自然環境に優しいJEEP登場。4×eは2グレード構成
プラグインHV
満充電時EV走行距離(WLTCモード):48km
ジープの象徴モデルのラングラーが装備内容と車両価格の変更を実施
ジープは1941年に誕生した軍用車「ウィリスMB」がルーツだ。パワーユニットは一貫してピュアエンジンだった。そうした歴史を持つだけに、ジープのプラグインハイブリッド車(PHV)と聞いて、違和感を覚えた読者もいるだろう。
だが現在のジープは、自然と親しむためのツールでもある。排気ガスを出さず、川のせせらぎや鳥のさえずりを耳にしながら移動できるのは、地球にも人間にも理想的ではないかと、ボクは考えている。
ジープのPHVは、海外ではすでに数車種が発表されている。その中から日本では、まずレネゲードが発売された。車名はジープのPHVに共通する「4×e」を名乗る。4輪駆動を意味する4×4とエレクトリックの頭文字を組み合わせた粋なネーミングだ。
ラインアップは上質仕立てのリミテッドと、悪路走破性を追求したトレイルホークの2グレード。写真はトレイルホークだが、2グレードに試乗した。
外観は、Jeepのエンブレムがブルーで縁取りされ、リアに4×eのロゴが追加されたのが識別点。
インテリアはシフトレバーの奥に、ハイブリッド/エレクトリック/Eセーブの3つのボタンが追加された。メーターはタコメーターとともにパワー/チャージメーターが配置される。
エンジンは従来と同じ1.3リッター直列4気筒ターボをフロントに積み、前後に2基のモーターを搭載する。ハイブリッド走行時は前輪をエンジン、後輪はモーターで駆動する4WDとして走り、フロントモーターはパワーアシストとエネルギー回生、充電に使用する。
走りはEVが基本。滑らかでスムーズ、でもタフさを忘れない!
4×eは全車4WD。駆動用バッテリーは、不要になったフロア中央のプロペラシャフト用スペース(センタートンネル)に搭載している。
エンジン最高出力はリミテッドが131ps、トレイルホークは179ps。リアモーターの定格出力は、60psで共通だ。
車両重量はリミテッドが1790kg、悪路走破性を高めたトレイルホークは1860kg。後者はピュアエンジン4WDと比べて290kg重い。
走りは滑らか。街中ではエレクトリックモードはもちろん、ハイブリッドモードでもバッテリー残量に余裕がある場合、ほぼリアモーターでEV走行する。
満充電でエレクトリックモードを選べば、モーターだけで最長48km走れる。
Eセーブモードに切り替えるとエンジンが始動して4WDになる。以前乗ったガソリン車と比べると格段に静かで、3000rpmくらいになってやっとエンジン音が耳に届いてくる程度だった。遮音はかなり徹底している。
乗り心地は重厚。トレイルホークの悪路走破性は本格派
ガソリン車比で大幅に増えた車重に対応して、タイヤは215/60R17から235/55R17へと2サイズ太くなった。その効果もあり、乗り心地は重厚感が増した。
2つのグレードを比べると、サスペンションストロークを長く取ったトレイルホークのほうがしっとりした感触。リミテッドでも厚みのあるシートがプラスに作用して、決して不快ではない。
フットワークは、重量級らしく穏やか。とはいえ鈍い印象はなく、リミテッドであればリニアな反応が得られる。直進性は問題ない。4×eのリアモーターだけで走る街中では小気味よさが味わえ、速度を上げてエンジンが始動すると4WDならではの安定感が際立つチューニングは、理にかなっている。リミテッドはアダプティブクルーズコントロールを標準装備。長距離移動も楽にこなせる。
今回は舗装路に限っての試乗だったが、ジープだけあってオフロード走行の備えも万全だ。4WDモードはオート/スポーツ/スノー/サンドマッドの4種類から選べ、ローレンジには前後の回転数を同一にすることで駆動力を高めるロック(LOCK)機構が付く。もちろんヒルディセントコントロールも用意する。しかもトレイルホークの最低地上高は、リミテッド比で40mm高い210mm。数あるPHVのSUVの中でも、走破性は本格派だ。
価格は498万~503万円。リミテッドは、輸入車のPHVの中で唯一の400万円台。プライスタグだけ見れば高価だが、国産モデルとの価格差は、独特のキャラクターが埋め合わせてくれるだろう。
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