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【ヒットの法則61】アルファGTは147と156の良さを引き継いだ刺激的なクーペだった

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【ヒットの法則61】アルファGTは147と156の良さを引き継いだ刺激的なクーペだった

2003年のジュネーブオートサロンでデビュー(日本には2004年に上陸)したアルファGTは、ブレラへの繋ぎ役とも言えたが欧州市場で予想以上の人気を博して、アルファのクーペモデルとして定着した。その人気は日本でも高く、147と156とともに、アルファロメオ人気を牽引する立場にまでなっていた。2005年当時の紹介記事を改めてみてみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2005年8月号より)

ベルトーネによって存在感のあるクーペに仕上げられた
アルファ156はベルトーネからの企画持込みで誕生した。それは、「147と156のメカニズムを使って効率的にかつ刺激的なクーペが作れますよ、なんならウチの工場で」というものだった。

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ほとんど新たな投資を必要としない、カロッツェリアならではの提案にアルファロメオは飛びつく。月産何千台規模の工場を持つベルトーネに生産まで委託することはなかったが(この点でベルトーネは計算違いだったと悔しがっている)、アルファのクーペ事情とフィアットアウトをめぐる一連の騒動の下、アルファロメオのマネージメントにも紆余曲折があって、ベルトーネの安価で魅力的な提案は歓迎された。

そうしたこともあって、この存在感あふれるクーペのことを「ありものを組み合わせて『ちょちょいのちょい』で出来上がったクルマ」と、口の悪い人は言う。でもちょっと待って欲しい。このクラスのスぺシャリティクーペは、大概そうじゃなかったか。遅く生まれた156のクーペモデルだと思えば、まったく個性の異なるスタイリングを与えられていることが逆にスペシャルだと思う。

歴史的に見ても、名作と言われるアルファロメオのスタイリングはその多くがベルトーネやピニンファリーナなどカロッツェリアによるものだった。

ベルトーネによるアルファGTのスタイリングは、さすがに伝統のあるカロッツェリアの仕業だ。ベースの存在を感じさせない、スペシャル感にあふれたもの。実際には、ピラーを除くドアパネル(147の3ドア)やフロントフェンダー(147GTA)などは流用品にもかかわらず、そんなことはみじんも感じさせない手馴れた仕事ぶりである。

日本仕様は2グレード3仕様だ。GTAクーペともいうべき240psの3.2L V6搭載モデルは走り味もGTA譲りで硬派。でも、クーペらしく楽しむなら、2L直4DOHCのJTS+セレスピードのエクスクルーシブがいい。(文:西川 淳/Motor Magazine 2005年8月号より)

ヒットの法則のバックナンバー

アルファロメオ アルファGT 2.0JTSセレスピード エクスクルーシブ(2005年)主要諸元
●全長×全幅×全高:4495×1765×1375mm
●ホイールベース:2595mm
●車両重量:1360 kg
●エンジン:直4DOHC
●排気量:1969cc
●最高出力:166ps/6400rpm
●最大トルク:206Nm/3250rpm
●トランスミッション:5速AMT
●駆動方式:FF
●車両価格:453万6000円(2005年当時)

[ アルバム : アルファロメオ アルファGT 2.0JTSセレスピード エクスクルーシブ はオリジナルサイトでご覧ください ]

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