AT車に慣れきってしまったというクルマ好きのアナタ、そのカーライフに満足してる? ドライブの際に刺激が欲しいと思っている人は、MT車に出戻ってみてはいかがだろうか。だからといって、スポーツカーをお薦めするのでは芸がない……ということで、ここでは癒し系MT車と題して、軽自動車にコンパクトカー、セダンにステーションワゴンにSUVまで新車で買える5台を紹介したい。
文/FK、写真/スズキ、トヨタ、ホンダ、マツダ
「MT車に出戻りたい!!」なんて密かに思ってる人にお薦めの「癒し系MT車」5選
生産終了が決定したトヨタ・C-HRを新車で買うなら今のうち!
ワイドスタンスを強調する前後の造形やクーペボディを連想させるルーフラインなどによってスタイリッシュな印象を与えるC-HR。MT車の車両本体価格は239万2000円から269万2000円
徹底的なデザインへのこだわりで話題となった2016年12月登場のC-HR。発売1カ月後の受注台数も約4万8000台という好調な立ち上がりを記録した。
しかし、ライバルたちに比べて、個性的なスタイリングを優先させたがゆえに実用面での使い勝手に劣る面が多々あったことからセールスは伸び悩み、残念ながら2023年7月に生産が終了することとなった。
とはいえ、“センシュアルスピードクロス”をキーワードにスピード感のあるキャビン形状、彫刻的な面造形、ダイヤモンドをモチーフに強く絞り込んだボディと大きく張り出したホイールフレアの対比といったC-HRならではのスタイリングはいまなお健在だ。
そんなC-HRはハイブリッド2WD、ガソリン2WD、ガソリン4WDの3種類に大別されるが、そのなかで唯一、ガソリン2WDモデルには6MT車が設定されている。
2019年8月に行われたマイナーチェンジでガソリン2WDモデルの6MTに新採用されたのは、変速・発進操作をアシストするインテリジェントマニュアルトランスミッション(iMT)。コンピュータがドライバーのクラッチ&シフト操作にあわせて最適なエンジン回転数になるように制御することで、不快なショックを感じさせないスムーズな変速操作をサポートしてくれるという優れモノなのだ。
これなら、しばらくMT車から遠ざかっていた人も安心してドライブすることができるのはもちろん、爽快な走りと操る楽しさによってクルマ本来の楽しさも十分に味わえる。
軽商用車唯一の6MTと聞くだけでテンションが上がるホンダ・N-VAN
N-BOXのプラットフォームを最大限に活用しながら、軽バンに求められる広い積載スペースと積載作業の効率性を追求したN-VAN。MT車の車両本体価格は127万6000円から176万2200円
スポーツカーですらMT車が減少傾向にあるいっぽうで、MT車が充実しているカテゴリーが軽商用車。ダイハツのハイゼットシリーズやスズキのキャリイ&エブリイを筆頭に、今でも新車で買えるMT仕様の軽商用車は数多存在する。
そのなかで唯一、6MTを採用しているのが2016年7月に発売されたN-VANだ。働く人々の生活を見つめ、さまざまな仕事での使いやすさや優れた走行性能、安全性能を追求し、軽バンの新基準となることを目指して開発されたN-VAN。
軽バンとしての機能性を追求したG、Lというふたつのグレードに加え、質感の高いインテリアや便利な装備と充実したカラーラインナップで個性を際立たせた+STYLEという3タイプを設定。商用としてはもちろん、普段使いからアウトドアライフまで幅広い用途に使える一台として高い人気を獲得している。
エンジンは荷物を積んでもへこたれない力強い加速と約20km/Lの低燃費を両立した53psの最高出力を発生する水冷3気筒DOHCエンジン。このエンジンに軽バン初となる6MTを組み合わせることによってMTならではのダイレクトな操作感をはじめ、荷物積載時の高い駆動力や高速走行時の静粛性を実現している。
そんな走りの良さに加えて高水準の衝突安全設計ボディ、助手席側ピラーレスによるダブルビッグ大開口、長時間の運転と頻繁な乗り降りに配慮したドライバーズシートを採用するなど装備と機能は超充実。となれば……そりゃ、売れるってワケだ。
2023年1月の大幅商品改良で生き残ったマツダ・MAZDA2のMTモデル
