現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > クルマに求めるすべてを1台で BMW 330e ツーリング xドライブへ試乗 総合292psのPHEV

ここから本文です

クルマに求めるすべてを1台で BMW 330e ツーリング xドライブへ試乗 総合292psのPHEV

掲載 1
クルマに求めるすべてを1台で BMW 330e ツーリング xドライブへ試乗 総合292psのPHEV

フェイスリフトの内容は限定的

G20型BMW 3シリーズが登場したのは2019年。1975年の初代から数えて7代目となるが、BMWとして史上最多となる110万台がラインオフしている。登場から3年が過ぎフェイスリフトを受けたが、その内容が限定的なことは理解できる。

【画像】クルマに求めるすべてを1台で BMW 330e ツーリング 競合のDセグ・ワゴンと比較 全157枚

成功作へ、敢えて大きな手を加える必要はない。だが、2022年のモデルとして有効な改良が施されている。特に今回試乗した330e ツーリング xドライブでは、その仕事の成果が良く発揮されているようだ。

PHEVだから、短距離を内燃エンジンに頼らず走行可能。ステーションワゴンだから、実用性はすこぶる高い。さらに知的な電子制御の四輪駆動システムを備え、天候を問わないトラクションを確保している。

スタイリングで目立った変化はないといえる。キドニーグリルとヘッドライトに手が加えられ、フロントマスクの表情がリフレッシュされた。フロントバンパーの造形も新しくなり、フォグランプは廃止され、L字型のエアインテークが切られている。

インテリアで目を引くのは、例によってダッシュボード。大きなインフォテインメント用のタッチモニターと、メーター用モニターの2面が一体になった、巨大なモニターパネルが存在感を示す。

センターコンソール上には、インフォテインメント・システムのiドライブ用ロータリーコントローラーが残されている。ラジオのスイッチやボリュームなども存在し、使い勝手は担保されている。

2.0L 4気筒ターボ+モーターで292ps

今回の試乗車はMスポーツで、装備は不足なく充実している。だが、それでも追加できるオプションはふんだんに用意されている。

330e ツーリング xドライブの英国価格は、4万9055ポンド(約814万円)から。試乗車には装備が盛られ、5万7410ポンドポンド(約953万円)へ膨らんでいた。

その内訳は、レッドに塗られたブレーキキャリパーとアダプティブ・ヘッドライト、ヒーター内臓のステアリングホイール、アダプティブ・サスペンション、ハーマン・カードン・サウンドシステムなど。確かに、付いていてうれしいアイテムばかりだ。

エンジンは、他のBMWにも採用される2.0Lの4気筒ガソリンターボで、最高出力は184psを発揮する。さらに8速ATに内蔵された駆動用モーターが109psを加算。PHEVのシステム総合では、10秒間有効になるオーバーブースト時に292psを実現している。

0-100km/h加速は5.9秒。最高速度は223km/hがうたわれる。

駆動用バッテリーの容量は12kWhあり、モーターだけで51kmから54kmの距離を走行可能。現実的には、48km前後と考えて良いだろう。

WLTP値での燃費は52.6-62.5km/Lと現実離れしているが、今回の試乗で高速道路や市街地などを複合的に運転したところ、16.0km/L近くは得られる様子。もちろん、頻繁に充電し短距離移動だけしていれば、ガソリンは燃やさずに済む。

1台ですべてをまかなえる白眉の選択肢

BMW 3シリーズらしく、330eは運転しがいがある。操縦性はニュートラルで、コーナーでは不足ないグリップが得られる。ステアリングホイールには情報がしっかり伝わり、コミュニケーションが取りやすい。

サウンド面での充足感は6気筒エンジンに及ばずとも、4気筒ターボは不足なくパワフル。ZF社製の8速ATも、メカニズム任せで完璧な変速をこなしてくれる。素早く滑らかで、加速時のキックダウンは望んだタイミングで実行される。

普通に運転している限り、黒子のように存在は目立たない。それでいて、ステアリングホイール裏のパドルを弾けば、レスポンス良く次のギアを選ぶ。BMWが他のトランスミッションを3シリーズに採用しない理由もうなずける。

回生ブレーキには2段階の強さが設定される。効きを強くすれば、殆どブレーキパッドとディスクを減らす必要はなくなる。ただしブレーキペダルを強く踏むと、摩擦ブレーキが介入する際に制動力の強さに段付きが生じる。問題というほどではないが。

初代から確実に成長を続けているボディサイズではあるが、まだ3シリーズはコンパクトに感じられる範疇にある。優れた製造品質や洗練性、スポーティなドライビング体験などは、長い時間を掛けて磨き込まれてきたモデルへの期待通り。

さらに、ステーションワゴンの実用性とPHEVの経済性、全天候型といえる四輪駆動システムが融合している。BMW 330e ツーリング xドライブは、クルマに求めるすべてを1台でまかなえる秀抜な選択肢といっていいだろう。

BMW 330e ツーリング xドライブ Mスポーツ(英国仕様)のスペック

英国価格:5万7410ポンド(約953万円/試乗車)
全長:4713mm
全幅:1827mm
全高:1440mm
最高速度:223km/h
0-100km/h加速:5.9秒
燃費:52.6-62.5km/L
CO2排出量:35-37g/km
車両重量:−
パワートレイン:直列4気筒1998ccターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
駆動用バッテリー:12kWh
最高出力:292ps/8000rpm
最大トルク:−
ギアボックス:8速オートマティック

