6月28日、MotoGPに参戦するプラマックは2024年限りでドゥカティ陣営を離れて、来シーズンから複数年契約でヤマハのサテライトチームになることを発表した。
プラマックは2005年からドゥカティのマシンを使用してきた。近年ではファクトリーマシン2台の供給も受け、ファクトリーチームと最も距離の近い存在だった。
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彼らは2024年シーズンも最新型のマシンを2台走らせており、ホルヘ・マルティンが第7戦終了時点でタイトル争いをリードしている。ただコース上で示している競争力にもかかわらず、ドゥカティとの見解の相違によって2025年以降の契約更新のオプションを行使しないことを選んだようだ。
ドゥカティはバレンティーノ・ロッシの率いるVR46により興味を寄せていて、VR46へのファクトリーマシン供給の可能性もあった。これによりプラマックが立場を脅かされる側となったことがチームオーナーであるパオロ・カンピノッティとドゥカティの間で問題となり、両者が袂を分かつことへ繫がったという。
一方で、プラマックとドゥカティの別れはヤマハにとってはプラスに働いた。苦戦の続く状態から復活を目指しているヤマハとしては、サテライトチームを獲得し、4台のマシンを走らせることが開発の後押しになるためだ。
ヤマハは来季、プラマックとの契約の一環として、最新型のYZR-M1をふたつのチームに計4台供給する意向だ。これまではサテライトチームとのバイクの競争力を高めることよりも、ビジネスとして成立させることに重きを置いていたヤマハにとって、哲学の転換を意味する。
なおヤマハは2024年シーズンを最後に、長年チーム代表を務めてきたリン・ジャービスが退任する。今回プラマックを陣営に引き入れたことは、彼のヤマハでの重要な仕事のひとつとなっただろう。
プラマックの来季ライダーラインアップはまだ明らかとなっていない。現在所属しているライダーのうち、マルティンはすでにアプリリアへの移籍を発表している。
すでに各チームのラインアップは続々と決定しており、ライダー市場にはトップクラスのライダーは残っていない。現在グリッドにいるライダーでみると、VR46のファビオ・ディ・ジャンアントニオとトラックハウスのミゲル・オリベイラが最も論理的な人選に見える。ヤマハのファクトリーライダーであるアレックス・リンスの将来も現時点では不透明だ。
その他の候補としては、WSBK(スーパーバイク世界選手権)のスターであるトプラク・ラズガットリオグルだ。彼は2026年までBMWと契約を結んでいるが、最近MotoGP転向を示唆している。
またMoto2クラスで活躍しているセルジオ・ガルシアやアロンソ・ロペスの起用も否定はできない。
プラマックがドゥカティ陣営を抜け、ヤマハと提携した結果、VR46がプラマックを引き継ぐ形で来年からドゥカティのファクトリーサポートを受けることになる。
原則としてVR46は、マルケスやバニャイヤと同じファクトリー仕様バイク2台と、全面的なテクニカルサポートを受けることになる。ただし、VR46が1台ではなく2台分の費用負担に同意することが前提だ。
VR46もラインアップを決定していないが、ひとりはフェルミン・アルデゲルになると見られる。彼は今年3月の段階で2025年のMotoGP昇格が発表されており、当初はプラマックに加わることになると見られていたのだ。
もうひとりは、現在プラマックに所属しているフランコ・モルビデリが起用される可能性もある。
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ホンダよりはマシだけど