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2021年もGTワールドチャレンジ・ヨーロッパに挑む富田竜一郎。WRTからの提案をうけ勝負の年へ

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2021年もGTワールドチャレンジ・ヨーロッパに挑む富田竜一郎。WRTからの提案をうけ勝負の年へ

 4月9日、ベルギーのWレーシングチーム(WRT)は、2021年のファナテックGTワールド・チャレンジ・ヨーロッパの参戦体制とドライバーラインアップを発表した。このなかで、2020年からシリーズに参戦を開始した富田竜一郎が、今季スプリントとエンデュランスの両シリーズに参戦することが明らかにされた。2年目のヨーロッパでの戦いに挑む富田に、シリーズへの意気込みを聞いた。

 スーパーGT GT300クラスやスーパー耐久で活躍してきた富田は、Audi Team Hitotsuyamaから参戦した鈴鹿10時間やWTCR世界ツーリングカーカップでの戦いを通じ、世界への挑戦を意識。Audi Team Hitotsuyamaや、富田の活動を応援するITコンサルティング会社のグランバレイの後押しを得て、2020年からヨーロッパでの戦いに身を投じた。

富田竜一郎、今年もWRTからGTWCヨーロッパへ。エンデュランス・カップにも参戦

 日本とはひと味もふた味も異なる戦いを経験した富田は、GTワールド・チャレンジ・ヨーロッパのスプリントカップに、アウディワークスドライバーのケルビン・ファン・デル・リンデと組んで挑み1勝を飾ったほか、ランキング4位につける活躍をみせた。

 当然、2021年に向けて富田はさらなるステップアップを目指すべく、「スパ24時間には出たかったので、エンデュランスはマスト」とWRTにドライバーとして活動をリクエストした。内容は、プロと富田に準ずるレベルの3人でのエンデュランスのシリーズ参戦だった。

 ただ、WRTを率いるヴァンサン・ボッセは、富田に「シルバーカップでエンデュランスとスプリントカップを年間で戦い、そのチームのエースとしてやってみないか?」という内容を提示した。

 例えば、2020年のスプリントカップでは、ドライバーカテゴライズで予選の出走順が決まってしまい、富田は各メーカーのトップドライバーが出走する組には出走できなかった。しかし、シルバーならば必然的にプロ、特に各メーカーのトップとがっぷり四つのアタック勝負ができる。

 富田は「クリストファー・ハーゼやドリス・ファントールと走り、自分の実力を示すのがいちばん大事ではないか? という提案をボッセから受けました。その方がプロクラスでチャンピオンを獲りにいくよりも、将来に対しての近道になるというんです」と語った。

「個人的には、昨年スプリントのオーバーオールでランキング4位まで行っているので、シルバーというのは納得がいかない部分もありました」という富田だが、「資金面も含めての妥協をしながら、ベストがこの選択です」とボッセの提案を受けた。スプリントカップとエンデュランスのどちらも出場することができ、走行距離も稼げる上に、そこでしっかり速さをみせれば、将来のアウディスポーツとの関係も構築される可能性が出てくる。

「じゃあ何もやらないというのも違うし、スプリントをもう1年、シルバーで戦うというのはいちばんあり得ない選択でした。予選と自分のスティントでしっかり実力をみせるのが大事だと思います。今年からアウディのジュニアプログラムに入ったデニス・マーシャルというドライバーは、特に目立った成績はないのですが、彼も予選とスピードで評価されています」と富田。

 こうして、スプリントカップとエンデュランスではフランク・バードという「ドバイ24時間でも速かったですし、昨年エンデュランスの経験もある(富田)」ドライバー、さらにエンデュランスではバルデマール・エリクセンを加え、チームを牽引していくことになる。

「これまで今季3回テストにいきましたが、ケルビンもいた中で僕がいちばんチーム内で速いタイミングもあったので、手ごたえもあります。ただ今季はエントリーも増えていて、シルバーカップもすごく台数が多いんです。その中でどれだけいけるかは分かりませんが、将来アウディスポーツの一角に食い込むためには、プロでのチャンピオンより、シルバーで速さをみせるのが手っ取り早いという判断です」と富田。

「こんなコロナ禍のタイミングでなければ良かったですし、状況が状況なだけにいろいろ難しい部分はあります。でも、僕が仮にもう一度日本で今までと同じことをしても、“それ”にしかなり得ないですよね。現実にドライバーとクルマで勝負できて、アウディのワークスドライバーを相手にどこまでできるか見ることができるのは、この選択肢しかないですから」という富田の2021年にかける意気込みは強い。

「予算の面もあるので、自力でヨーロッパでやるのは今年で最後にしようと思っています」という勝負の年だ。コロナ禍のなかでヨーロッパでの生活も苦労の連続、さらに日本への帰国にも困難がともなうなか、2021年エンデュランスカップ第1戦モンツァは4月15~18日に迎える。どんな結果を残してくれるか、吉報を待ちたい。

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