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フェラーリ 456GTは、ラグジュアリーな2+2のFRグランツーリスモとして登場した【スーパーカークロニクル/039】

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フェラーリ 456GTは、ラグジュアリーな2+2のFRグランツーリスモとして登場した【スーパーカークロニクル/039】

1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、フェラーリ 456GTだ。

フェラーリ 456GT(FERRARI 456GT:1992-2003)
フェラーリが久しぶりにV型12気筒エンジンを搭載したFRのスーパースポーツカーを発表したのは1992年のことだった。その名は「456GT」。456という車名は、かつてのフェラーリ伝統の車名の付け方であった、1気筒あたりの排気量(正確には456.19cc)に由来する。

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456GTは、スーパーカーというよりラグジュアリーな2+2グランツーリスモと呼ぶほうがふさわしいモデルだった。「デイトナ」と呼ばれた365GTB/4以来、実質的に絶えて久しかったフロントエンジン フェラーリの復活を告げることになる。

デザインを担当したのは、それまでのフェラーリ車同様ピニンファリーナで、ピエロ・カルマデッラが手がけた。長いエンジンフードやリトラクタブル式ヘッドランプ、そしてファストバックのテールなどが、「新世代デイトナの誕生」と多くのティフォシから大歓迎を受けた。

フェラーリの市販車初の6速MTと駆動力を伝えるデファレンシャルを一体でリアにマウントする、トランスアクスル方式を採用したことも、デイトナを彷彿とさせた。新開発のオールアルミニウム製65度V型12気筒DOHC48バルブ エンジンの排気量は5473cc。10.6の圧縮比とボッシュ モトロニックM2.7電子制御燃料噴射装置を組み合わせて、最高出力は442ps、最大トルクは56.0kgmを発生した。

贅沢を極めていたキャビンは、コノリー製レザーをふんだんに使い、エアコンはもちろん、パワーウインドーや電動リモコンミラー、CDプレイヤー付きオーディオなどを標準装備した。しかも、プラス2とはいえ大人4名が乗車でき、トランクスペースも十分な容量が確保されていた。

1996年には4速ATを採用した456GTAを追加、1998年のマイナーチェンジで車名を456M(Mはモディファイの意味)とし、2003年までにトータルで3300台近くが生産された。

フェラーリ 456GT 主要諸元


●全長×全幅×全高:4730×1920×1300mm
●ホイールベース:2600mm
●車両重量:1870kg
●エンジン種類:65度V12 DOHC
●総排気量:5473cc
●最高出力:442ps/6250rpm
●最大トルク:56.0kgm/4500rpm
●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・110L
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:トランスアクスルFR
●タイヤサイズ:前255/45ZR17、後285/40ZR17

[ アルバム : フェラーリ 456GT はオリジナルサイトでご覧ください ]

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