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

F1ラスベガスFP3速報|赤旗で消化不良に。ラッセルがトップタイム、RB角田裕毅は16番手
F1ラスベガスFP3速報|赤旗で消化不良に。ラッセルがトップタイム、RB角田裕毅は16番手
motorsport.com 日本版
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
くるまのニュース
山脈貫通!「新潟‐福島」結ぶ国道が建設着々 “延長21km・トンネル15本”におよぶ大規模道路いつ開通?
山脈貫通!「新潟‐福島」結ぶ国道が建設着々 “延長21km・トンネル15本”におよぶ大規模道路いつ開通?
乗りものニュース
昭和の名車とワーゲンがぎっしり…茨城県の江戸崎商店街でホコ天イベント
昭和の名車とワーゲンがぎっしり…茨城県の江戸崎商店街でホコ天イベント
レスポンス
ドゥカティ現行車では唯一!? 空冷Lツインを搭載する第2世代スクランブラー「アイコン」の魅力
ドゥカティ現行車では唯一!? 空冷Lツインを搭載する第2世代スクランブラー「アイコン」の魅力
バイクのニュース
ホーナーの言うことは「信用できない」とウォルフ。妻に対するFIAの調査の際に不信感を募らせたことを明かす
ホーナーの言うことは「信用できない」とウォルフ。妻に対するFIAの調査の際に不信感を募らせたことを明かす
AUTOSPORT web
バスドライバーを疲れさせる「プルプル運転」とは何か? 自動運転時代の落とし穴! 過剰な安全対策が招く危険とは
バスドライバーを疲れさせる「プルプル運転」とは何か? 自動運転時代の落とし穴! 過剰な安全対策が招く危険とは
Merkmal
46台の輸入EVが丸の内に集結!「JAIA カーボンニュートラル促進イベント」リポート
46台の輸入EVが丸の内に集結!「JAIA カーボンニュートラル促進イベント」リポート
LE VOLANT CARSMEET WEB
【プロカメラマン】が大量画像で記録!「腐っていたKLXが終に熟成!四国MSBR撮影後の修理と詰めの改良!」(最終回)  
【プロカメラマン】が大量画像で記録!「腐っていたKLXが終に熟成!四国MSBR撮影後の修理と詰めの改良!」(最終回)  
モーサイ
「運転席の横に“クルマが踊っている”スイッチがありますが、押したら滑りますか?」 謎のスイッチの意味は? 知らない「使い方」とは
「運転席の横に“クルマが踊っている”スイッチがありますが、押したら滑りますか?」 謎のスイッチの意味は? 知らない「使い方」とは
くるまのニュース
ホンダが全固体電池のパイロットラインを初公開。一連の生産工程を再現しながら徹底検証
ホンダが全固体電池のパイロットラインを初公開。一連の生産工程を再現しながら徹底検証
Webモーターマガジン
【東京オートサロン2024】アルピーヌ A110 R Turini A110 GT ジムカーナチャンピオンマシンなどを出展
【東京オートサロン2024】アルピーヌ A110 R Turini A110 GT ジムカーナチャンピオンマシンなどを出展
Auto Prove
ランボルギーニ、WEC参戦“休止”を発表。ハイパーカー、LMGT3共に撤退……IMSAとテメラリオGT3開発に専念か
ランボルギーニ、WEC参戦“休止”を発表。ハイパーカー、LMGT3共に撤退……IMSAとテメラリオGT3開発に専念か
motorsport.com 日本版
EVの充電がプラグを接続するだけに! Terra Chargeがプラグアンドチャージ対応EV充電器を2025年度から設置開始
EVの充電がプラグを接続するだけに! Terra Chargeがプラグアンドチャージ対応EV充電器を2025年度から設置開始
THE EV TIMES
世界最高峰のラリーストが日本に集結した! ラリージャパンのオープニングは2台同時走行のSSバトル!!
世界最高峰のラリーストが日本に集結した! ラリージャパンのオープニングは2台同時走行のSSバトル!!
WEB CARTOP
マツダが「超凄いロードスター」公開! 2Lで200馬力×幌仕様で登場!? こだわり“リアスポイラー”にも注目!? 限定で明かされた内容とは
マツダが「超凄いロードスター」公開! 2Lで200馬力×幌仕様で登場!? こだわり“リアスポイラー”にも注目!? 限定で明かされた内容とは
くるまのニュース
スタイリッシュでカッコイイ! アキュラ「ADX」世界初公開  1.5リッターVTECターボを搭載する全長4.7mの高級コンパクトSUV
スタイリッシュでカッコイイ! アキュラ「ADX」世界初公開 1.5リッターVTECターボを搭載する全長4.7mの高級コンパクトSUV
VAGUE
2億年前の石材を使ったベントレー!? 「テクスチャー表現」に匠のワザ光る4台
2億年前の石材を使ったベントレー!? 「テクスチャー表現」に匠のワザ光る4台
レスポンス

みんなのコメント

1件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2550.02800.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索
ターボの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2550.02800.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

-万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村