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ピニンファリーナの美しいデザイン 35選 大衆車からスーパーカーまで

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ピニンファリーナの美しいデザイン 35選 大衆車からスーパーカーまで

90年以上の歴史 傑作選

1930年にバッティスタ・ピニン・ファリーナによって設立されたカロッツェリア・ピニンファリーナ社は、他のどのデザイン会社よりも美しい自動車を生み出してきたと言えるだろう。

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現在インドのマヒンドラ社が所有するピニンファリーナは、アルファ・ロメオ、フェラーリ、プジョーとの関係でもよく知られている。ここでは、ピニンファリーナの代表的なデザインの数々を紹介しよう。

1935年:アルファ・ロメオ6Cペスカーラ

アルファ・ロメオ6C 2300をベースに、テオ・ロッシ伯爵(Count Theo Rossi di Montelera)のために製作されたワンオフモデルがペスカーラ。この年のミラノ・モーターショーで発表されたペスカーラは、同時代の自動車と比べても驚異的なエアロダイナミクスを誇っていた。

1936年:ランチア・アストゥーラ

最高出力83psの2972cc V8エンジンを搭載し、わずか6台しか製造されなかったゴージャスなオープンカー。最初期の電動格納ルーフを備えたモデルでもある。

1947年:チシタリア202

1946年にレーシングカーの製造を開始したチシタリアは、そのわずか1年後に最初のストリートモデルを発表した。まだ多くの新車デザインが戦前の原則に則っていた当時、2シーターの202は革命的な存在であった。1947年から1952年にかけて、170台が生産されている。

1952年:ナッシュ・ヒーレー

1951年に登場したナッシュ・ヒーレーは、美しいというより「興味をそそる」ようなデザインで、戦後の米国初のスポーツカーと謳われた。しかし、1952年にはピニンファリーナのデザインにより、ナッシュらしいルックスを持つモデルが発売された。

1955年:アルファ・ロメオ・ジュリエッタ・スパイダー

ジュリエッタにはセダン、クーペ、ワゴンと一通りのモデルがあったが、ピニンファリーナがデザインしたのはスパイダーだけである。当初は1290ccのツインカムエンジンを搭載していたが、1962年に1570ccエンジンのジュリアへと進化を遂げた。

1953年:フィアット1100TV

1953年、フィアットは1100のセダン、ワゴン、コンバーチブルを導入したが、クーペの製作はピニンファリーナに依頼した。ピニンファリーナは、1100のスポーツ仕様である1100 TV(トゥーリスモ・ヴェローチェ)をベースにクーペを設計。1954年から1956年にかけて、約780台が製造された。

1955年:プジョー403

後に大きな実りをもたらすことになるピニンファリーナとプジョーの関係は、403から始まった。セダン、ワゴン、ピックアップ、コンバーチブルなど、120万台以上が販売された。

1955年:ランチア・アウレリアB24スパイダー

アウレリアB24スパイダーは、パノラミックウィンドウ、クォーターバンパー、クォーターライトを外した独自のモデルで、1954~1955年にわずか240台のみが製造された。1956年に登場した第2シリーズは、同じクルマでありながら愛らしいディテールが省かれ、デザインが損なわれている。

1958年:オースチンA40

ピニンファリーナは欧州大陸系ブランドとのコラボで有名だが、ドーバー海峡を隔てた英国ブランドでも活躍している。1958年に発表したシャープなスタイルのA40は、今見るとパッとしないデザインだが、当時は最先端だった。

1959年:フェラーリ250GT SWB

250は何種類も生産されたが、そのうちの1つがクーペとカブリオレを備えた非常に美しい250GTである。より俊敏な走りを実現し、レースでの競争力を高めるために、ショートホイールベース(SWB)仕様が176台作られた。現在では非常に価値が高く、2015年のオークションで740万米ドル(当時のレートで約7億6000万円)で落札されている。

1959年:フィアット1500カブリオレ

フィアット1500は、オーバーヘッドバルブ(OHV)エンジンを搭載し、1961年から1967年にかけて製造された、どちらかといえば特筆すべき点はないものの、個性的なモデルであった。しかし、ピニンファリーナがクーペとカブリオレを開発すると、魅力的に見えるようになった。

1960年:X

史上最も奇抜なコンセプトカーの1つであるXは、見た目こそ「斬新」な代物だが、空気抵抗係数はわずか0.23と、空力学の研究としては画期的なものであった。フィアット製の1089ccエンジンをリアに搭載し、後輪を駆動する。