今回の商品改良でaeroグレーメタリック(写真)とエアストリームブルーメタリックの2色のボディカラーを新採用するとともに、内外装のデザイン変更を行ったMAZDA2。写真はXD SPORT+
商品改良モデルが2023年3月に発売となったMAZDA2。今回の商品改良では現行のスタイリッシュさを維持しながらもそれぞれの役割に合わせて共感が得られるキャラクターを付与するべく、フロント・リアバンパー・グリルなどのデザインを変更するとともに内装の見直しが実施されている。
また、サステイナブルZoom-Zoom宣言を謳うマツダらしく、インパネには植物由来原料の材料を採用して石油資源の使用量削減やCO2排出量を抑制するとともに、無塗装による揮発性有機化合物の削減など環境負荷の低減などにも貢献。
そんなMAZDA2では15 SPORT(2WD&6MTのガソリンエンジン車:車両本体価格200万2000円)、XD SPORT+(2WD&6MTのディーゼルエンジン車:車両本体価格232万1000円)の2グレードと、日常の街乗りからサーキット走行まで楽しめるエントリーモデルモータースポーツベースの15MB(車両本体価格:174万9000円)にMTが設定されている。
これらのモデルのクラッチを含めたペダルではまっすぐな姿勢でシートに座り、足を自然に伸ばして操作できる位置に配する理想的なレイアウトを採用。
また、15 SPORTとXD SPORT+ではブラックメタリック塗装と切削加工した専用16インチアルミホイール、クロスブラックの専用メッシュグリル、赤ラインがアクセントとなるブラック基調のシートを採用することで、他グレードとは一線を画すスポーティさが強調されている。
ちなみに、マツダ車は他にもMAZDA3、MAZDA6、CX-3、CX-30、CX-5、ロードスターにMT仕様が設定されていることを付け加えておきたい。
普段使いができてクルマを操る楽しさも味わえるスズキ・ワゴンRのMT車
2022年8月に夜間の歩行者を検知するデュアルカメラブレーキサポートを全車標準装備とするなど、安全機能を充実させた一部仕様変更を行ったワゴンR。MT設定があるFXグレードの車両本体価格は2WDが121万7700円、4WDが134万900円
1993年9月の発売以降、軽ワゴンという市場を新たに築いた軽自動車を代表するモデルとして人気を集めているワゴンR。
2017年2月にデビューを果たした現行の6代目は当初、広く使える前席のパーソナルスペースと機能的で使いやすい後席の実用スペースを融合した新たな軽ワゴンの使いやすさを表現するべく、個性的な3つのエクステリアデザインを採用したことが大きなトピックだった。
現在はワゴンR、ワゴンRカスタム、ワゴンR スティングレーに加え、派生モデルとしてワゴンR スマイルという4つの豊富なバリエーションを誇るが、そのなかでMTが設定されているのはワゴンRのFXグレード(2WDと4WD)のみとなってる。
スポーツモデルや商用車を除く軽自動車として今や希少なMTの設定だが、6代目も発売当時はCVTのみの設定だった。しかし、MTを必要とするユーザーからの要望に応えるべく、発売から半年後となる2017年8月にMT車をラインナップに追加。その後、継続して販売が行われている。
2WDモデル、4WDモデルともにCVT車に対して車両重量が20kg軽いMT車は軽快かつキビキビとした走りが特徴で、最高出力49psのエンジンながらも日常使いには不満のないレベルといえる。
また、軽量化と高剛性を両立したプラットフォームのHEARTECTを採用することで居住性と積載性もしっかりと確保。軽量化を図った新設計のサスペンションの乗り心地とも相まって、毎日お出かけしたくなることは必至!?
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みんなのコメント
僕は大の車好きで、今年免許をとる予定なんだけど、やっぱりマニュアル車の方が運転楽しいのでしょうか?
僕はまだ1度も運転したことがありません。
だから、マニュアルが楽しいとか、オートマが楽だとか、そういうのよく分かりません。
先輩の皆様方はやっぱりマニュアルがお好きなんでしょうか?