2024年のMotoGPチャンピオン争いをリードするホルヘ・マルティン(プラマック)は、自分が昨年よりも成熟したライダーになっている実感があるようだ。
全20戦で争われる2024年シーズンも、既に18戦が終了。タイトル争いも佳境に入っているが、現時点ではマルティンが首位をリードし、ディフェンディングチャンピオンのフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)が17ポイント差を追いかける状況となっている。
■バニャイヤ、セパン初日トップタイムで逆転に向け好発進! マルティン転倒も2番手確保|MotoGPマレーシアGPプラクティス
昨年もバニャイヤとタイトル争いを繰り広げたマルティンだが、終盤2戦時点では、昨年と異なりマルティンが優位に立っている(昨年は18戦終了時点でマルティンが14ポイント差の2番手だった)。
ライバルに差をつけて迎えているマレーシアGPでマルティンは、かなりリラックスできていて、昨年よりもライダーとして成長している実感があると語った。
「昨シーズン、僕は本当に緊張していて相当ナーバスになっていた」とマルティンは言う。
「その状況に本当に苦しんでいて、プレッシャーも相当感じていたんだ」
「今年はプレッシャーはあるけれど、かなり良くなっていると思うよ。今はずっと成熟していると思う。負けることもあるというのは分かっているけど、勝つことだってできる。昨年は負けてしまったけど、何も起こらなかった……世界が終わるわけじゃないってことだね!」
「痛みや苦しい瞬間から学ぼうとしているんだ。そこからは多くのことを学べると思うし、負けることもエキサイティングなことになりうるんだ!」
なお追いかける立場のバニャイヤは、マレーシアGPでその差を10ポイント以下に収める必要があると考えており、マルティンよりもプレッシャーに晒されることになるだろうと認めた。
「プレッシャーは常にかかっているけど、この状況にいられるのは良いことだよ」
バニャイヤはそう語る。
「こうした状況は望むところだ。(追いかけているライダーにとって)とても重要な状況だ。ポイントを失うわけにはいかないから、速さを発揮しなくちゃならない。でも、ミスは許されない」
「この(マレーシアの)2レースで勝ってギャップを縮めていきたい。先週タイで稼いだ3ポイント以上詰めていくために努力する必要があるんだ。今週末は10ポイント以下のギャップにして次に向かうことが必要だ」
「ホルヘよりも僕は少しリスクを負わないといけない瞬間にある。彼はより落ち着けているだろう。彼は2位フィニッシュでも良いから、ミスを犯す必要もないんだ」
「僕は昨年ホルヘが置かれていた状況にいる。だからもっと冷静になる必要がある状況だというのも分かっている。この状況で競争力を発揮するのは、簡単じゃないよ」
なおMotoGP最終戦の舞台であるバレンシアが、豪雨と洪水によって周辺地域で大きな被害が発生。それに伴い予定通りに最終戦が開催できるかが疑問視されている。
もし別会場となる場合、どのサーキットがいいか? そう尋ねられたマルティンは「アッセンには行きたくないのは確かだ。ペッコはあそこで強いからね!」と語った。
一方でバニャイヤは「アッセンは良いかもだけど、ちょっと寒すぎるね。ムジェロはどうかな!」と語っている。
なおマレーシアGPの初日は、バニャイヤがFP1とプラクティスを共にトップタイムで終えている。
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