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カーボン製ボディにフォードの5.0L V8 ACコブラが現代技術で復活! 663psの試作車へ試乗 

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カーボン製ボディにフォードの5.0L V8 ACコブラが現代技術で復活! 663psの試作車へ試乗 

カーボン製ボディにフォードのV8エンジン

英国のACカーズは、実際は廃業していたわけではない。だが、新たに資金を獲得したことで、再興を果たそうとしている。今回ご紹介するクラシックな見た目のロードスターは、まったく新しいコブラ GTなのだ。

【画像】カーボン製ボディにフォードの5.0L V8 ACコブラ GTロードスター 現代技術で蘇る名車たち 全112枚

見た目は、1960年代のコブラとそっくりかもしれない。それでも、クラシカルなスタイリングは素晴らしい。フィアットが復活させた500や、BMW傘下になって生き返ったミニほどではないが、しっかりモダンでもある。

絶えることなく、アップデートが繰り返されてきたようにも見える。コブラのレプリカを提供するメーカーは複数あるが、それらと混同されることもないだろう。ちなみに、北米ではコブラの名称を利用できず、GTロードスターだけを名乗る。

抑揚のあるボディは、AC傘下にある英国サセックス州の企業が製造する、カーボンファイバー製。シャシーは、押出成形されたアルミニウムを主材としている。

ボディサイズは、ひと回り大きい。コブラの原型となった、1950年代のACエースの頃より、大きくなったドライバーの体格へ対応するために。それでも、現代の基準では小柄。全幅は1980mmあるものの、全長は4230mmで、ホイールベースは2570mmだ。

ご期待通り、フロントに載るのはフォード由来のV型8気筒エンジン。5.0Lで、自然吸気とスーパーチャージャー付きを選択できる。トランスミッションは、トレメク社製の6速マニュアルか10速オートマチックが用意される。もちろん、後輪駆動だ。

スーチャー付きで663ps 自然吸気は460ps

最高出力は、試乗車のスーパーチャージャー付きの場合663ps。最大トルクは79.3kg-mを発揮する。自然吸気でも、460psと57.9kg-mが得られる。リアアクスルには、前者にはトルセン式リミテッドスリップ・デフが、後者には通常の機械式デフが組まれる。

サスペンションは、前後ともにダブルウイッシュボーン式。フロント側はプッシュロッドを介してダンパーが動く。タイヤサイズは前が275/35 R21、後ろが325/30 R21。控えめな19インチも選択可能だ。

今回試乗したクルマは、英国では唯一となるプロトタイプ。というのは、開発の殆どはドイツで進められているから。この記事が公開される頃には、ドーバー海峡を渡りドイツへ戻される予定だという。

新しいコブラ GTロードスターは、英国で少量生産車として型式認証を得ており、基本的に各国で販売可能。納車開始は、2025年後半からが予定されている。

やり残した課題は沢山あると、ACの担当者は話す。確かに、プロトタイプということで、ブレーキのサーボやABS、アンチロールバーはまだ備わっていなかった。とはいえ、もっと完成度の低い量産車もあると筆者は思う。

望ましい運転姿勢 マッスルカーらしい雰囲気

さて、身体へフィットするシートに腰を下ろすと、望ましい運転姿勢へ落ち着ける。ただし、ステアリングホイールは少しカタチが凝りすぎているかも。流用されたスイッチは自然にダッシュボードへ溶け込んでいるが、肘がドアに当たるのが惜しい。

やや重めのペダルが、フロアから立ち上がる。ワイドなセンターコンソールの中央には、6速MTから直接伸びる、滑らかで正確に倒せるシフトレバー。マッスルカーらしい雰囲気を醸し出す。

V8エンジンは、盛大にノイズを撒き散らしながら始動。アイドリング時からたくましい響きだが、不快に思えるほど賑やかではない。

今回のプロトタイプは最高出力を僅かに絞った設定だったが、ドライブトレインは既にだいぶ仕上がっている印象。トラクションコントロールとABSが備わらず、アスファルトが軽く湿っていたから、0-100km/h加速3.4秒を確かめることはしなかった。

もっともコブラ GTロードスターの場合、そんな動力性能の数字より、ドライバーをどう共感させるかの方が重要だろう。果たして、パワフルでシンプルなスポーツカーとして、運転は抜群に面白い。

乗り心地と姿勢制御の理想的な譲歩

乗り心地と姿勢制御との譲歩は、理想的といっていい。シャシーバランスに優れ、レスポンシブでエネルギッシュ。車重は1400kgが主張され、前後の重量配分は50:50とのこと。それには、まったく疑問が湧かない。

ステアリングは適度に軽い。ただし、パワーアシストの調整が未完了で、高速域からのブレーキング時などは少し神経質に感じられた。それ以外の運転体験は、極めて魅力的なものだった。

英国価格は、自然吸気仕様で28万8000ポンド(約5530万円)から。スーパーチャージャーを載せると、2万4000ポンド(約461万円)増しになる。これほどの予算を準備できる人のために、ボディ塗装やインテリア素材の選択肢は多岐に及ぶようだ。

量産仕様に向けて、クーペも開発中とのこと。価格は更に上昇するらしいが、ロードスターを真剣に検討できる富裕層なら、大きな問題になる変化ではないはずだ。

ACコブラ GTロードスター(欧州仕様)のスペック

英国価格:31万2000ポンド(約5990万円)
全長:4230mm
全幅:1980mm
全高:−mm
最高速度:278km/h
0-97km/h加速:3.4秒
燃費:−km/L
CO2排出量:−
車両重量:1400kg
パワートレイン:V型8気筒5038cc スーパーチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:663ps
最大トルク:79.3kg-m
ギアボックス:6速マニュアル(後輪駆動)

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みんなのコメント

4件
  • cam********
    パワーウェイトレシオ2.1でトラコン無し。
    路面がセミウエットでアクセルを全開にしなかったよと。
    ドライでも一気に踏めばケツ振って制御不能になる可能性大だろ。
  • tondemo310
    うーん、7リッターは欲しいな。ピークパワーは要らない。1000rpmでバカげたトルクが欲しい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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