N-BOX JOY、スペーシア ギアの登場で各社出揃った
2018年に登場した軽スーパーハイトワゴン+クロスオーバーのスズキ「スペーシアギア」のスマッシュヒットにより、ダイハツ「タントファンクロス」そして三菱「デリカミニ」が続々登場しました。そして2024年ついに軽自動車のトップセラーモデル、ホンダ「N-BOX」にも「JOY」というクロスオーバーモデルが追加。パイオニアであるスペーシアギアは2世代目に進化し、新車販売の激化が予想されます。
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JOYの追加で販売台数巻き返しを狙うN-BOX
全国軽自動車協会連合会が発表している軽乗用車の新車販売台数ランキングを見ると、1位ホンダ「N-BOX」、2位スズキ「スペーシア」、3位ダイハツ「タント」と軽スーパーハイトワゴンがトップ3を占めている状況だ。
そして2024年9月26日、ホンダはアクティブな日常を気楽に楽しめる、道具感を際立たせた新軽自動車「N-BOX JOY」を発表した。このN-BOX JOYは軽スーパーハイトワゴンのN-BOXをベースにクロスオーバーSUVテイストを加えたモデルだ。
N-BOX JOYが登場する前の9月20日には、スズキ「スペーシアギア」が登場。これで、ホンダN-BOX JOY、スズキ スペーシアギア、ダイハツ タントファンクロス、そして三菱デリカミニと、日産を除く各メーカーの軽スーパーハイトワゴンのクロスオーバーモデルが出揃ったこととなる。また軽スーパーハイトワゴンのトップモデルであるホンダN-BOXでJOYの追加は、待望のクロスオーバーモデル登場というのが販売現場の本音だろう。
ホンダN-BOX JOYは、2023年に販売開始した3代目N-BOX/N-BOXカスタムをベースとした追加モデル。人々の暮らしや働き方が多用化する中、「アウトドアを手軽に楽しみたい」「自分だけのくつろぎの空間が欲しい」というユーザーのニーズに応えるために開発された。
外観デザインは、N-BOXをベースに立体感のあるヘッドライトやブラックとボディカラーのコンビネーションバンパーなど道具感を際立たせたアクティブな雰囲気が特徴。さらに電動格納式リモコンドアミラーやアウターハンドル、リアライセンスガーニッシュなどをブラック塗装で統一し引き締まったデザインとしている。
インテリアは、汚れが目立ちにくいチェック柄の撥水シートを採用するだけでなく、リアシートはダイブダウンするだけでなく後端まで限りなくフラットに近づく室内フロアにより、テラスのような空間を創出している。
さらに、フロア後端にあるフロアアンダーボックスは、約18Lの大容量を確保し、ボックス左右に浅底のポケットを備えている。また、フロアアンダーボックスのフタには、汚れても洗える樹脂製のフロアエンドボードを採用。自立が可能なつくりで、荷物の出し入れがしやすい設計となっている。
N-BOX JOYが搭載しているエンジンは、最高出力64ps、最大トルク104Nmを発生する660cc直列3気筒ターボと最高出力58ps、最大トルク65Nmを発生する660ccの直列3気筒DOHCの2種類。ターボエンジンはカスタムのみの設定となったので、丸目のヘッドライトを採用した外観デザインでターボエンジンを希望する人はこのN-BOX JOYを選ぶこととなる。
組み合わされるトランスミッションは全車CVTで、駆動方式は全グレードで2WDと4WDを選ぶことができる。燃費性能はWLTCモードで20.2~21.3km/Lを実現。
安全装備は、先進の安全運転支援システム「ホンダセンシング」を全グレードに標準装備。衝突被害軽減ブレーキ(CMBS)をはじめ、13の機能によりドライバーをサポートしてくれる。また、新世代コネクテッド技術を搭載した車載通信モジュール「ホンダコネクト」は対応するナビをディーラーオプションで用意している。
N-B0X JOYの車両本体価格は184万4700円~226万500円(消費税込)となっている。
気軽にアウトドアを楽しむがコンセプトのスペーシアギア
対して2024年9月20日にフルモデルチェンジしたスズキ スペーシアは、軽スーパーハイトワゴンのクロスオーバーモデルブームの火付け役。初代モデルは2018年に登場し、今回のフルモデルチェンジで2代目となった。
スペーシアギアの外観デザインは、日常の行動範囲の中で、もっと気軽に、もっと思い切りアウトドア気分を楽しんでもらいたいという思いを込めた「10マイルアドベンチャー」がコンセプト。
フロントマスクは、アウトドアシーンで活躍するデジタルガジェットを意識したデザインを採用。スズキのSUVを継承した丸目のLEDヘッドランプをはじめ、ヘッドランプガーニッシュ、メッキブロックのフロントグリルの採用により逞しさを表現している。
サイドアンダーガーニッシュは、複数の多角形ブロックを結合したグラフィックを採用することで、頑丈で頼りがいのある印象を強めている。また、サイドドアガーニッシュにオレンジの「GEAR」ロゴを配することで気持ちが高まるような遊びゴコロを演出している。
さらに、フロントとリアのバンパーにスキッドプレートを採用し、SUVらしさをアピール。ホイールは、プラスネジをモチーフとしたスペーシアギア専用のガンメタリック塗装の14インチアルミホイールを採用している。
インテリアでは、撥水加工されたシート表皮に山の稜線や歯車、タイヤパターンなどをイメージした意匠を採用。エンボスの艶感と凸凹感の絶妙なバランスで、遊びゴコロと機能性を表現している。
スペーシアギアが搭載しているパワートレインは、最高出力64ps、最大トルク98Nmを発生する660cc直列3気筒ターボエンジン、あるいは最高出力49ps、最大トルク58Nmを発生する直列3気筒DOHCエンジンにマイルドハイブリッドを組み合わせている。
トランスミッションは全車CVTを採用し、駆動方式は全グレードで2WDと4WDを選べる。燃費性能はマイルドハイブリッドシステムの効果によりWLTCモードで19.8~23.9km/Lとなっている。
スペーシアギアの車両本体価格は195万2500円~215万7200円(消費税込)。N-BOX JOYと比べると自然吸気エンジン車は高いがターボエンジン車は割安という戦略的な価格設定となっている。
* * *
これでN-BOX JOY、スペーシアギア、タントファンクロス、デリカミニと、軽スーパーハイトワゴンのクロスオーバーモデルが各社から揃った。デリカミニの4WD車は専用チューニングを施したサスペンションと大径タイヤの装着により悪路走破性を高めたことをアピールしている。
しかし、最低地上高を見るとN-BOX JOYが145mm、スペーシアギアが150mm、デリカミニ4WD車が160mm。そしてタントファンクロスの4WD車は165mmと最もロードクリアランスを確保している。
N-BOX JOYとスペーシアギアはクロスオーバーをファッション感覚で取り入れ、デリカミニとタントファンクロスの4WD車は本気でアウトドアを楽しみたいという人向けとキャラクターが分かれる。
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みんなのコメント
まあ、タイトルにまで気を遣われるようじゃあ、JOYってその程度のモデルってことを公言しているようなもんだな。SUVって公言できない時点で、2代目スペーシアギアだけでなく、ファンクロス、デリカミニと同じカテゴリのモデルとしてJOYは見られてはいないから。
安心して標準車の一部仕様変更、その他のモデルとして選ばれてくれたらいいと思うよ。ファッション感覚でw