2022年4月1日に発表されたトヨタ GRカローラ。
最高出力はGRヤリスを上回る304psを発揮する1.6Lの直3ターボエンジンを搭載。4WDシステム「GR-FOUR」を採用し、よりアグレッシブな運転にも対応している。
「最強」GRカローラはGRヤリス、タイプR、WRX STI、 メガーヌR.S.、ゴルフGTIを超えられるのか!? 発売前から5台のライバルと禁断仮想対決!
まだ発表されただけで誰も試乗ができていないわけだが、強力なライバルが多いホットハッチと仮想対決をしてみた! 自動車評論家 国沢光宏はどんな評価を下すのか?
●トヨタ GRカローラ 対決ラインナップ
・VS トヨタ GRヤリス
・VS ホンダ 新型シビックタイプR
・VS スバル 2代目 インプレッサWRX STI
・VS ルノー メガーヌR.S.
・VS フォルクスワーゲン ゴルフGTI
※本稿は2022年5月のものです
文/国沢光宏、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年6月10日号
■ついに来た大注目ホットハッチ!! GRカローラは強力ライバルの「壁」を超えられるのか!?
今年4月1日にトヨタが発表したGRカローラ。
カローラスポーツをベースに、GRヤリスと同一の1.6Lの直3ターボエンジン(G16E-GTS)を搭載。しかし、専用チューニングが施されることで、そのパワーはGRヤリスを上回る304psまで向上している。
駆動力配分とドライブモードの制御を個別にした4WDシステム「GR-FOUR」の進化型を搭載することで、よりアグレッシブな運転にも対応できるようになっている。
まだその存在が発表された段階であり、誰も試乗していないが、同一のパワートレーンを採用するGRヤリスの走りと、発表されたスペックからその実力を推測しつつ、ライバルとの仮想対決を行った! 強力なライバルとの対決の結果やいかに!?
カローラスポーツをベースにGRヤリスと同一のエンジンを搭載したGRカローラ。納期はどうなるかわからないが、買っても純エンジン車のマニュアルは価値が下がらないはず
GRヤリスの納期は今や1年以上らしい! 目安を出しているネッツトヨタ福井を見たら2023年8月以降になっていた! ということで早く乗りたいならGRカローラを選ぶというチョイスもありかと。
いやGRカローラもアメリカは発表直後に受注殺到し中止したというから、納期どうなるかわからないですけど。
ライバルになっているシビックタイプRながら、これまた生産台数少なく発表と同時に売り切れの可能性あり。世の中景気悪いと言われるなか、500万円以上のクルマが瞬殺状況というのだからスンゴイことだと思う。
欲しいと思っているなら充分に吟味し、すぐオーダーを! 純エンジン車のマニュアルは価値下がらないと考えます。
●トヨタ GRカローラ 主要諸元
・全長×全幅×全高:4410×1850×1480mm
・ホイールベース:2640mm
・車両重量:1475kg
・エンジン:直3 DOHC+ターボ
・排気量:1618cc
・最高出力:304ps/6500rpm
・最大トルク:37.7kgm/3000~5550rpm
・トランスミッション:6速MT
・サスペンション 前/後:ストラット/ダブルウィッシュボーン
・WLTCモード燃費:-
・価格(BC予想):480万~500万円
■どっちも楽しそうな同門対決(コスパ加味)VS トヨタ GRヤリス
最高出力はGRカローラの方が高いが車重はGRヤリスの方が軽く、ロムチューンをすればGRカローラくらい引き出せるはず。よってGRヤリスの勝ち!
●トヨタ GRヤリス 主要諸元
・ボディサイズ:全長3995×全幅1805×全高1455mm
・車重:1280kg
・エンジン:直3DOHC+ターボ 1618cc
・最高出力/最大トルク:272ps/37.7kgm(RZ)
・価格:265万~456万円
絶対的な動力性能としてはGRヤリス優位。
最高出力でGRカローラが上ながら、車両重量違うしGRヤリスだってロムチューンすれば同じくらいのパワーを引き出せることだろう。
迷ったら純粋にドアの数で決めるというのも手。4枚ドア持つGRカローラならファミリーカーとして使うことだって可能。
マニュアル免許持っている奥さんだったら「10年乗っても値落ちしないからさぁ」と熱心に説得すれば何とかなると思う。未発表の価格は大差ないと予想。GRヤリスのボディ、お金かかってます。
【勝敗】GRヤリスの勝ち!
