イタリアを代表する車ブランド「FIAT(フィアット)」。そのFIATが手掛ける、ルパン三世が愛用している車として印象が強いFIAT500に、EV車の新型「500e」の北米市場の展開をLAオートショーで発表。
そこでイタリアを代表する高級ブランド「アルマーニ」と「ブルガリ」、世界的に有名なイタリアの家具会社「Kartell」とコラボした3つのワンオフの「500e」が登場した。
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上質さを感じたジョルジオ・アルマーニのワンオフ「500e」
イタリアを代表するブランド「Giorgio Armani(ジョルジオ・アルマーニ)」。ファッション界でも環境への関心が高いこのラグジュアリーブランドが、環境への取り組みに積極的なFIATとコラボした、持続可能やリサイクル素材を使用したオートクチュール車を制作。
遠くから見ると、一見普通のFIAT500に見えてしまうが、実際車を目の前にすると細かい細工に驚く。
ボディー上端にアルマーニの服でも使用されているレーザーカッティング加工が施され、フロントのグリルにはそのレーザーカッティングと同じシェブロン柄で、上質さを演出。
ホイール、ルーフ、シートにはGAのロゴがあり、車の顔となるフロントの500のバッチの上にはサインも施され、見れば見るほどこの車の細部までのこだわりを感じることができる。
華やかさを演出したブルガリのワンオフ「500e」
アルマーニが「渋さ」を演出しているのなら、ブルガリは「華やかさ」を演出。
まず目に入るのは、目が覚めるような鮮やかなゴールドが散りばめられたブルガリを印象する「インペリアル・サフラン」カラーのボディだ。
そして、車の顔であるフロントのグリルには特徴的な柄が施され、ダッシュボードには過去に販売されたブルガリのシルクスカートを再利用。そして、ステアリングホイールには取り外し可能なジュエリーが組み込まれている。
「カブキ」がポイントのカルテルのワンオフ「500e」
ミラノ創設のイタリアを代表する家具ブランド「Kartell(カルテル)」。ブラスチックの地位を高めたブランドとしても名高いカルテルだが、その名の通り、再生プラスチックをふんだんに使用。
しかしチープさはなく、ディテールにレース生地のような独自形状の「カブキ」を用いたテクスチャーを反映。ドアミラーにもこの技法が使われ、「ドアミラー」ひとつがアートになっていることに驚いた。
そして、この技法は内装やタイヤのホイールにもあり、レトロな雰囲気の500が、近未来的な要素を兼ね備え、ほかの車にない斬新さを感じるデザインになっている。
アメリカ市場で新型「500e」は浸透するか
ヨーロッパでは2020年よりすでに販売されているが、今回のLAオートショーで新型「500e」の北米市場の販売を発表。
実はアメリカで500のEV車は以前にも発売されていた。筆者は現在の車の前はFIAT500に乗っており、その時ガソリン車にするか、EVにするか迷った。
しかし、その当時500のEV車は1回の充電で84マイル(約135キロ)しか走らず、「ちょっとそこまで」の距離が長いアメリカでは心もとなかった。そして「シティーユースでも、200マイル以上は1回の充電で走って欲しい」と思っていた筆者は、EV車をあきらめ、ガソリン車の500を購入した。
そんなこともあり、FIAT500の新型のEVには注目していた。カタチは申し分ない。スタイリッシュで小型だが、パワーもそこそこあり、乗り心地もよい。FIATファンはアメリカでもいるため、あとは1回の充電をどこまで伸ばせるかが、アメリカ市場での販売のカギになると考えていた。
そして、今回発表された情報では、1回のフル充電での走行は150マイル(約241キロ)ほどになる予定だという。以前のEVよりも2倍近く伸びたものの、現在新型のEV車は300マイル以上走るものが多く、個人的にはもう少し伸びることを期待していた。
だが、このFIAT500のコンパクトサイズでこれだけ走るのは画期的で、100マイル以上走れば、シティーユースとしての需要はあるだろう。
カリフォルニア州は2035年までにガソリン車0の目標を掲げているため、それに向け充電ステーションも増えつつある。急速充電ができる場所が増えれば、コンパクトEVの需要もさらに高まるのではないだろうか。
文/舟津カナ
編集/inox.
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