名門カンサイサービスらしい的確なパーツ選択と細かいセットアップ
ドライバーを選ばない懐の深さがある!byターザン山田
「チューンドR35GT-Rの理想形に緊急試乗!」扱いやすさを極めた熟成のKansaiブーストアップ仕様を試す!
「純正タービンのままでどこまでイケるか?」をテーマに製作された、カンサイサービスのR35GT-R(2017年モデル)デモカー。自走でサーキットに乗り付け、どんなコースでも速さを見せつける。そんな合法ストリートスペックだ。
「原点に返り、車高の前後バランスやアライメントなど細かい所を詰めています。その積み重ねで、どんどんバランスが良く扱いやすいクルマに仕上がってきましたね」と向井代表。
ブーストアップ仕様となるエンジンは、インジェクターすらノーマルのまま。燃料ポンプのみサード295L/hに変更し、HKSプレミアムサクションキットでレスポンスの向上を図る。スーパーSQVもセット済みだ。
マフラーは音量バルブ付きのHKS 2ステージエキゾーストシステム。普段乗りは控えめのサウンドで近所迷惑も気にならない。フロントパイプやメタルキャタライザー、センターパイプはトラスト製をチョイスする。
こうして吸排気のストレスを取り除いた上で、オリジナルのスポーツECUを導入。ブースト圧を1.2キロに設定し、620㎰/90.5kgmを発揮する。
「タービン容量が小さいため、過給圧を無理に上げていっても高回転域でタレてしまう。ブースト圧は控えめに、点火時期や燃調を詰めていったほうが、下から上まで気持ちが良いフィールに仕上がります。シャシダイのみならず、実走を重ねるのが大事だと思いますよ」と続ける。
ちなみにインタークーラーはHKSのGT1000用を使用。吸気温度が抑えられることでノッキングも出にくく、点火時期も進められるようになる。高回転での伸びが得られるし、夏場もタレにくくなるなどメリットは非常に大きい。
その大パワーを無駄なく活かすため、HKS ATSCでトルク配分をフロント寄りに調整。オリジナルの機械式LSDをフロントに組み込んでいるが、こちらはマイルドな立ち上がりのため街乗りでもストレスなく使用できる。
足回りは、HKSハイパーマックスIV SP(F22kg/mm R16kg/mm)を選択。タイヤをアドバンA052に変更したのに伴い、バネレートを引き上げた。
オリジナルのアッパーリンク&リヤサーキットリンクを投入し、ネガティブキャンバー角を付けているのもポイント。キャンバー角はフロントが4度20分、リヤ2度40分で、リヤを若干トーインに振ることで制動時にリヤが暴れるのを防いでいる。
スリット入りのブレーキキャリパーは純正サイズ。パッドはプロジェクトμのレーシングN+。クーリングエアガイドにより走行風を当てることで、ブレーキ温度の上昇を抑制。安定した制動性能を発揮する。
室内はエアコンをはじめ快適装備はそのままだ。ブーストコントローラーは、高回転時も過給圧がタレないようにEVC6-iR2.4を投入。ミッション保護のためにDCTクーラーも装着される。
シートはレカロで、運転席は新作フルバケのRMS、助手席はSP-Xをセットする。近未来的な形状で、抜群のホールド性を誇るモデルだ。
一方のエクステリアは、ストリートでの使い勝手を損ねずに空力性能を向上させられるカーボンリップスポイラーや、手軽にレーシーさをアピールできるカーボングリルをセット。専用設計のカーボンGTウイングもオリジナル。強力なダウンフォースを発揮する。
片側25mmのワイド化できるフロントフェンダーは同社の人気アイテム。そこに収められたホイールは、アドバンレーシングの最新作、R6の20インチ(11J+5)。絶妙すぎるマッチングだ。タイヤはアドバンA052の285/35サイズをセットする。
このチューンドに試乗したターザン山田選手は「足回りをはじめとするマシン全体のセットアップが絶妙。ブレーキしてハンドルを切って、アクセルを踏み込む一連の動作が非常にスムーズに行える。コントロールできる幅も広いので、誰が乗っても安心して速く走れると思うよ。エンジンも下からトルクフルで、2速か3速で迷うような所でも3速で行ける。だから今回のようなウェット路面でも無駄にホイールスピンさせずに済むんだ。とにかくバランスの良い仕上がりだね」と評価。
的確なパーツ選択と細かいセットアップにより、バランスがよく扱いやすい仕様へと昇華したカンサイサービスのR35。ストリートでの快適性とサーキットでの楽しさを高次元に両立したその仕上がりは、多くのユーザーにとって理想的な1台と言えるはずだ。
■エンジン:HKS プレミアムクサクション、スーパーSQV、2ステージエキゾーストシステム、強化アクチュエーター、GT1000インタークーラー&パイピングフルキット、EVC6-iR2.4/トラスト スポーツキャタライザー、フロントパイプ、センターパイプ/サード 燃料ポンプ/Kansai スポーツECM Ver.2 ■ドライブトレイン:HKS ATSC、DCTオイルクーラーキット/Kansai フロントLSDスペックSハイブリッド ■サスペンション:HKS ハイパーマックスIV SP/Kansai フロントショートアッパーリンク、リヤサーキットリンク ■ブレーキ:Kansai クーリングエアガイド/プロジェクトμ・N+ブレーキパッド ■ホイール:アドバンレーシングR6(11J+5) ■タイヤ:アドバンA052(285/35R20) ■インテリア:レカロ RSM、SP-X ■エクステリア:Kansai カーボンフロントショートリップ、カーボンフロントグリル、フロントワイドフェンダー、カーボンサイドステップ、カーボンリヤウイング/バリス クーリングエンジンフード
●取材協力:カンサイサービス 奈良県奈良市小倉町1080 TEL:0743-84-0126
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