現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 一度はホンモノの軽トラの楽しさを味わうべし! クルマ好きがスバルサンバーを崇める理由とは?

ここから本文です

一度はホンモノの軽トラの楽しさを味わうべし! クルマ好きがスバルサンバーを崇める理由とは?

掲載 27
一度はホンモノの軽トラの楽しさを味わうべし! クルマ好きがスバルサンバーを崇める理由とは?

 軽トラック業界はかつてスズキ、ダイハツ、ホンダ、スバル、三菱という5社が自社開発車を揃えるというバライティに富んだジャンルだった。しかし、10年ほど前から撤退が相次ぎ、現在オリジナルとなるモデルはスズキキャリイとダイハツハイゼットトラックの2強状態となっており、そのほかはこの2台のOEMである。

 現在の2強以外でかつてあった軽トラックはホンダアクティ、スバルサンバー、三菱ミニキャブだったが、そのなかでひときわマニアックな存在だったのがサンバーである。

一度はホンモノの軽トラの楽しさを味わうべし! クルマ好きがスバルサンバーを崇める理由とは?

 サンバーは軽トラック&軽1BOXバンという商用車ということもあり、目立たない存在だったが、後述するように隠れた名車であり、ここでは自社開発車の生産終了から今年で10年が経ったスバル自社製サンバーを、サンバーオーナーだったことがある筆者が振り返ってみた。

本文/永田恵一、写真/永田恵一、SUBARU

■サンバーが歩んできた軌跡

 スバル自社製サンバーの大きな特徴であるRRレイアウトと軽トラックながら四輪独立サスペンションを使うという点は、1961年登場の初代モデルからの伝統だった。この2点は初代サンバーのパワートレーンやサスペンションがスバル360のものに由来するためで、この2点は「トラクションの高さや荷物へのやさしさ」というサンバーの大きな武器となった。

 サンバーは初代モデルからトラックと1BOXバンが設定され、サンバーの歴史で1度目の大きなターニングポイントとなったのが1973年登場の3代目モデルだ。3代目モデルは2気筒エンジンという点こそ2代目モデルまでと共通ながら空冷から水冷への変更、モデルサイクル中盤に軽規格の改正で排気量が360ccから550ccへ拡大されたことへの対応のほか、軽トラックを使った個人事業主の運輸組合である赤帽が使う赤帽専用車の登場という大きな話題もあった。

3代目モデルから加わった赤帽サンバー。厳しい赤帽からの要望に対し、スバルが赤帽専用車を引き受けたという経緯で生まれたモデル

 赤帽が使う軽トラックの使われ方は走行距離の長さやペースなど、軽トラックにとっては非常に過酷なものである。そのため、当時の通常の軽トラックでは不具合も多く、赤帽は赤帽の使われ方に対応した軽トラックの開発をメーカーに打診、それを引き受けたのがスバルだった。

 赤帽サンバーは運送業に必要な装備の追加はもちろん、走行性能も主に耐久力向上のため、エンジンはプラグやシール類の強化(エンジンのヘッドカバーはインプレッサWRX STIのような赤ちぢみ塗装されたもの!)、ブレーキの強化などが行われた軽トラックとしてはスペシャルなモデルだった。

 なお、赤帽サンバーはサンバーがハイゼットのOEMとなった現在もスバル自社製時代ほどの手は加えられていないものの、設定が続いている。

■2回目のターニングポイントとなったのは5代目モデル

 サンバーにとって2回目のターニングポイントとなったのが1990年登場の5代目モデルだ。

 このモデルはボディサイズと550から660ccへの排気量の拡大という軽自動車規格の改正に対応したほか、エンジンは当時のスバルの軽自動車同様2気筒から何と4気筒となり、軽トラックにはほとんどない過給機付となるスーパーチャージャーも設定。また、5代目サンバーは長崎県のハウステンボスで使われたレトロなフロントマスクを持つ特装車を、クラシックの車名で市販化したという話題もあった。

1999年に登場した6代目サンバー。スバル自社製としてはこの6代目が最後となる(写真は2002年式)

 1999年に登場したスバル自社製としては最後となる6代目モデルは、衝突安全性向上のための軽規格改正に対応しボディサイズの拡大や短いノーズを持つという大きな変更もあったが、全体的には5代目モデルを正常進化させたモデルだった。

 6代目サンバーはスバルらしく毎年のように改良を行い、販売も堅調だったものの、スバルの軽自動車の自社開発からの撤退もあり2012年2月に生産を終了。なお、サンバーを生産していた生産ラインは86&BRZの生産ラインとなっている。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

