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ワーゲンバスが電気で走る! フォルクスワーゲン T1を邦貨約756万円でEV化できるという誘惑

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ワーゲンバスが電気で走る! フォルクスワーゲン T1を邦貨約756万円でEV化できるという誘惑

Volkswagen e-BULLI

フォルクスワーゲン e-BULLI

ワーゲンバスが電気で走る! フォルクスワーゲン T1を邦貨約756万円でEV化できるという誘惑

見かけはレトロ、中身は最新のワーゲンバス

「ワーゲンバス」の愛称で知られるフォルクスワーゲン タイプ2。ころんとしたモノフォルムとほどよいサイズ感、アレンジの可能性が膨らむキャビンはいまでも根強い人気を誇っている。

愛らしいミニバスと送るカーライフは魅力的に違いないが、半世紀以上前の出自ゆえ故障やランニングコストにまつわる心配がつきまとう。その気がかりを解消してくれそうなのがフォルクスワーゲンの商用部門、フォルクスワーゲン コマーシャル ビークル(VWCV)が発表した「e-BULLI」だ。

出力・トルクは空冷ボクサーの約2倍

フォルクスワーゲンはすでに、ワーゲンバスの再来ともいえる完全電気自動車のMPV、「ID-BUZZ」を販売すると発表している。しかし、ID-BUZZはぐっと現代的にデフォルメしたレトロ“風”デザインといえる。

しかしe-BULLIの見た目はまごうことなきT1そのもの。むろんアクセルペダルを踏み込んでも、あの懐かしい乾いた「バタバタ」音は聞こえてこない。それもそのはず、リヤのハッチゲートを開けた向こう側には空冷4気筒水平対向エンジンの代わりに電気モーターが載っているのだから。

42hpの内燃機関エンジンに代わり、82hpを発する電気モーターを搭載。トルクもオリジナルの102Nmから212Nmへアップしている。“史上最強のT1”といえるかもしれない。

最高速度はリミッター制御で129km/h

固定ギヤの1速トランスミッションを組み合わせ、運転席と助手席の間にセレクターレバーを設置。ポジションは「P」「R」「N」「D」「B」の5パターンで、「B」を選択すると回生の強度が高まる。アクセルペダルを離すと制動力が強めに働きエネルギーを積極的に回収するため、いわゆる“ワンペダル走法”に近いドライブが可能となるようだ。T1では105km/hだった最高速度は129km/hにアップしている(リミッター制御)。

リチウムイオンバッテリーを中心に構成するパワートレインは、電気自動車のスペシャリスト、eClassics社との協働により開発した。T1と同様に、リヤに搭載した電気モーターは後軸を駆動。12V電装系にはDC/DCコンバーターを介して電源供給する。

“満タン”からの航続距離はおよそ200km

電気系ドライブシステムの主要部品は、ドイツ・カッセルにあるフォルクスワーゲングループ コンポーネントで生産。リチウムイオンバッテリーモジュールはブラウンシュヴァイクで設計され、eClassics社によりT1用のバッテリーシステムとして換装される。次期型EVのID.3やID-BUZZ同様、高圧バッテリーはフロア中央部分に搭載。結果、重心が低くなりe-BULLIの操縦安定性が向上しているという。

充電規格は欧州で普及が進むCCS(Combined Charging System)方式。50kWの急速充電を使えば、40分で80%分を“給油”できる。フル充電状態からの航続距離は約200kmだ。

足元にはベンチレーテッドディスクブレーキを採用

パワーアップに伴い、足まわりも見直されている。フロントはマルチリンク式サスペンションを採用し、リヤには減衰力可変式ショックアブソーバーを搭載。ステアリングもラック&ピニオン式とし、ブレーキにもベンチレーテッドディスクを装備した。

LEDやデジタルディスプレイで現代基準の実用性を

デザインはVWCVのデザインセンター、同ヴィンテージ ビークル部門らが手掛けた。エクステリアは「エナジェティック オレンジ メタリック」と「ゴールデン サンド メタリック マット」の2トーン仕上げとし、デイタイムランニングライトを備えたLEDヘッドランプを採用。リヤには充電状態を示すLEDインジケーターを配置している。

8シーターのキャビンもT1の雰囲気をそのまま現代に伝えるもの。シートはエクステリアに通じる2トーン配色で、「サントロペ」「サフラン オレンジ」で明るいムードに仕上げている。フロア面には船のデッキを思わせるウッドパネルを使用。折り畳み式の幌を備えたパノラミックルーフやルーフサイドに開いたウインドウもあいまって、開放感あふれる車内空間となっている。

タブレットやBluetoothオーディオなどの先進装備も

オリジナルのデザインを踏襲したスピードメーターにデジタルディスプレイを組み込むなど、コクピットも上手にモダナイズしている。航続距離などの必要な情報はディスプレイ上に表示。パーキングブレーキの作動状態や充電コネクタの接続状況などを示すLEDインジケーターも装備している。

充電時間や走行距離、目的地までの想定所要時間、電費、回生状態などの情報はルーフ部分に備えたタブレットで確認可能。オーディオシステムは一見懐古調のデザインだが、デジタルラジオの「DAB+」、Bluetooth、USBに対応している。アクティブ型のサブウーファーも搭載した。

e-BULLIを手に入れられるのは、現在欧州市場の顧客のみ。T1のコンバージョンにかかる費用は6万4900ユーロ(約756万円)。T2とT3のコンバージョンもeClassics社で取り扱っている。

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みんなのコメント

3件
  • エンジンとかより、その外側の部分に高い価値がある車両なのに、エンジンをEVにしました。
    その価格は750万です言われても、外側をレストアして用意してくれて尚且つ、EVになってると…そうなれば750万でも買い手がいそうだけどさ。

    エンジン部分だけで750万じゃそうじゃない感がすごい
  • もしかして756万に車体価格は含まれないの?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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