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フォルクスワーゲンがID. Buzzに3列仕様を加えたワケ。電気で走る現代のワーゲンバスに試乗

掲載 更新 8
フォルクスワーゲンがID. Buzzに3列仕様を加えたワケ。電気で走る現代のワーゲンバスに試乗

フォルクスワーゲン「ID. Buzz」に3列シート7人乗り仕様が加わった。そのターゲットは、ずばり北米およびカナダ。最新の電動ミニバンは、かの地でかつて多くの若者に愛されたワーゲンバスの再来となるか。

全輪駆動の高性能バージョンも追加予定

[VW ID.4試乗記]ID.シリーズの世界戦略車「ID.4」:その 1

いま世界でもっとも人気があるEV、といってもいいのではないか。フォルクスワーゲンの電動ミニバン「ID. Buzz(アイディーバズ)」だ。2023年6月2日に、待望の3列シート7人乗りが追加された。

「ID. Buzz with long wheelbase」とプレスリリースでは書かれているこの最新モデル。ちょっとそっけないネーミングだけれど、成功への期待は大きいようだ。

特徴はモデル名のとおり、2022年に発表された標準モデルよりホイールベースを250mm延長している。そこに3列シートを並べた7人乗りだ。

バッテリー容量は、85kWh。それに従い最高出力は標準モデルの150kWから210kWに、電気的リミッターによる最高速の設定も、145km/hから160km/hへと引き上げられた。

プラットフォームはID.シリーズ共通の「MEB」を使う。現時点ではリアモーターの後輪駆動に限られる。ただし、2024年には250kWの全輪駆動であるID.Buzz GTXも予定されている。

「このクルマで私たちは本当のラブ ブランド(愛されるブランド)へと一歩近づきました」

ID.Buzz ロングホイールベースの発表が行なわれた北米において、フォルクスワーゲン グループ アメリカのパブロ・ディ・シ(Pablo Di Si)CEOは上記のように語っている。

1960年代の雰囲気をまとった電動ミニバン

フォルクスワーゲンでは、このモデルの主市場を北米およびカナダと位置づけているようだ。7人乗りのSUVが売れている地域である。いっぽう、欧州仕様は、6月下旬に発表と、欧米には“時差”があった。

発表時のプレスリリースでは、カリフォルニア州ホーソン(ロサンジェルス近郊)出身のザ・ビーチボーイズの大ヒット曲のタイトル「グッド バイブレーション」を引用。ビーチボーイズの出身地は関係ないけれど。

北米のひとたちにとって、ID.Buzzがイメージソースとしたタイプ2は、まさに(「ペットサウンズ」以前の)明るいいっぽうのビーチボーイズに代表される、“よき1960年代”の象徴とか(北米では「サンバ」というちょっと豪華な仕様が人気だったとか)。

いまも、気持にグッド バイブレーションを与えてくれるのが、今回のID.Buzz ロングホイールベースだと、フォルクスワーゲンでは強調している。

全長は4,962mmで、ホイールベースは3,238mm。荷室容量は、標準モデルの2,205Lに対して、2,469Lに拡大されている。

室内は、ID.Buzz ロングホイールベースの特徴だった、ハーマンミラーやパントンなど1960年代の家具を思わせるような、丸みを帯びた造形感覚と、明るい色調が随所に活かされている。

室内のカラーコンビネーションの使いかたもうまく、たとえば白とイエロー、あるいは白とオレンジといったぐあい。気分が浮き立つ色づかいだ。

大きなウインドウやグラスルーフとともに、写真でみるかぎりだけれど、3列めシートに座っても居心地がよさそうと思わせる。

満充電からの巡航距離は未発表。ちなみに標準モデルは423kmなので、米国のメディアのなかには大型化したバッテリーの容量を勘案して約497kmなどとしているところもある。

それだけ走れれば、オーバーランド(クルマでのキャンプ旅行)も出来そうだ。パワートレインが電気だろうと内燃機関だろうと、いかにも楽しそうなモデルが出来上がったといえる。

Vol.2へ続く

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みんなのコメント

8件
  • これが600くらいで発売されたら売れるのに
    1000万は無理だ
  • VWのBEVは悪くないとは思いますが、性能と価格がかなりズレていると思います。
    内装などはコストダウンの影響を大きく感じますが、それでこの価格はきついです。

    サプライチェーンの問題なのか、高コスト体質が染みついているのでしょうか。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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