2020年といえば、東京オリンピックが開催されることで、日本は世界から注目を浴びることとなる。当然、これに合わせて日本の自動車メーカーは、意欲的なニューモデルを投入してくることになる。
オリンピックとニューモデル、何の関係があるのか? と思われるかもしれないが、さにあらず。例えばトヨタは、日本のリーディングメーカーとして東京オリンピックに向けてさまざまな準備をしている。選手の移動に使うクルマや大会役員のためのオフィシャルカーなど、トヨタ車が多くの場面で使用されることになる。
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そのなかで大きな役割を果たす新型車として、燃料電池車のパイオニア「MIRAI」がフルモデルチェンジされ、2020年登場へ!
文:ベストカー編集部
ベストカー 2019年2月10日号
新型MIRAIは熟成進化で「価格」にも期待!
「燃料電池車の普及に向けて一気に加速することになります」と、トヨタ関係者は2020年に向けた動きを説明する。
まずはMIRAIのフルモデルチェンジである。
具体的には現行型から大きくコンセプトを変えることはない。つまりモーターで前輪を駆動する4ドアサルーンの高級車、という位置付け。
現行型は世界初の量産/量販燃料電池車(FCV)ということで、各部に大幅なマージンを持たせた、オーバークォリティの設計をしているのだが、すでにデビューから4年以上が経過し、実際の使用過程で得られた問題点などをフィードバック。改善点と同時に、オーバークォリティとされた部分の適正化などのデータも蓄積し、コストダウンも可能になってきたという。
■新型MIRAIはパトカーとして導入の可能性も
東京オリンピックを機に、新型MIRAIを大会関係に向けて大量投入するとともに、パトカーとして導入する計画もある。世界に向けて日本のFCV普及に向けた動きが発信されることになり、トヨタが目指す水素社会に向けた動きを一気に加速させるチャンスとなる。
現在、なかなか整備が進まない水素ステーションだが、JXTGエネルギーなどが2020年までに2000店舗での展開を計画していることを明らかにしている。東京オリンピック開催、新型MIRAIの投入とともに水素ステーション整備が加速度的に進めば、各メーカーのFCV投入に向けた動きにも変化が出てくることとなる。
五輪に向けレクサスのFCVも発売へ!
トヨタはもう1台FCVを用意している。それが2015年の東京モーターショーに出展されたレクサス LSのFCVだ。
こちらも東京オリンピックと大きく関係しており、大会役員や世界から訪れるVIPの送迎用として投入される計画だという。
基本的なパッケージングは東京モーターショー出展車を踏襲しており、基本プラットフォームは現在市販中のLSをベースとし、フロントフード下、エンジンが搭載される位置にFCスタックが搭載され、プロペラシャフトが通される位置に水素タンクを搭載。前後輪をモーターで駆動する4WDとなる。
新型MIRAIとともにオリンピック開催期間中、都内を中心にLS FCVが走ることで水素社会に向けたアプローチを知らしめることとなる。
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