現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 始めてづくしのロータス エレトレ 海外試乗「SUVでもロータスの軽快さは健在」

ここから本文です

始めてづくしのロータス エレトレ 海外試乗「SUVでもロータスの軽快さは健在」

掲載 1
始めてづくしのロータス エレトレ 海外試乗「SUVでもロータスの軽快さは健在」

上海モーターショーでワールドプレミアされた世界初のハイパーエレクトリックSUV、ロータス エレトレ。ライトウェイトスポーツカーメーカーの伝統を破った初の実用性を備えた4ドアモデルとして、ロータスの新しい時代を切り開く。今回はそんなブランド初の電動スポーツSUVに試乗した。(Motor Magazine2023年7月号より)

エキゾチックなたたずまいのフルサイズSUV
英国のスポーツカーブランド、ロータスは今や中国の吉利(ジーリー)ホールディングが筆頭株主となる国際企業で、潤沢な資金を得てフル電動スポーツカー「エヴァイヤ」、「エミーラ」と次々に発表してきた。そしてこの流れに乗って開発が進められてきたのが電動SUV「エレトレ」である。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

ロータスの伝統に従ってEで始まる車名の「エレトレ」とは、ハンガリー語で「eletre(生き返る)」という意味らしい。すなわち同社が先に発表したエヴァイヤに続く初の高性能SUV+BEVによって新時代が始まることを意味しているのだろう。

そんなエレトレの試乗会が中国の武漢にある吉利の工場に隣接されたテストコースで開催された。全長5.1m、全幅2.0m、全高1.63mとフルサイズを与えられたエレトレのエクステリアデザインは、大きな抑揚を持ったエキゾチックSUVのたたずまいを見せている。

24個のLEDが並ぶヘッドライト、フロントのダミーグリルには空力特性を考えたいくつものインテークがあり、上部左右から入ったエアはボンネットの上へ抜けてフロントウインドウ、ルーフ後端の二分割エアスプリッターフィンへと導かれる。またリアエンドには前述のルーフフィンの他にリアゲートにはエアスプリッターを持ったリトラクタブルスポイラーも組み込まれている。

高い天井と広々としたキャビンに入ると、ドライバーの正面には2インチ弱の細長いデジタルパネル、そして中央に15.1インチのタッチパネル、そして助手席の前にもドライバーと同じモニターが用意されている。

エレトレシリーズには、ベースモデルに加えて「S」と「R」の3種類のモデルが用意されている。ベースとSは前後に2基のモーターを搭載し、システム総合出力は450kW(603㎰ )、最大トルク710Nmを発生、0→100km /hを4.5秒でこなし、最高速度は250km /hに達する。一方、Rは675kW(905㎰ )と985Nmを発生、、0→100km /hは2.95秒、最高速度は260km /hが約束されている。

搭載される電池は、107kWhのネット容量を持ち、航続距離は条件と仕様によって500~600km 、さらに800VのアーキテクチャーによってCCS急速(350kW)充電では分で約400km分の充電スポーどを発揮する。

ロータスチューンによるスポーティなハンドリング
試乗車は量産プロトタイプで、本来はR専用のロータスインテリジェントアンチロールコントロールや4WSを搭載している。装備されているタイヤもオプションの22インチ、ピレリPゼロである。

ドライブセレクターをDにセットしてスタート、軽めのアクセルペダルを少し踏み込んだだけで通常のBEVを超える加速感が襲ってくる。約2kmの直線コースはあっという間に終わり、強力で安定したブレーキフィールを感じながら折り返しコーナーに入る。

ロールスタビライザーとブレーキ介入のトルクベクタリング、さらに4WSなど先進電子制御のロータス製ハンドリングサポートデバイスは、効果的にスポーツドライビングを楽しませてくれる。

とくにスラロームコースでは、これが3mのホイールベースを持った2.7トンのSUVかと疑うほどの軽快な動きを見せた。スポーティハンドリングをチューンさせたら右に出るものはいないと言われるロータスシャシ開発チームの真骨頂を実感することができた。

エレトレは、武漢工場から28年までに9万台がラインオフされる計画で、早ければ年内にも欧州や北米など世界市場に向けて出荷される。ドイツでの価格はすでに発表されておりベースモデルが9万5990ユーロ(約1425万7000円)、Sは12万990ユーロ(約1797万1000円)、トップモデルのRは15万990ユーロ(約2242万7000円)と発表されているが、現時点での日本発売の可能性は未定である。(文:トーマス・ガイガー<キムラ・オフィス>/写真:キムラ・オフィス)

ロータス エレトレ S主要諸元
●全長×全幅×全高:5103×2135×1630mm
●ホイールベース:3019mm
●モーター:交流同期電動機
●モーター最高出力:450kW(603ps)
●モーター最大トルク:710Nm
●バッテリー総電力量:112kWh
●一充電航続距離:600km
●駆動方式:4WD

[ アルバム : ロータス エレトレ 海外試乗 はオリジナルサイトでご覧ください ]

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

快適さと使いやすさの最適解! 日産NV200バネットがベースのキャンパー
快適さと使いやすさの最適解! 日産NV200バネットがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
[大型ミニバン]頂上対決!? レクサス[LM]vsトヨタ[ヴェルファイア]約800万円の価格差はどこ?
[大型ミニバン]頂上対決!? レクサス[LM]vsトヨタ[ヴェルファイア]約800万円の価格差はどこ?
ベストカーWeb
破格の約90万円!! ダイハツ・[コペン]は今こそ買い時でしょ!
破格の約90万円!! ダイハツ・[コペン]は今こそ買い時でしょ!
ベストカーWeb
[BEV]計画着々と進行中!? トヨタが福岡県に[BEV]電池工場を新設
[BEV]計画着々と進行中!? トヨタが福岡県に[BEV]電池工場を新設
ベストカーWeb
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
AUTOSPORT web
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
AUTOSPORT web
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
ベストカーWeb
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
AUTOSPORT web
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ベストカーWeb
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
8年目の小さな「成功作」 アウディQ2へ試乗 ブランドらしい実力派 落ち着いた操縦性
AUTOCAR JAPAN
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
RSCフルタイム引退のウインターボトム、2025年は古巣に復帰しウォーターズの耐久ペアに就任
AUTOSPORT web
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
ハコスカ!? マッスルカー!?「ちがいます」 “55歳”ミツオカ渾身の1台「M55」ついに発売 「SUVではないものを」
乗りものニュース
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
スズキ、軽量アドベンチャー『Vストローム250SX』のカラーラインアップを変更。赤黄黒の3色展開に
AUTOSPORT web
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
元ハースのグロージャン、旧知の小松代表の仕事ぶりを支持「チームから最高の力を引き出した。誇りに思う」
AUTOSPORT web
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
本体35万円! ホンダの「“超”コンパクトスポーツカー」がスゴい! 全長3.4m×「600キロ切り」軽量ボディ! 画期的素材でめちゃ楽しそうな「現存1台」車とは
くるまのニュース

みんなのコメント

1件
  • はぁ…スタイルカッコえぇ…イイ車なんだろうなぁ〜
    ワシのお財布では到底買えません。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村