スポーツランドSUGOで行なわれたスーパーGT第6戦。GT300クラスのポールポジションからスタートした61号車SUBARU BRZ R&D SPORTは8位に終わった。
BRZは元来SUGOを大得意としており、2018年のポールトゥウィンを皮切りに、2019年もポールポジションを獲得。未開催の2020年を挟んで、2021年もポールトゥウィンを飾っていた。
■12号車インパルZ、第6戦でランキング首位陥落も「残り2戦でチャンスは十分にある」とバゲット
今大会もサクセスウエイト89kgを搭載しながら予選で2番手タイムをマークすると、トップタイムを記録していた96号車K-tunes RC F GT3が車検不合格で失格になったことでポールポジションに繰り上がった。BRZが得意とする先行逃げ切りのレースを目指していた61号車は、スタートドライバーの井口卓人が序盤から後続に対してマージンを築き、順調なレース運びを見せていた。
しかし、13周頃から雨が降り出したことで状況は一変する。井口はウエットタイヤに交換するためライバル勢に先んじてピットに向かったが、上位陣はドライタイヤでステイアウトするチームも多く、徐々に雨が弱まったことでウエットタイヤのアドバンテージも小さくなってしまった。
そんな中で井口は29周終了時に山内英輝に交代してチェッカーを目指したが、50周前後に路面が乾いてきたことで、ドライタイヤに交換するため3度目のピットインを強いられた。
17番手まで追い上げた山内はウエットタイヤのマシンを中心にオーバーテイクを重ねて8位でフィニッシュ。結果的には、ドライバー交代のタイミングまでスリックタイヤで粘り2ストップに抑えたチームや、ドライアップのタイミングまでウエットタイヤでのスティントを伸ばして2ストップにしたチームが上位を占める結果となった。
井口はチームのプレスリリースの中で、難しい判断を迫られるレースだったとコメントしながらも、3ストップのチームの中で最上位につけられたことをポジティブに捉えている。
「前半のドライはすごく調子良かったのですが、雨用はもう少しハード目を選択していたら違った結果になったと思います。状況判断は難しかったです」
「ただポイントは取れたし、3回ピットに入った中ではトップだったし、悔しさはありますがチームの判断は良かったのだと思います」
また山内も「難しいレース」とコメントしたが、残り2戦に向けて前を向いている。
「難しいレースでした。いま起きている状況の中ではベストだったと思います」
「あの雨の中をスリックで走れるGT3の優位があったかもしれません。この残念な気持ちをぶつける先がないし、歯痒いですね。これで追い込まれてしまいましたが残り2戦の連勝を目指して頑張ります」
そして小澤正弘総監督も「難しい」という言葉を用いたひとり。彼もチームが採った戦略はそれほど悪いものではなかったはずだと語った。
「難しい展開でした」
「先頭を走っている故に井口に『スリックで我慢』という選択はできないと思います。雨はあまり得意ではないですし荒れたコンディションの中では、そう大きく間違ってはいなかったと思います」
「シリーズを見据えますと、去年のオートポリスは75kg乗せて3位に入れたので、今回はそれよりは軽くなります。残り2戦ともトップを取るつもりでいきます」
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