比較】 全106枚
翻訳:Takuya Hayashi(林 汰久也)
オランダの自動車メーカー、ドンカーブートは、新型D8 GTOインディビジュアル・シリーズを発表した。「インディビジュアル・シリーズ」は、8年の歴史を持つD8 GTOの最後の公道仕様である。
このモデルは、標準のD8 GTOと同じアウディ製の2.5L 5気筒ターボエンジンを搭載しているが、ドイツのチューニングスハウスであるアプト・スポーツライン社が435psまで出力を向上させている。
アプト・スポーツラインは、アウディのRSブランドをハイパワー化することで知られている。今回の主な改良点は、冷却システムの強化、新しい燃料噴射装置の採用、ECUチューンなど。
性能の詳細は不明だが、後継車である421psのD8 GTO-JD70よりもわずかにパワーアップしていることから、0-100km/h加速は約2.6秒、最高速度は約290km/hになると予想される。
ドンカーブートのマネージング・ディレクターであるデニス・ドンカーブートは、「この2.5Lエンジンからこれだけの性能を引き出すことは、アウディ・スポーツでもできませんでした」と語っている。このエンジンを搭載したアウディRS3の最新モデルは、最高出力400psを発揮している。
また、スパ・フランコルシャンのケンメル・ストレートでは、最高速はJD70よりも11km/h速く、ラップタイムを1.4秒短縮した。
幅広いカスタマイズが可能
エクステリアは標準モデルより「シンプル」になっており、フロントエンドのフラップ、エアスクープ、ベントが取り除かれ、ブランドのロゴがノーズからグリルに移された。
しかし、それ以上に重要なのは、「顧客に完全な自由を与える」と約束されている点だ。車両価格は税別16万2900ユーロ(約2100万円)だが、数多くのオプションやサービスを利用することで、「サーキット、ツーリング、デザイン、ラグジュアリーなど、オーナーのニーズに合わせて構成することができる」とのこと。
ドンカーブートは、クルマの部品を個別に製作したり、それに合わせたラゲッジやウェアを提案したり、オーナーが指定する素材でシートを仕立てたり、さらにはボディのカラーリングを「開発」することも可能だ。
標準装備として、バックカメラとパーキングセンサーを搭載している。
ドンカーブートは、インディビジュアル・シリーズは仕様によっては「快適なクルーザーになる」としているが、その硬派な性格から「長旅には必ずしも適していない」とも述べている。
シャシーとしては、タロックス製ブレーキディスクが4輪に装着されており、サーキット走行用にボッシュ製のアンチロックシステムを装備することも可能。ほかにも、ステアリングラック、6速シーケンシャル・トランスミッション、サスペンションなどさまざまなオプションが用意されている。
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