現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 電動ラリークロス『Projekt E』用、STARD製のEVフォード・フィエスタが実戦デビュー

ここから本文です

電動ラリークロス『Projekt E』用、STARD製のEVフォード・フィエスタが実戦デビュー

掲載
電動ラリークロス『Projekt E』用、STARD製のEVフォード・フィエスタが実戦デビュー

 2020年からWorldRX世界ラリークロス選手権の併催クラスとしての開催が予定されるフル電動車両による新カテゴリー『Projekt E』に向け、オーストリアのSTARDが製作したフォード・フィエスタRXスーパーカーのEV車両が、10月26日にルーマニアの首都ブカレストで実戦デビューを果たした。

 9月に開催された2019年WorldRX第9戦、ラトビア・リガのイベントで正式にアンベイルされたこの最新EVラリークロスカーは、元WRCドライバーのマンフレッド・ストール率いる技術集団、STARDの手によって開発された。

2020年始動のフルEVラリークロス『Projekt E』向けマシン公開

 彼らがWorldRXで走らせてきたフィエスタEvo.4のボディとシャシーをベースに、"REVelution"と呼ばれる電動パワートレインを搭載。150kWを発生する3モーターの構成で、総合出力は612馬力にも達する。

 ラウンチ以降の数週間で、STARD自身が“electRX”と呼ぶ最新デモカーは多くの走行機会をこなし、10月中旬にはメディアイベントも開催。それに先立ち、WRC世界ラリー選手権レギュラーで自身も地元ニュージーランドでモンスターEV開発を進めるヘイデン・パッドンがテストドライブも担当している。

 STARDの本拠地、オーストリア・ウィーンから南に100kmほどの位置にあるグラインバッハを訪れたパッドンは、プルーピンググラウンドであるPSレーシング・センターで初めてEVラリークロス車両のステアリングを握り、「これが未来に向けた方向性だし、技術の進化にワクワクした」と、そのファーストインプレッションを語った。

「すでにとてつもなく速いマシンだが、これからもっともっと速くなる。その可能性にも興奮するね。これまで量販EVは運転したことがあるけれど、こうした電動競技車両は初体験だった。誰もが言うように、圧倒的なトルクが瞬時のレスポンスで供給されるんだ」と続けたパッドン。
「パワーがありすぎて、スロットルを100%まで踏めたのは多分2回ぐらいしかなかったよ(笑)。あとはほとんど刻むようにペダルを触っていただけだ。このパワーは最高だね。現実のものとは思えない、唯一無二のマシンだよ」

 そのSTARD製“electRX”は、10月26日開催のブカレスト市街地でのイベントで初の実戦デビューした。このストリート競技は同国スーパーラリー・シリーズの最終戦でもある"CNスーパーラリー"で、サーキット車両やヒルクライムマシン、そして内燃機関搭載のラリーカーなど、ルーマニア全土のあらゆる形態の競技車両がエントリーする。

 このイベントでEVフィエスタをドライブするのは、ルーマニアのTVスターでありレースドライバーの顔も持つダニ・オティルで、現在スーパーラリー・シリーズのランキングで2位につけている実力派。そのオティルのドライブにより、クラスを越えオーバーオールでの総合優勝を狙った。

 STARDのCEOであるミヒャエル・サコビックは、このEVプラットフォームは「汎用性が高く、他の用途にも広く対応できる」と、その可能性を説明する。

「我々が開発した、この完全電動パワートレインの“REVelution”は、実質的にあらゆる種類のレースカテゴリーで採用可能なシステムだ」と続けるサコビック。

「ブカレスト市内中心部でのイベントは、このパワートレイン・システムの汎用性を証明する最高の舞台であり、また重要なテストケースにもなる。そこではサーキット競技車からヒルクライム車両、現役のラリーカーまであらゆる種類のレースカーとシティコースで競うことになる。もちろん、ラリークロス用のレイアウトとは条件も特性も大きく異なる」

「我々としても、市場で最も手頃な価格で、柔軟性の高いEVモータースポーツ・パワートレインを開発したと考えているし、次の数か月を通じてさまざまな機会、さまざまな方法でこれを実証したい。すべてはまだ始まったばかりだからね」

