■スタイリッシュなフォルムが特徴の3ドアハッチバッククーペを振り返る
クルマのボディタイプにはさまざまな種類があり、時代によって人気となるボディタイプも異なります。そのため、かつては数多くラインナップされていたにも関わらず、近年はほとんど見られないようなボディタイプも存在します。
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そんなボディタイプのひとつが、3ドアハッチバッククーペです。なかでも1.8リッター前後のエンジンを搭載したミドルクラスのモデルは比較的リアシートの居住性も良好だったことから、若い世代からファミリー層まで、幅広いユーザーがいました。
とくに1980年代には、各メーカーがラインナップしていたほどの人気ぶりでした。
そこで、1980年代に登場したスタイリッシュなフォルムが特徴の、ミドルサイズ3ドアハッチバッククーペを、3車種ピックアップして紹介します。
●ホンダ「アコード ハッチバック」
ホンダは1972年に、新たな世代のFFベーシックカーとして初代「シビック」を発売し、コンパクトなボディに広い室内、優れた走りと経済性によって大ヒットを記録しました。
そこでホンダはさらなる車種の拡充を開始して、1976年にはシビックの上位モデルにあたる初代「アコード」が誕生。ボディは発売当初3ドアハッチバッククーペのみでしたが、翌1977年には4ドアセダンが追加されました。
その後、1981年には2代目にフルモデルチェンジしました。ボディタイプは初代から変わらず3ドアハッチバッククーペと4ドアセダンで、ボディサイズはひとまわり大型化し、デザインも直線基調へと変貌を遂げました。
また、この2代目から、他メーカーに先駆けてアメリカ工場での生産も始まり、本格的な北米進出を果たしました。
ハッチバックの外観は初代よりも各部がエッジの効いたシャープな印象で、フロントフェイスは初代のイメージを受け継いだ逆スラントノーズながら、異型ヘッドライトによってモダンなデザインとなっていました。その後、1983年のマイナーチェンジで、より精悍なイメージのスラントノーズへと替えられました。
搭載されたエンジンは1.6リッターと1.8リッターの直列4気筒SOHCで、1.8リッターでも最高出力は97馬力(グロス、以下同様)に留まり、高性能化は次世代まで待つ必要がありました。
一方で、ハッチバックには、日本初の2P・4Wオートレベリングサスペンション(2段階車高調整機構、4輪自動・車高制御装置)を標準装備し、さらに全車クルーズコントロールを装備するなど、各種電子制御化が加速。
ほかにもメーカーオプションで、世界初のナビゲーションシステム(自車位置の測位は非GPS)を設定するなど、まさに新たな時代を象徴する先進的なモデルでした。
なお、1985年発売の3代目では、3ドアハッチバッククーペの代わりに「エアロデッキ」が登場しました。
●日産「オースターJX/スタンザFX ハッチバック」
1980年代の日産車というとFF化が一気に進み、小型車の「サニー」だけでなくミドルクラスの「ブルーバード」もFFに移行することになります。
そうした流れを先駆けるように、1981年には「パルサー」に続く日産第2のFF車でミドルクラスのモデル、「オースターJX」「スタンザFX」「バイオレットリベルタ」の3兄弟車が登場。前世代のモデルはFRでしたが、次世代のモデルとしてFF化を果たしました。
ボディタイプはオースターJXが4ドアセダンと3ドアハッチバッククーペ、スタンザFXが4ドアセダンと5ドアハッチバック、バイオレットリベルタが4ドアセダンと5ドアハッチバックと住み分けられていましたが、1983年のマイナーチェンジでスタンザFXは5ドアハッチバックに代わって3ドアハッチバッククーペをラインナップ。
FF化とともにこの世代からは、欧州車を思わせる快活なイメージのミドルクラス車に進化を果たし、デザインも直線基調のスマートな印象です。
また、搭載されたエンジンも先代の「L型」「Z型」から次世代の「CA型」SOHCとなり、1.6リッターと1.8リッターを搭載。上位グレードの「1800GT-EX」では電子制御燃料噴射装置を備えた「XA18E型」で、最高出力110馬力を発揮しました。
その後、登場からわずか1年ほどの1982年にバイオレットリベルタは「リベルタビラ」に統合されパルサーの兄弟車となり、1985年には「スタンザ」と「オースター」は次期型へとフルモデルチェンジしますが、この世代で歴史に幕を下ろしました。
●三菱「コルディア」
三菱は1978年に、同社初のFF車として初代「ミラージュ」を発売しました。洗練されたデザインのコンパクトなボディに、後にクラス初のターボエンジンをラインナップするなど、三菱のエントリーカーとしてヒットしました。
そして、次の一手として、ミラージュと「ギャラン」の間に位置するFFモデルとして、1982年に「トレディア」と「コルディア」が誕生。
トレディアとコルディアはプラットフォームを共有する兄弟車ですが、トレディアが4ドアセダン、コルディアが3ドアハッチバッククーペの別車種として展開されました。
両車とも当時のトレンドである直線基調のデザインですが、コルディアは同じく3ドアハッチバッククーペの「スタリオン」よりも長めのルーフとFFの恩恵により、良好な居住性を確保しつつスタイリッシュなフォルムを実現。
エンジンは日本初の1.6リッター直列4気筒SOHCターボに、1.6リッターと1.8リッターの自然吸気を搭載し、1.6リッターターボでは最高出力115馬力を誇りました。
また、外観ではターボモデルのボンネットにエアスクープが装着されるなど、見た目にもスポーティに演出。
ほかにも、電子制御式3速ATの搭載や、世界初の液晶式デジタルメーターを採用するなど、技術的にも先進的なモデルであることをアピールしていました。
その後、マイナーチェンジでターボエンジンは1.8リッターにスイッチし、4WDモデルもラインナップされましたが、1987年に一代限りで生産を終了しました。
※ ※ ※
昭和の時代は2ドアクーペや3ドアハッチバックでも、ファミリーカーとして十分に活躍していました。当時でも決して使い勝手が良かったわけでないのですが、とくに不満の声は上がらなかったといえます。
しかし、1990年代になってミニバンが急激に普及すると、もはや2ドアのクルマがファミリーカーとして使われることはなくなり、急激に淘汰されてしまいました。
近年では2ドア車というと趣味のクルマやパーソナルカーとして需要がありますが、かつてのように増えることは二度と無いでしょう。
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みんなのコメント
ドアの開口長さが長いから、車いす使用の運転者からは重宝されるんだけどね。
運転席に座った状態で、運転席後ろに車いすを自力で収納できるから。
後ドアがスライドドアの車でも、同じ事が出来そうだけど、座面が高いと転げ落ちそうで怖いらしい。