F1第5戦マイアミGPの予選では、レッドブルの今季4回目となるポールポジションをセルジオ・ペレスが獲得。その一方でメルセデスのルイス・ハミルトンは、13番手でQ2敗退を喫しており、コース全域でタイムを失っているとパフォーマンスの欠如を嘆いている。
不本意な結果に終わった2022年シーズンに続き、メルセデスは2023年も開幕からマシン開発で躓き、今季レースの数戦を犠牲にしてマシンコンセプトの方向転換に乗り出すと宣言していた。
■ペレスがポールポジション獲得! Q3は赤旗エンドで大本命フェルスタッペンは9番手。角田裕毅は厳しい17番手|F1マイアミGP予選
ただ、第3戦オーストラリアGPではハミルトンが2位表彰台を獲得し、マイアミGPでもフリー走行1回目をワンツーで終え、復調の兆しが見受けられたようにも思えた。
しかし、現実は残酷。メルセデスはセッションを追うごとに中団グループに飲み込まれ、予選Q2で苦戦。ジョージ・ラッセルが辛うじて10番手でQ3進出を果たした一方、ハミルトンは路面状況の良い後ろのアタック順でタイムアップを狙ったものの、トラフィックポジションの影響とパフォーマンス不足のダブルパンチでQ2ノックアウトとなった。
ラッセルはQ3で6番手となったが、こちらはポールポジション争いを繰り広げていたシャルル・ルクレール(フェラーリ)がクラッシュし7番手、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が赤旗の影響を受けて9番手とイレギュラーがあっての順位だった。
予選を13番手で終えたハミルトンは、次のように振り返っている。
「セッションの序盤はまずまずで、途中、何度か良い場面もあったんだ」
「でも今回は、Q3進出のためのペースがなかなか上がらなくて、進出できないかもしれないというギリギリのところにいた」
「結局、僕らは(ピットアウトのタイミングが)遅すぎたんだ。僕の前には7台くらいいて、タイヤの温度が充分に上がっていない状態でアタックを開始する羽目になったよ」
予選ではどのセクションでタイムを失っていたのか、とハミルトンに尋ねると彼はレッドブルの2023年型マシン『RB19』を引き合いに出して次のように答えた。
「どこもかしこもだよ! ただただペースが足らないよ」
「レッドブルを例に見てみると、彼らは小さなリヤウイングを使っていて、ストレートで速い。僕らは彼らとのタイム差を削るために大きなウイングを付けているけど、彼らはコーナーでも速いんだ」
「だから、僕らは基本的にリヤのダウンフォースが不足しているんだと思う」
今年のマイアミGPでは、設置されるDRSゾーン3ヵ所のうち2ヵ所が変更され距離が短縮されており、オーバーテイクが昨年と比べて難しいと考えられている。ただ、決勝レースが行なわれる日曜日には降雨の予報もある。ハミルトンとしては、天候によるレース展開の動きがポジションを上げるキッカケになるかもしれないと、雨を待ち望んでいる。
「フロリダの天が開いて……雨が降ることを期待しているし、その予報になっている」とハミルトンは言う。
「僕がどれだけ運が良いのかは神のみぞ知ることだけど、雨が降れば少しは盛り上がるはずだ」
「今年はDRSゾーンが短くなったから、決勝では前戦(アゼルバイジャンGP)のようにオーバーテイクが上手くいかないかもしれない。でもマシンは、まずまずのセットアップができたと思う」
「前のマシンを抜いていくのは簡単じゃないけど、戦略次第ではポジションを上げてトップ10に入れるかもしれない。僕らにはポイントが必要なんだ」
また雨がレース展開にどのような影響をもたらすか、と訊かれたハミルトンはこう答えた。
「まだ誰も雨の中を走ったことがないと思う。機会があるにしても、グリッドに並ぶまでの2周くらいで、その後は自分たちで学んでいくしかない。でも、その展開はかなりワクワクするよね」
「結局、僕らは自分たちが望んでいるようなポジションにいない。僕らに優勝争いできるマシンがあれば良かったけど、それも厳しい。それでも集中して、攻めていくよ」
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みんなのコメント
少し車体が跳ねてたように見えたけど
関係あるんかな?