MotoGP第9戦ドイツGPでは、負傷したアレックス・リンス(ヤマハ)の代役としてレミー・ガードナーが参戦する。彼はこの機会を予想していなかったと語っている。
ガードナーは2021年にMoto2王者となり、2022年にはテック3KTMからMotoGPクラスへデビュー。WGP500cc王者のワイン・ガードナーが父ということもあり、注目されていた。
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しかしガードナーのMotoGPクラスでの戦いはわずか1年で終わる。KTMは苦戦していたガードナーを「プロ意識が十分ではない」として契約を解消……他チームのシートも獲得はできずMotoGPを去ることになった。
そういった苦い経験を経たガードナーは、2023年から活動の場をWSBK(スーパーバイク世界選手権)へ移し、GRTヤマハで今年2年目を迎えている。
ガードナーはWSBKでは安定した走りを見せ、2024年シーズンはアッセンで初表彰台を獲得。ヤマハ陣営でランキング最上位の5番手につけるアンドレア・ロカテッリから、22ポイント差のランキング7番手につけている。
こうした走りは、ヤマハにとってリンスの代役というチャンスを与える理由として十分だったようだ。一方でガードナーは、2022年以来となるMotoGPを前に、こうした機会が訪れるとは予想していなかったと語った。
「正直に言って、GPバイクに戻ってまた走れるとは思っていなかったよ」
ガードナーはそう語る。
「だけどカムバックしてこの素晴らしいマシンを走らせるのは、いつだって嬉しいことだ」
「まあ簡単なことじゃないだろうし、それは分かっている。土曜日の最初のレースの前に乗れるのは、1日だけなんだ。簡単じゃないけど、最大限活かして、毎周、毎セッション学びを進めて改善していければと思う」
「なによりも楽しむことだと思う。毎回速くなっているようだし、この数年でバイクがどう進化したのかを確かめるのが楽しみなんだ」
なおガードナーはヤマハからMotoGPの代役について打診があったのは、今回が初めてだったと明かしている。
これはタイミングとしては申し分なかっただろう。ヤマハはつい先日2025年にプラマックをサテライトチームに迎えることを発表したばかりであり、今回のレースがサプライズにつながる可能性もある。
ただガードナーとしては、その可能性についてはあまり考えていないという。
「タイミングはドンピシャだったと思うよ」
代役を受けるにあたって、プラマックの一件が頭をよぎっていたかと訊かれたガードナーは、そう答えた。
「でも正直に言うとその件については考えていないんだ。現時点ではオファーも無いよ。僕はそれについて考えてすらいない。ここでの仕事をやり遂げて、楽しむだけさ。僕が集中していることは、WSBKで力を発揮して、そこからどうなるかにある」
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