もくじ
どんなクルマ?
ー e-トロン ディーゼル+モーター
VWトゥアレグ 2017年型が11月発表 高級感でX5/XC90に対抗
どんな感じ?
ー 考えかたを変える、SUVの洗練
ー ディーゼルも好印象 航続距離にズレもない
「買い」か?
ー XC90 T8/X5 40eより優秀
スペック
ー アウディQ7 e-トロンのスペック
どんなクルマ?
e-トロン ディーゼル+モーター
アウディの旗艦、フルサイズSUVであるQ7のプラグイン・ハイブリッド(PHEV)バージョンである。したがって、同じくハイブリッド化されたボルボ、ポルシェ、BMWのフルサイズ・ラグジュアリーたちと競い合う。
Q7 e-トロンは、大きな6気筒ディーゼルとトランスミッションに一体化された電気モーターを組み合わせる。このパワートレインは55.5km/ℓの低燃費と48g/kmのCO2排出量を達成している。少なくともスペックの上では。
ただし、この数字を達成するには、燃費は電動モードの使用率に比例するということを知っていなければならない。したがって(PHEVは皆そうだが)、このパワートレインの価値は、あなたのドライビング・スタイルに依存することになる。
アウディはこのディーゼル・ハイブリッド・パワートレインの使い方をよく知っている。
例えば、キャビンを温めるにはバッテリーを使わずにエンジンの熱を再利用する。コースティング(慣性走行)モードもあり、スロットルを踏んでいないときにはエンジンとモーターを止めてしまう。またコースディングモードから外れそうになると、ペダルに反力を伝えて知らせる、などだ。
どんな感じ?
考えかたを変える、SUVの洗練
われわれは以前にも英国でQ7 e-トロンを試乗している。英国で販売が開始された昨年夏のことだが、奇妙なことに実際のデリバリーは遅れた。
そして、もしあなたがベースの価格で£66,510(988万円)もするPHEVのSUVを注文していたとしたら、遅れて良かった。
なぜなら、お詫びとして、通常モデルとの差額£11,000(163万円)のほとんどを値引いてくれたからだ。1年遅れの理由は、公式には右ハンドル車に固有な部品の容量不足であるとされている。
この「賄賂」がなかったとしても、待たされたオーナーは遅れてかえって良かったと思うだろう。トルキーな四輪駆動のパワートレインは控えめで柔軟性に富んでおり、電気モーター、8速トルクコンバーター・ギアボックス、3.0ℓV6 TDIエンジンの全体で、まるで少数の可動パーツしか使っていないように感じさせる。
Q7 e-トロン(オプションのアダプティブ・エアサスペンション付き)は、厳かで上品なインテリアにくわえ、混雑した英国の路上でもクリスタル・ガラスのような静穏さを提供する。SUVの洗練についての考え方が変わるだろう。
これを実現した技術のひとつが、エンジン振動を相殺するコイル・アクチュエータを使ったアクティブ・エンジン・マウントだ。エンジン自体もフレキシブルである。
ディーゼルも好印象 航続距離にズレもない
エンジン自体も大変フレキシブルで、1250rpmから61.2kg-mのトルクを苦もなく発生する。これに電気モーターをくわえ、e-トロンはトータル71.3kg-mのトルクを発生する。
回生ブレーキから通常の油圧ブレーキへ受け渡しが上手くないため、低速ではブレーキがギクシャクするが、それ以外では、このデュアル・ソースのセッティングは毎日使っても素晴らしく快適だ。
Q7 e-トロンは通常電動モードで発進する。遠く隔たったところにあるような感じさえするエンジンは、可変の反力ポイント以上にアクセルを踏み込んだときにだけスタートする。
ちょっとイライラを感じるかもしれないが、このクルマの能力に関心があるなら、これが(低燃費運転の)目安になるはずだ。
同じことが「予測効率アシスタント」にも言える。これは衛星ナビのデータとアクティブ・クルーズコントロールを使って、ディーゼルと電気の最適配分を決定するものだ。
全長5m、重量2445kg(そのうち、375kgがe-トロンの重量で、更にそのうちの202kgがバッテリーパックである)のQ7は、戦車みたいなものだ。
アシスト過剰だがダイレクトなステアリングは高度な電動メカニズムとあいまって、街なかでも鈍さはなく、オプションのアダプティブ・エアサスペンションがバンプをほとんど消し去ってしまう。
一方、ロンドンのラッシュアワー(混雑課金を免除されたe-トロンのようなクルマが直面する環境)において、電気で走れる距離は51kmだった(バッテリーパックの容量は17.3kWh)。これはアウディの言う56kmとほぼ一致する。
「買い」か?
XC90 T8/X5 40eより優秀
荒れた道路では名前(required)メールアドレス(required)ウェブサイトメッセージ
乗り心地はあまり芳しくない。長距離を運転するひとにはディーゼルだけのモデルが良いだろうが、充電ケーブル付きのSUVがどうしても必要なひとには、Q7は一見に値する。
ただしもちろん、ボルボXC90 T8も検討しなければならない。318psのターボ+スーパーチャージャー付き2.0ℓガソリン・エンジンと82psの電気モーターを使ったXC90 T8は、アウディと同じようなパフォーマンスであるが、アウディほど洗練されておらず、その低燃費の実力を発揮させるにはより慎重なコントロールが必要だ。
BMWのX5 xDrive 40e Mスポーツもあるが、雰囲気と実用性でライバルたちに及ばない。
アウディQ7 e-トロンのスペック
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