■排気量差はあれど、下克上を狙うターボ車対決!! VS ホンダ 新型シビックタイプR
●ホンダ 新型シビックタイプR主要諸元
・ボディサイズ:全長4560×全幅1875×全高1415mm
・車重:1450kg
・エンジン:直4DOHC+ターボ 1995cc
・最高出力/最大トルク:320ps/40.8kgm
・価格:500万~580万円
※ベストカーによる予想スペック・価格
これはもうホンダ好きかトヨタ好きかで決まっちゃうんじゃなかろうか。ホンダ好きからすれば、面白いことにFFにこだわってくる。
意味ないと思うのだけれどシビックタイプR好きにとっちゃ譲れない一線なのだった。加えてサーキットだと+400ccの排気量を活かし1600ccのGRカローラより速いと思う。
ただ競技に出ることを想定して開発されたGRカローラのエンジンは、今後さらなるパワーアップの可能性を持つ。4WDということもあり、遠からずシビックタイプRより速くなるでしょう。
【勝敗】両車引き分け!
■時空を超えた禁断の対決!! VS スバル 2代目 インプレッサWRX STI
WRCで鍛えられたEJ20を搭載する2代目 インプレッサWRX STI。WRX STIはチューニングパーツが豊富で、「伝説」という強い武器も持っている
●スバル 2代目 インプレッサWRX STI主要諸元
・ボディサイズ:全長4465×全幅1740×全高1425mm
・車重:1460kg
・エンジン:水平対向4DOHC+ターボ 1994cc
・最高出力/最大トルク:280ps/43.0kgm
・価格:305万5500~349万6500円
少し手強い!
EJ20エンジンはWRCで鍛えられているため高いポテンシャルを持つ。ノーマル同士の比較だと軽量なGRカローラが速いかもしれないけれど、チューニングパーツはいっくらでもある。
加えてWRX STIは「伝説」という強い武器を持ってます。だからこそ中古車相場を見ると新車価格より高くなっている。
今のうちに買っておこうと考えているファンからすればGRカローラのことなど眼中にない?
ただ、本当の意味でのWRX STIファンならば写真の2代目がベストでしょうね。
【勝敗】GRカローラの勝ち!
■走りも予想価格もガチ。VS ルノー メガーヌR.S.
●ルノー メガーヌR.S. 主要諸元
・ボディサイズ:全長4410×全幅1875×全高1465mm
・車重:1460kg
・エンジン:直4DOHC+ターボ 1798cc
・最高出力/最大トルク:300ps/40.8kgm(トロフィー、6速MT)
・価格:524万~534万円(R.S.)
ガチのライバル関係になりそう!
メガーヌR.S.は欧州車としても今や希少価値が出てきたMT車を選べる。試乗するとカンペキな武闘派! 正真正銘ホットハッチです。
レカロのシートやブレンボのブレーキを普通に使ってくるあたりがステキ! GRカローラに試乗していないため優劣は付けられないけれど、強敵だと思う。
奥さんがATを強く主張してきたらメガーヌR.S.を選ぶしかなくなるかもしれないし。
今シーズンF1でいいリザルトを出してきている点も魅力度に上乗せされます(笑)。
【勝敗】両車引き分け!
■日独Cセグホットハッチ対決!! VS フォルクスワーゲン ゴルフGTI
ゴルフ GTIはATしか選べなく、245馬力しかないためGRカローラの相手にならない。GRカローラの勝ち!
●フォルクスワーゲン ゴルフGTI主要諸元
・ボディサイズ:全長4295×全幅1790×全高1465mm
・車重:1430kg
・エンジン:直4DOHC+ターボ 1984cc
・最高出力/最大トルク:245ps/37.7kgm(標準グレード)
・価格:466万円
伝統あるブランドであることは間違いないが、現行モデルをじっくり見ていくとお話にならない。何よりエンジンからして格違いだ。
245馬力しかありませんから。ミッションだってツインクラッチATだけ。価格こそ446万円で安価ながら、それなりの内容なので当然かと。マニュアルミッションを選べないから将来的な価値も期待できない。
「ムカシの名前で出ています」の代表的存在。そんなゴルフGTIを選ぶ人はいるけれど、それはそれで贔屓をしっかり続ける立派なクルマ好きだと思う。
【勝敗】GRカローラの勝ち!
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みんなのコメント
ってチューニングして対決したらダメでしょ。ノーマルで比較しないと比較にならない。ならばGRカローラをタービン交換すればGRカローラの勝ち!って事?