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【試乗】新型 ルノー アルカナ|「F1テクノロジー×クーペSUV」が生み出す神秘的なマリアージュ

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【試乗】新型 ルノー アルカナ|「F1テクノロジー×クーペSUV」が生み出す神秘的なマリアージュ

日本に初導入されたルノーの“クーペSUV”

昨今、欧州メーカーはプレミアム性をもたせたクーペタイプのSUVを多く登場させているが、ルノーもいよいよ日本で展開する。

ルノー アルカナ(現行型)のカタログはこちら

その名は“アルカナ”。

ラテン語で“神秘”を意味する「ARCANUM」に由来しているが、この車には果たしてどのような神秘が隠されているのだろうか。

今回、箱根周辺で試乗する機会を得たので、インプレッションをお伝えしたい。

まずはデザインを見てみよう。

最近のルノーアーキテクチャーを組み込んだフロントとリアの作り込みに加え、SUVらしい力強く柔らかなボディ断面から、堂々とした雰囲気が漂ってくる。

そして、2WD・FFのパッケージングとは思えないほどリアにも力強さを感じる。

一昔前まで、フランスのモデルには繊細な作りの部分に美学を感じることが多かった。

しかし、最近では堅牢で頑強なデザインに、質感の高いインテリアを組み合わせることが好まれているようで、アルカナもまさにそのような車である。

センタークラスターのソフトパッドや、ドアまわりの柔らかな素材とステッチの質感は高い。

また、ルノースポールからの流れを組む“R.S.ライン”とうたっているだけのことはあり、カーボン調のパネルなど、スポーティで高級なエッセンスもしっかり取り入れている。

ルノーを含むフランス車の質が、グングン向上していることがわかる。

しかし、この車の神秘的な部分は表面的なものではなく、“E-TECH HYBRID”というシステムにあるのだ。

エンジンとモーターのマリアージュ

ハイブリッドのメインボタンを押してシステムを起動する。バッテリー残量が十分なため、エンジンは始動しない。

試乗会場の石畳の上をゆっくり走り出す。ルノーらしく、凹凸をしなやかに受け止める。

ダウンヒルでは、負荷が少ないのでエンジンは始動せずモーターのみで走行する。

路面状況が良いとは言えない一般道であるが、静粛性とフロントの乗り心地はとてもいい。背の高い車であるが、コーナリング時も安定している。

峠を下り終えて高速道路に入り加速した瞬間、エンジンが始動した。「えっ? エンジン始動した?」というくらい、ON/OFFの境目がなくスムーズだ。

高速の合流の時点でのドライブモードは、パワーを抑え燃費を重視したECOモードであるが、不満は全くない。

さらに加速すると、エンジンサウンドが一気に花開く。1.6L NAエンジンとは思えぬほどスムーズで、滑りもない。

同時に、フルハイブリッドらしくモーターの粘りも感じる。中程度の負荷であれば、エンジンと力を合わせ加速をもたらしレスポンスもいい。

高速道路の勾配がある上り車線になり、負荷が高まる。さらにアクセルを踏み込むと、エンジンサウンドが大きくなるわりには加速が鈍化し、ワンテンポほどラグも生じる。

フルハイブリッドといえども、さすがに1.6Lユニットに期待しすぎたようだ。

モータースポーツの技術を採用! ハイブリッドモデルに対するルノーの本気

この車の大きな特徴は、トランスミッションだ。実際に試乗してみると、今まで体験してきたことのない未知のフィーリングに驚く。

このトランスミッションは、ルノーが積極的に参加してきたF1の技術がふんだんに投入され作られたという。

カットモデルを見ると、内部構造はマニュアルのトランスミッションである。ただし、通常のマニュアルミッションにはある歯車と歯車の同期をとるシンクロナイザー機構がない。

代わりに採用されているのが、「ドッグクラッチ」というもの。これは、おもにレース用の変速機に採用されることが多い機構で、素早くロスの少ない変速や軽量ゆえのレスポンスの良さが特徴だ。

モータースポーツのテクノロジーを用いて、最高のハイブリッドモデルに仕立てようとしている姿勢がよくわかる。

このシステムが今後のスタンダードになることは考えにくいが、ルノーのハイブリッドに対するエスプリを感じる1台であることに間違いはない。

ルノーの真髄が、このSUVでも発揮されている。

文/松本英雄、写真/阿部昌也【試乗車 諸元・スペック表】●R.S.ライン イーテック ハイブリッド型式7AA-LJLH4MH最小回転半径5.5m駆動方式FF全長×全幅×全高4.57m×1.82m×1.58mドア数5ホイールベース2.72mミッション4AT前トレッド/後トレッド1.55m/1.56mAI-SHIFT-室内(全長×全幅×全高)-m×-m×-m4WS-車両重量1470kgシート列数2最大積載量-kg乗車定員5名車両総重量-kgミッション位置フロア最低地上高0.2mマニュアルモード-標準色ノワールメタルM、ブルー ザンジバルM、オランジュバレンシアMオプション色ブランペルレメタリック掲載コメント-型式7AA-LJLH4MH駆動方式FFドア数5ミッション4ATAI-SHIFT-4WS-標準色ノワールメタルM、ブルー ザンジバルM、オランジュバレンシアMオプション色ブランペルレメタリックシート列数2乗車定員5名ミッション位置フロアマニュアルモード-最小回転半径5.5m全長×全幅×全高4.57m×1.82m×1.58mホイールベース2.72m前トレッド/後トレッド1.55m/1.56m室内(全長×全幅×全高)-m×-m×-m車両重量1470kg最大積載量-kg車両総重量-kg最低地上高0.2m掲載用コメント-エンジン型式H4M環境対策エンジン-種類直列4気筒DOHC使用燃料ハイオク過給器-燃料タンク容量50リットル可変気筒装置-燃費(10.15モード)-km/L総排気量1597cc燃費(WLTCモード)22.8km/L└市街地:19.6km/L└郊外:24.1km/L└高速:23.5km/L燃費基準達成-最高出力94ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm148(15.1)/3600エンジン型式H4M種類直列4気筒DOHC過給器-可変気筒装置-総排気量1597cc最高出力94ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm148(15.1)/3600環境対策エンジン-使用燃料ハイオク燃料タンク容量50リットル燃費(10.15モード)-km/L燃費(WLTCモード)22.8km/L└市街地:19.6km/L└郊外: 24.1km/L└高速: 23.5km/L燃費基準達成-

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みんなのコメント

3件
  • ルノー19っぽく………は、ないかもしれませんが、5ドアファストバック?なデザインは惹かれるものがあります。
  • ルノーってまだあったんだ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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