1961年:プジョー404

この時のピニンファリーナはちょっとやんちゃだったらしく、404のデザインをプジョーに売り込む前に、同じようなデザインをBMCに販売し、オースチン・ケンブリッジ、モリス・オックスフォードなどさまざまなモデルが誕生している。BMCはクーペ、カブリオレ、ピックアップなどに手を付けなかったが、プジョーは販売した。

1962年:BMC ADO16

ピニンファリーナは、「陸蟹」とも言われる1800のスタイリングも担当した。最大のヒットは1100と1300で、1960年代の英国で最も売れたクルマの1つである。オースチン、MG、ライリー、モリス、ウーズレー、バンデン・プラなど各ブランドから販売された。

1965年:ディーノ・ベルリネッタ・スペチアーレ

パリ・モーターショーで発表されたこのコンセプトは、その後30年間、ピニンファリーナがデザインしたすべてのフェラーリに見られるスタイリング要素を組み込んだものである。ディーノ・ベルリネッタ・スペチアーレは2017年、自動車イベントで440万ユーロ(約6億8800万円)で売却された。

1966年:フィアット124スポーツ・スパイダー

1966年に発表され、1985年まで生産された124スポーツ・スパイダー(後期にスパイダー・ヨーロッパと改名)は、大成功を収めたモデルである。20万台以上が生産され、その多くが米国に輸出された。

1966年:アルファ・ロメオ・スパイダー

1993年まで生産されたスパイダーは、幾度となくデザインが見直された。しかし、いずれもオリジナルのボートテール型「デュエット」を超えることはできなかった。

1967年:1800ベルリーナ・アエロディナミカ

発表から半世紀を経た今でも、アエロディナミカの洗練性は評価されているが、当時は大きな影響力を持っていた。ローバーSD1、シトロエンGS、CX、アルファ・ロメオ・アルファスッド、ランチア・ベータなどは、すべてこの画期的なデザインからヒントを得ている。

1968年:ベントレーT1

ピニンファリーナが実業家ジェームズ・ハンソンのために製作し、1968年のパリ・モーターショーに出品した車両。当時ロールス・ロイスは興味を示さなかったが、ピニンファリーナは1975年にシルバーシャドーをベースにしたクーペ、カマルグを発表している。

1968年:フェラーリ・デイトナ

クーペは365GTB/4、カブリオレは365GTS/4として販売されたデイトナ。スーパーカーがミッドエンジン方式を採用し始めていた時代に、4.4L V12をノーズに搭載したモデルだ。最高出力は367ps、最高速度は280km/hに達した。

1968年:プジョー504

ピニンファリーナのアルド・ブロヴァローネは、プジョー504のデザインで素晴らしい仕事をしたが、真価を発揮したのはセダンやワゴンではなく、もっとエレガントなクーペとカブリオレ(写真)であった。標準モデルの1年後に登場し、1983年まで販売された。

1969年:フェラーリ512 S

最もエキサイティングなコンセプトカーの1つである512 Sは、ウェッジシェイプを大胆に取り入れたプロファイルを持つ。1969年のトリノ・モーターショーで発表された512 Sは、カンナム(カナダと米国で行われたレース)マシンの6.0L V12シリンダーブロックを搭載していた。

1970年:モデューロ

コンセプトカーといえば奇抜なものばかりだったこの時代、現実世界とは無縁のデザインが多く登場した。1968年のカンナムマシンのシャシーをベースに、最高出力558psの5.0L V12を搭載し、最高速度350km/hを達成すると謳われた。そのような速度で走るのは、さぞ恐ろしいことだっただろう。

1971年:プジョー504リビエラ

プジョー504はすでに紹介したが、この生粋のシューティングブレークは個別に評価されるべきだろう。1971年にジュネーブで発表された504クーペベースのリビエラは、スペインのコレクターの手に渡っていると噂されるワンオフモデルだ。

1971年:フェラーリ・ベルリネッタ・ボクサー

ベルリネッタ・ボクサーは、1971年のトリノ・モーターショーで4.4LのBB 365として初公開されたが、最初の生産車が納車されるまでにはさらに2年の月日が必要だった。1976年には排気量を4.9Lに拡大し、512 BBと改名。1981年にはボッシュ製の燃料噴射装置が搭載され、512 Bbiとなった。

