メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウルフは、今季の新しい空力レギュレーションによって、メルセデスが採用しているレーキ角(マシンの前傾角)が小さいコンセプトの方が、レッドブルなどのハイレーキ・コンセプトよりも大きなダメージを受けたと考えているようだ。
当初、F1は2021年にテクニカルレギュレーションを大きく変更するはずだった。しかしコロナ禍の影響もあり新規則の導入が1年先延ばしになり、2021年用マシンは基本的な部分を2020年から引き継ぐことにした。
■2021年フロア規則変更……最も大きい影響を受けるのはレッドブルかメルセデスか?
しかし空力パーツは開発が可能なため、ダウンフォースが増加してタイヤへの負荷が増大することが予想された。そしてタイヤに過度な負荷がかかるのを防ぐことを目的に、リヤタイヤ直前のフロアの面積を減らすなど、ダウンフォース量を減らすための変更が導入されることが決まった。また、ピレリも構造を変更した新しいタイヤを持ち込んでいる。
これらの変更は、各チームのマシンに大きな影響を与えたようだ。バーレーンで行なわれたプレシーズンテストでマシンの不安定な挙動に悩まされたメルセデスは、テストを分析した結果、レッドブルのようにフロア全体をディフューザーのように使うハイレーキコンセプトのマシンよりも、メルセデスが採用しているローレーキコンセプトのマシンの方が、今季のレギュレーションの影響を大きく受けたと結論づけたようだ。
しかし単純にハイレーキのマシンにコンセプトを変更することはできないため、メルセデスは現在、パフォーマンスを取り戻す方法を模索しているところだと、ウルフ代表は語った。
「我々が苦しんでいるかもしれない特異な影響の原因は、レーキだけが原因ではないと思っている。なぜなら、2021年は新しいタイヤがあり、我々はまだスタートしてもいないからだ」
バーレーンGPの金曜フリー走行を前に、ウルフ代表はそう説明した。
「しかし我々の分析では間違いなく、ハイレーキのコンセプトはローレーキよりもダウンフォースの損失が少ないことが分かっている。そして今年は現行レギュレーションの最終年なので、レッドブルや他のいくつかのチームが使っているコンセプトを再現することはできないだろう」
「物理的に不可能なんだ。セスペンションやセッティングを変更し、レッドブルのようにクルマを走らせることはできない。だからこそ、我々は利用できるものの中でクルマを調整し、ベストを尽くす必要があるんだ」
バーレーンGP初日のフリー走行では、ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスが走らせるW12は、テストの時ほどの不安定な挙動は見られなかった。ウルフは、ドライバーがマシンの挙動を予測しやすくするための”道筋”をメルセデスは見つけることが出来たと述べた。しかし最適なセッティングを見出すためには、さらなる作業が必要だと示唆した。
「細かいバランスの変更ではなく、タイヤとの組み合わせも含めて、クルマのスイートスポットを考え直したんだ」
「リヤのキレが格段に良くなった。あとは土曜日と決勝レースに向けてチューニングを行ない、テストの時よりもクルマが良い挙動を示しているかどうかを見極める」
FP3ではハミルトンが2番手、ボッタスが4番手となったが、首位のフェルスタッペンとはそれぞれ0.739秒、1.278秒もの差がついた。予選でこの差が縮まるのか、それとも……王者メルセデスにとっても、バーレーンGPの予選は重要な試金石になりそうだ。
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