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アスファルトシートに代わる制振材の姿 [人とくるまのテクノロジー展2018名古屋]

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アスファルトシートに代わる制振材の姿 [人とくるまのテクノロジー展2018名古屋]

 NVH、騒音と振動とハーシュネスを抑えるための手段はさまざまである。高周波は比較的エネルギーが小さく吸音材や防音材で対策が施す。しかし低周波の振動騒音を取り除くのは厄介だ。

 かつてはアスファルトシートを用いてフロアなどに施工し、重量を持たせることでNVH対策としていた。しかし軽量化による自動車の高効率化が叫ばれる昨今、可能ならばこの手段は避けたいというのが本音。超高張力鋼による軽量化傾向も、振動と騒音対策にとっては苦しいところである。

パタンと閉まらないための技術 [人とくるまのテクノロジー展2018名古屋]

 ご覧いただいているのはアイシン化工の塗布型制振材。ロボットとノズルを用いて施工する。じつはアスファルトシートがめっきり姿を消した理由のひとつに、労働環境の改善がある。作業時に施工場所までシートを運ぶにはどうしても人力に頼らざるを得ず、制振材だけに重量も嵩むことから対策が求められてきた。塗布型の制振材によって解決できたポイントのひとつだ。

 もちろん、ノズルを動かす速度や回数によって塗膜の厚さを調整し、性能をコントロールできるのも特徴だ。シート時代は形状に沿ってあらかじめ成形しておく必要があったが、それもノズルの動かし方で解決できる。密着度に優れているのも、塗布型の特長だ。



 今回展示されていた塗布型制振材に「高機能」と付け加えられていたのは、温度特性を調整して制振性を向上させたからである。グラフに示すように、ベンチマークとされた従来構造品では40℃をピークに低温/高温側では制振性が落ちる特性だった。これは制振材自体が樹脂を用いているからで、温度によって性質が変わるというのはイメージも抱きやすいだろう。
 開発品はそれに対して制振性を平滑化。20℃や60℃といった、車室内としても充分起こりうる温度においても性能を損なわない特性としている。

 仕様としては水系アクリル樹脂、材料比重は1.6。固形分は80%で、粘度は20MPa。詳しい組成については教えてはもらえなかったが、「併用樹脂の相溶性コントロール技術を用い温度依存性の少ない制振性を実現」と説明パネルには記されていた。

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