日産「崖っぷち」からの大逆転なるか? 800億円赤字、工場閉鎖…「技術の日産」再興でスバル化戦略? e-Powerの未来どうなる
日産「崖っぷち」からの大逆転なるか? 800億円赤字、工場閉鎖…「技術の日産」再興でスバル化戦略? e-Powerの未来どうなる
Merkmal
東京ガス、EV充電サービス「EVrest」に新料金メニュー…充電器ごとの柔軟な設定が可能に
東京ガス、EV充電サービス「EVrest」に新料金メニュー…充電器ごとの柔軟な設定が可能に
レスポンス
【RQ決定情報2025】スーパーフォーミュラの新チームをサポートする『KDDIレースアンバサダー』のメンバーが発表
【RQ決定情報2025】スーパーフォーミュラの新チームをサポートする『KDDIレースアンバサダー』のメンバーが発表
AUTOSPORT web
ホンダe:HEVと日産e-POWER 元エンジニアが判定「長所」と「短所」をガチで比べるとどっちがいいの?
ホンダe:HEVと日産e-POWER 元エンジニアが判定「長所」と「短所」をガチで比べるとどっちがいいの?
ベストカーWeb
「マイクロバス」はトヨタの商品名だと知ってた? 60年以上むかしのトラック「ダイナ」ベースのバスがとってもおしゃれ! 昭和懐かしのクルマを紹介します
「マイクロバス」はトヨタの商品名だと知ってた? 60年以上むかしのトラック「ダイナ」ベースのバスがとってもおしゃれ! 昭和懐かしのクルマを紹介します
Auto Messe Web
ユーザーがクルマの「リコール」を放置すると車検に通らない場合も! そもそも「リコール」ってどんな場合に出されるもの?
ユーザーがクルマの「リコール」を放置すると車検に通らない場合も! そもそも「リコール」ってどんな場合に出されるもの?
WEB CARTOP
ママチャリとロードバイクが合体!? トップチューブレス設計のスポーツバイク「ママチャリロード2」発売
ママチャリとロードバイクが合体!? トップチューブレス設計のスポーツバイク「ママチャリロード2」発売
バイクのニュース
2025年2月の新車販売ランキング、スペーシアが2位浮上 N-BOXはトップ変わらず
2025年2月の新車販売ランキング、スペーシアが2位浮上 N-BOXはトップ変わらず
日刊自動車新聞
ホンダ「WR-V」一部改良! 高級インテリア採用&精悍すぎる「ブラックスタイル」登場! 値上げ実施も“全車250万円台以下”をキープ!
ホンダ「WR-V」一部改良! 高級インテリア採用&精悍すぎる「ブラックスタイル」登場! 値上げ実施も“全車250万円台以下”をキープ!
くるまのニュース
テストでは最多周回を走り込んだメルセデス。弱点の克服を実感「開幕戦には完全な準備ができたマシンを持ち込む」
テストでは最多周回を走り込んだメルセデス。弱点の克服を実感「開幕戦には完全な準備ができたマシンを持ち込む」
AUTOSPORT web
ジャガーは何をやろうとしているのか 1900万円の新型EV、狙いは? 独占インタビュー
ジャガーは何をやろうとしているのか 1900万円の新型EV、狙いは? 独占インタビュー
AUTOCAR JAPAN
レクサス最新「“5人乗り”コンパクトSUV」に注目! リッター「28キロ」走る“最安&最小”な「LBX エレガント」がスゴイ! “豪華内装×特別カラー”など気になる仕様とは?
レクサス最新「“5人乗り”コンパクトSUV」に注目! リッター「28キロ」走る“最安&最小”な「LBX エレガント」がスゴイ! “豪華内装×特別カラー”など気になる仕様とは?
くるまのニュース
タカラトミーが Juju 選手とパートナー契約…スーパーフォーミュラマシンに「TOMICA」のロゴ
タカラトミーが Juju 選手とパートナー契約…スーパーフォーミュラマシンに「TOMICA」のロゴ
レスポンス
2025年2月の外国メーカー車販売、前年比3.6%増の1万8601台 2カ月連続プラス VW増加で底上げ
2025年2月の外国メーカー車販売、前年比3.6%増の1万8601台 2カ月連続プラス VW増加で底上げ
日刊自動車新聞
【中国】約200万円! トヨタ新型「bZ3X」25年3月発売に反響多数! 「RAV4より広くて快適そう」「価格安すぎ」「先進運転支援システムが気になる」の声も! 新たな「bZシリーズ」登場!
【中国】約200万円! トヨタ新型「bZ3X」25年3月発売に反響多数! 「RAV4より広くて快適そう」「価格安すぎ」「先進運転支援システムが気になる」の声も! 新たな「bZシリーズ」登場!
くるまのニュース
トヨタ「アルファード」でスポーツVIPを表現! 愛車に「リンファード」と名付けた理由は給油口を見れば納得…実は家族愛あふれる1台でした
トヨタ「アルファード」でスポーツVIPを表現! 愛車に「リンファード」と名付けた理由は給油口を見れば納得…実は家族愛あふれる1台でした
Auto Messe Web
黒いトヨタのエンブレムがカッコいい! ヤリス&ヤリス クロスに特別仕様車「Z“URBANO(ウルバーノ)”」が登場。
黒いトヨタのエンブレムがカッコいい! ヤリス&ヤリス クロスに特別仕様車「Z“URBANO(ウルバーノ)”」が登場。
くるくら
「運転者管理システム」の運用3月22・23日全国一斉停止、マイナカード移行作業で免許証更新業務もストップ[新聞ウォッチ]
「運転者管理システム」の運用3月22・23日全国一斉停止、マイナカード移行作業で免許証更新業務もストップ[新聞ウォッチ]
レスポンス

みんなのコメント

27件
  • 5代目の96年式に乗っています。スーパーチャージャー、デフロック付きで、エクストラロー付きの前進六速4WD。農作業用ですが無段間欠ワイパーとエアコン、ETCもあるので、どこに行くにも快適です。
    加速時にクォーという過給音がリアから聞こえ、高速でも流れに乗るのは容易。空荷の時にはもう一速欲しいところです。
  • ニセモノの軽トラって、どんなのがあるのかね?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

110 . 0万円 196 . 9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4 . 9万円 530 . 0万円

中古車を検索
スバル サンバーの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

110 . 0万円 196 . 9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4 . 9万円 530 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村