こんな記事も読まれています

福島 宮城の“バイパス”本復旧にメド 国道349号「丸森の別ルート」開通見込み立つ 台風被害から5年 難所をトンネルで迂回
福島 宮城の“バイパス”本復旧にメド 国道349号「丸森の別ルート」開通見込み立つ 台風被害から5年 難所をトンネルで迂回
乗りものニュース
スズキの「“斬新”小型トラック」がカッコいい! 全長3.7m級で「ジムニー」譲りの悪路走破性がスゴい! 画期的な荷台を搭載した「X-HEAD」どんなモデル?
スズキの「“斬新”小型トラック」がカッコいい! 全長3.7m級で「ジムニー」譲りの悪路走破性がスゴい! 画期的な荷台を搭載した「X-HEAD」どんなモデル?
くるまのニュース
約4400万円で落札されたランボルギーニ「ディアブロ」は、全仏オープンで優勝した元プロテニス王者のクルマでした…走行距離はたった8803キロです
約4400万円で落札されたランボルギーニ「ディアブロ」は、全仏オープンで優勝した元プロテニス王者のクルマでした…走行距離はたった8803キロです
Auto Messe Web
ドッペルギャンガーが「バイクガレージDCC330L」のクリスマスセールを開催中!
ドッペルギャンガーが「バイクガレージDCC330L」のクリスマスセールを開催中!
バイクブロス
山陰道に「安来スマートIC」設置を決定! 高速道路のアクセス向上で地域の活性化や産業支援に期待が高まる。【道路のニュース】
山陰道に「安来スマートIC」設置を決定! 高速道路のアクセス向上で地域の活性化や産業支援に期待が高まる。【道路のニュース】
くるくら
【イベントレポート】第14回カーディテイリングセミナー&ガレージセール「カーディテイリングの明日を語ろう」
【イベントレポート】第14回カーディテイリングセミナー&ガレージセール「カーディテイリングの明日を語ろう」
AutoBild Japan
【環境に優しい小さなジープ】専用セッティングが効果的!電気なアベンジャーは自然なフィーリングが魅力
【環境に優しい小さなジープ】専用セッティングが効果的!電気なアベンジャーは自然なフィーリングが魅力
AUTOCAR JAPAN
春の阿蘇を巡るツーリングイベント「GATR2025」エントリー受付がスタート!
春の阿蘇を巡るツーリングイベント「GATR2025」エントリー受付がスタート!
バイクブロス
キャンピングカーベースの王者『デュカト』、EV版がマイチェンで航続424kmに 商用でも存在感
キャンピングカーベースの王者『デュカト』、EV版がマイチェンで航続424kmに 商用でも存在感
レスポンス
時速1000キロ超え!? 2人乗りのカワサキ「最速マシン」が超カッコイイ! 匠の「神ワザ」×ターボエンジン「2基搭載」で迫力スゴい! 「ブルーインパルス」WRC登場で大歓声
時速1000キロ超え!? 2人乗りのカワサキ「最速マシン」が超カッコイイ! 匠の「神ワザ」×ターボエンジン「2基搭載」で迫力スゴい! 「ブルーインパルス」WRC登場で大歓声
くるまのニュース
全長4.7m級! トヨタ「SUVミニバン」を実車展示! ちょうど良いサイズד迫力顔”がカッコイイ! 豪華インテリア採用の「イノーバ ゼニックス」尼に登場
全長4.7m級! トヨタ「SUVミニバン」を実車展示! ちょうど良いサイズד迫力顔”がカッコイイ! 豪華インテリア採用の「イノーバ ゼニックス」尼に登場
くるまのニュース
ホンダが電動二輪の新型モデル「ACTIVA e:」「QC1」をインドで発表
ホンダが電動二輪の新型モデル「ACTIVA e:」「QC1」をインドで発表
バイクのニュース
【11/29まで開催中】アルファ・ロメオのブラックフライデーキャンペーン 「トナーレPHEV」が対象
【11/29まで開催中】アルファ・ロメオのブラックフライデーキャンペーン 「トナーレPHEV」が対象
AUTOCAR JAPAN
まさかの[アルファード]に美学的な余裕なし!? 登場から17年[デリカD:5]の完成度は?
まさかの[アルファード]に美学的な余裕なし!? 登場から17年[デリカD:5]の完成度は?
ベストカーWeb
昭和天皇の御料車に座った!「タイプ770」通称「グロッサー・メルセデス」には後席から運転手に走行指示をするリモコンがあった!?【クルマ昔噺】
昭和天皇の御料車に座った!「タイプ770」通称「グロッサー・メルセデス」には後席から運転手に走行指示をするリモコンがあった!?【クルマ昔噺】
Auto Messe Web
限定車「ジープ コマンダー オーバーランド」の第二弾が100台で登場。新色グレーマグネシオメタリックのボディカラーが映える
限定車「ジープ コマンダー オーバーランド」の第二弾が100台で登場。新色グレーマグネシオメタリックのボディカラーが映える
Webモーターマガジン
ハセガワ、ホンダ XLR BAJA(バハ)を1/12スケールでプラモ化! 完全新金型でリアルに再現【全日本模型ホビーショー2024】
ハセガワ、ホンダ XLR BAJA(バハ)を1/12スケールでプラモ化! 完全新金型でリアルに再現【全日本模型ホビーショー2024】
くるくら
ホンダ新型「小型ミニバン」“無限カスタム”実車初公開! めちゃスポーティ&精悍スタイルの新型「フリード」どんなモデル?
ホンダ新型「小型ミニバン」“無限カスタム”実車初公開! めちゃスポーティ&精悍スタイルの新型「フリード」どんなモデル?
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村