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モントーヤ、イギリスでの”フェルスタッペンvsハミルトン”を分析「マックスは賢くポイントを獲ることを覚えるべきだ」

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モントーヤ、イギリスでの”フェルスタッペンvsハミルトン”を分析「マックスは賢くポイントを獲ることを覚えるべきだ」

 元F1ドライバーのファン-パブロ・モントーヤは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、リスクを避け、しっかりとポイントを持ち帰るレースをすることを覚えるべきだと語った。

 F1イギリスGPの1周目、フェルスタッペンはメルセデスのルイス・ハミルトンと接触。ハミルトンはそのまま走り続けることができ、最終的には優勝を手にしたが、フェルスタッペンはその場でリタイア。前戦終了時点でフェルスタッペンが33ポイントのリードを築いていたが、このレースの結果ハミルトンが8ポイント差まで接近することに成功した。

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 このふたりの事故は様々な論争となっているが、スチュワードはハミルトンに非があったとして、10秒のタイム加算ペナルティを科している。

 この一件について、元F1ドライバーのモントーヤは「レーシングインシデントだと思う」と語った。

「正直に言って、個人的にはレーシングインシデントだったと思う。ルイスは少しエイペックスにつけなかった。かなり速いスピードでそのコーナーを曲がろうとしたため、マシンはアンダーステアになり、アウト側に膨らんでしまったと思う。そしてマックスについて言えば、ルイスに十分なスペースを与えたとは思わない」

 そうモントーヤは語る。

「ご存知の通りマックスは、かなり鋭くコーナーを曲がった。そして、ある種の修正をしたんだ。彼は後方にマシンにスペースを与えようとはしなかったが、ただコース上に留まろうとするドライバーではない。彼はアグレッシブな男だ」

「これまではメルセデスの方がより速いマシンであり、それをマックスが攻撃するという状況を見てきた。でも今回は、全てが逆になっていると思う。マックスはより速いクルマを手に入れた。しかしルイスは……彼が攻撃的になり、チャンスを掴もうとしている姿を見るのは素晴らしいことだ」

「ただマックスはもう少しルイスにスペースを残していたとしても、マックスが前に出ていただろうと思う」

 モントーヤは、フェルスタッペンのようなアグレッシブさを今年のハミルトンが見せていることは、素晴らしいことだと語る。

「素晴らしいことだと思う。マックスが発揮していたようなアグレッシブさは、ここ数年のハミルトンにはなかったと思う。だから、素晴らしいことだろう。マックスは、これまでチャンピオンになるチャンスがあるとは思っていなかっただろうからね」

「でも今年は全てのことが逆になった。マックスは、より速いマシンを手に入れた。そして多くのレースで勝ち、多くのポイントを獲得しているんだ。そしてルイスは、今やリスクを冒さねばならない立場だ。そうしなければ、チャンピオンシップに勝つことはできないということを理解している……それはエキサイティングなことだよ」

「そしてチームや、チームの上層部が、今回のことにどう反応するかを見るのも、エキサイティングなことだ。誰もが異なる意見を持っていて、そして誰もがこのことについて話している。それはF1にとっても良いことだろうと思う」

 事故の後から、レッドブルとメルセデスは、舌戦を繰り広げるような状況になっている。これについてモントーヤは、彼らが自身の意見を主張し続けることは、理に適っていると語る。

「彼ら(レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表とメルセデスのトト・ウルフ代表)が主張を述べるのは、理解できる。彼らはそういう立場にあるからね」

 そうモントーヤは語る。

「特にレッドブルは、長い間チャンピオンシップに勝つことができていない。そのことを忘れてはいけないよ。彼らは、それを勝ち取るチャンスを見据え、そしてそのために戦うつもりなんだ」

「そして、メディアは今回のことに大きく注目している。そして彼らは、自分たちのやり方で、自分たちの”スター”のようになろうとしている」

「彼らは、自分の言い分を人々が注目していることを知っている。その状況に興奮しているから、彼らは自分たちの考え方を述べ、その視点を主張しようとしているのだ」

「でも今回のことは少しクレイジーではあるが、素晴らしいことでもあると思う。レース自体は、素晴らしい動きだった」

 ハミルトンがスプリント予選レースでの”失敗”を活かし、決勝レースで別の方法でフェルスタッペンを攻略しようとしたことは素晴らしかったと、モントーヤは語る。

「スプリント予選レースでも、ルイスはオーバーテイクを試した。でも、アウト側から抜くことはできないということに気付いたんだ。彼はイン側のラインを通り、マックスの横にいる必要があった」

「そして決勝でルイスは、実際にそうやった。問題は、どちらが先にアクセルを緩めるかということだった。ルイスがもう少し全開で突っ込んでいたら、マックスはそれを避けなければいけなかったと思う。そしてマックスは、1周目のコプスを最初にクリアしたドライバーがレースを制すると考えていたんだろう」

 今回の件によって、フェルスタッペンはハミルトンとの戦い方を考え直すと思うか、それともさらに現在の戦い方を推し進めていくことになると思うか? それについてモントーヤは次のように語った。

「ルイスは今回のことで、強くなると思う。なぜなら、彼はまだポイントの面で遅れをとっているし、レッドブルが最強のマシンであることは間違いないからだ」

「マックスは、これまでポイントを気にしなければいけないような立場にはいなかった。彼はこれまでも、チャンスがやってきた時には、勝つために必要なモノを全てまとめることができる存在だ」

「ただ今は、1位で完走するか、それとも2位で完走するか……とにかく毎週しっかりとポイントを稼ぐために、十分に賢くならなければいけない」

「マックスはあの場面でアクセルを緩めれば、レースでは2位に終わったかもしれない。でも、より速いマシンを持っていたから、戦略でルイスを打ち負かすことだってできたかもしれない。しかし、彼は勝ちにいった……そしてかなりのポイントを失ったことを理解しているはずだ」

 チームとして今後どのように戦っていくことになるのか……レッドブルがどのような方針を取るのかが興味深いと、モントーヤは語る。

「チーム全体が、今回のことをきっかけに、今後どう展開していくのかを見るのは、興味深いことだろう。(同チームのモータースポーツ・アドバイザーである)ヘルムート・マルコとホーナー、そしてチームの誰もがどう対処するか……。つまり、『これまでにやってきたことを続けていく』ということにするのか、それとも『これまでよりも賢くなり、そしてポイントをしっかり獲得することを始めていく』ということにするのかということだ」

「一方でルイスは、チャンピオンシップに勝つことを目指すために、どんなリスクでも冒すつもりだということを、今回の一件で示したと思う」

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