1974年:CR25

1974年にトリノでデビューしたCR25は、エアロダイナミクスを追求したモデルであった。空気抵抗係数0.256を誇り、窓の後ろにエアブレーキを装備し、フロントバンパーはスポイラーを兼ねるなどユニークな設計となっている。パワートレインはボクサーエンジン(理論上)を搭載するが、実際に走行することはなかった。

1974年:フィアット130マレンマ

クーペのフィアット130はピニンファリーナがデザインしたものだが、この「マレンマ」と呼ばれるシューティングブレークも同様である。504リビエラと同じく、マレンマもまた、製品化されるべきだったデザインスタディだ。

しかし、フィアットはこれに関心を示さず、わずか3台しか作られなかった。そのうちの1台は、必然的にフィアットの大物ジャンニ・アニェッリの手に渡ることになった。

1976年:ランチア・ガンマ

ハッチバックのシルエットを持つ、やや野暮ったいセダンとして登場したガンマだが、魅力的なクーペも用意されていた。どちらもピニンファリーナがデザインを担当したものだが、ステアリングをフルロックにするとカムベルトが切れてエンジンが停止するという、信頼性に欠ける仕様であった。

1975年:フェラーリ308GTB

308GTBとそのタルガトップの兄弟車GTSは、本国では208として販売され、税金対策に2.0Lのターボチャージャー搭載モデルも設定された。最初の車両はグラスファイバー製だったが、1977年にスチール製に切り替わった。1985年、ピニンファリーナは308を整理し、328とした。

1978年:XJスパイダー

ジャガーXJSがこのような姿をしていれば、最初の40年間を荒野で過ごすことはなかっただろう。Eタイプの曲線にインスパイアされたXJスパイダーは、5343ccのV12を搭載し、1978年のバーミンガムNECモーターショーでデビューしたが、それ以上の発展はなかった。

1980年:ピニン

ピニンファリーナの生誕50周年を記念してデザインされたピニンは、フェラーリ400GTのフロアパンをベースに製作されたが、不動のショーカーだった。その後、個人所有となり、新しいオーナーが400GTのエンジンとトランスミッションを搭載し、走行可能な状態に仕立てている。

1983年:プジョー205

プジョー205は発売から40年近く経つが、いまだに新鮮で興味深い存在である。1983年から1998年まで生産され、500万台以上を売り上げた。おそらく、史上最も美しいコンパクトハッチバックだろう。

1984年:フェラーリ・テスタロッサ

しなやかなボクサーから一転、強烈なインパクトを放つテスタロッサが姿を表す。キャビンの後ろに積まれた4.9Lフラット12に空気を送り込むサイドストレーキを備えた、アグレッシブなスタイルとなっている。1991年のフェイスリフトで512 TRに姿を変え、1994年にはF512 Mが登場した。

1995年:ベントレー・アズール

1990年代半ば、この上なくゴージャスな4シーターに法外な金額を使うなら、アズールほどスタイリッシュで分かりやすい選択肢はないだろう。ピニンファリーナの仕事は、コンチネンタルRをコンバーチブルにすることであり、素晴らしい成果を残したと言えるだろう。

1997年:プジョー406クーペ

プジョー406のセダンやワゴンは現在でもモダンな印象を与えるが、最もコレクターが多いのはクーペである。406クーペは英国で人気を博し、後継の407クーペには決して真似のできない成功を収めた。

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みんなのコメント

2件
  • 自動車の美を常に追求し続けてきたピニンファリーナ(PF)
    その長い歴史と膨大な作品群、そして
    アルド・ブロヴァローネ(ディーノ246GT他)
    パオロ・マルティン(モデューロ他)
    フィリッポ・サピーノ(フィアットアバルト2000スコルピオーネ他)
    奥山清行(エンツォ他)
    といった同社に出身・在籍していた著名デザイナーたち
    ワタシ的にPFのデザインでもっとも好きなのは、やっぱり
    レオナルド・フィオラヴァンティ氏のデザインでしょうね。
    デイトナ・BB・308/328GTB(GTS)、そしてプジョー205…
    おっとレクサスLFAのアイデアスケッチも…
    575Mスーパーアメリカやルノーウィンドの、特徴的な回転式オープントップも
    氏の特許によるデザイン。
    氏のデザインに惚れ込んでワンオフのフェラーリSP1を製作依頼した
    名古屋の著名なコレクター様もいらっしゃいますね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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