現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > BMW 2シリーズ・クーペ M240i(G42型)へ試乗 FRキープのモデルチェンジ 後編

ここから本文です

BMW 2シリーズ・クーペ M240i(G42型)へ試乗 FRキープのモデルチェンジ 後編

掲載 更新 3
BMW 2シリーズ・クーペ M240i(G42型)へ試乗 FRキープのモデルチェンジ 後編

インテリアには3シリーズの香り

執筆:James Attwood(ジェームス・アトウッド)

<span>【画像】モデルチェンジ BMW 2シリーズ・クーペ 先代M2や競合するスポーツモデルと比較 全113枚</span>

翻訳:Kenji Nakajima(中嶋健治)


G42型へモデルチェンジしたBMW 2シリーズ・クーペ。インテリアへ目を向けると、3シリーズや4シリーズとの結びつきは瞭然。ディティールには変更を受けているものの、ダッシュボードやフロントシート側のパネル類は、共通していることが明らかだ。

といっても、機能的なデザインで装備は充実しており、悪いことではない。空間自体も広々としており、快適に過ごせる。レザー巻きのステアリングホイールと、スポーツシートが2シリーズ・クーペでは標準となる。

さらにM240iでは、スポーティーさを高めるアルカンターラが贅沢にあしらわれる。Mスポーツ専用アイテムも。

伸びた全長のおかげで荷室容量も増え、390Lへ拡大している。だが、リアシート側の空間は従来どおり限定的。このサイズのクルマとしては充分な広さはあり、大人2名が乗ることはできる。長時間過ごしたいとは思わないかもしれないが。

どうしても2シリーズが欲しくて、リアシートの空間も諦めたくないなら、グランクーペかアクティブツアラーをお選びいただこう。2シリーズ・クーペは、ドライバーのためのクルマ。低い位置のフロントシートに座り、運転を楽しむことに主眼が置かれている。

シートベルトを締めて、エンジンのスタートボタンを押す。華やかという表現がぴったりなサウンドを放ち、3.0L直列6気筒ガソリン・ターボエンジンが目覚める。まさしくドライバーズカー。M240iが、真のクルマ好きによって生み出されたことを実感する。

秀でた動力性能と痛快な操縦性

アクセルペダルの操作に対して、エンジンは鋭く反応。50.9kg-mという豊かなトルクが、僅か1900rpmから湧き出てくる。たくましい動力性能に、気張らずとも浸ることができる。

トランスミッションは8速AT。パワーデリバリーを優先させるようチューニングを受け、シフトパドルの要求どおりに迅速に次のギアを選んでくれる。

このM240iはxドライブということで四輪駆動だが、基本的には大部分のトルクはリアタイヤへ伝達される。その結果、フロントエンジン・リアドライブの心地よい感覚を、2シリーズ・クーペに与えている。

太められたタイヤのおかげで、グリップ力は強大。ドライバーのより高いパワーと速度域への探究心を、引き出してくれる。

秀でた動力性能のおかげで、M240iは操縦性も痛快。ステアリングホイールの操舵感には理想的といえる重さがあり、積極的に回頭していく。どんなコーナーでも安定しており、落ち着きを失わない。

姿勢制御も素晴らしく、路面の小さな凹凸はアダプティブ・ダンパーが見事に吸収。このサイズの高性能モデルの場合、サスペンションが硬すぎると感じることもあるが、M240iは乗り心地も悪くない。ひたひたと、シャープに走っていく。

ちなみにドライブモードには、エコとコンフォート、スポーツ、アダプティブが用意される。ステアリングのアシスト量やアクセルペダルの反応、トランスミッションの鋭さ、ダンパーの硬さなどを、必要に応じて変えることも可能だ。

アダプティブ・モードで面白いほどの二面性

恐らく、多くのドライバーはアダプティブ・モードを選ぶことになるだろう。クルマの速度やサスペンションへ掛かる負荷などに応じて、各コンポーネントを自動的に調整してくれる。

そのおかげで、面白いほどの二面性が得られている。交通量の少ない郊外の道を激しく走らせた後、市街地に入ってスピードを落とせば、ホットなスポーツカーから穏やかで快適な都会派クーペへと、クルマの性格が大きく変化する。

G42型へ進化した2シリーズ・クーペは、FRレイアウトを守り抜いたことで、BMWのコンパクトカーのなかでも特別な地位にあることは間違いない。多彩なフレーバーが用意されたラテのなかで、深く濃いエスプレッソがあるようなものだ。

BMWの技術者たちは、自分たちが欲しいと思えるクルマを作れる自由を、まだ与えられていたのだろう。G42型へ進化した2シリーズ・クーペは、確かにニッチなモデルではあると思う。だからこそ、素晴らしいのかもしれない。

BMW 2シリーズ・クーペ M240i xドライブ(欧州仕様)のスペック

英国価格:4万5795ポンド(約705万円)
全長:4537mm
全幅:1838mm
全高:1390mm
最高速度:249km/h
0-100km/h加速:4.3秒
燃費:12.4km/L
CO2排出量:185-200g/km
車両重量:1690kg
パワートレイン:直列6気筒2998ccターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:374ps/5500-6500rpm
最大トルク:50.9kg-m/1900-5000rpm
ギアボックス:8速オートマティック

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

注目が集まる角田裕毅の2025年シート「僕はレッドブルの一員なのでここにいます。ホンダとは話をしていません」
注目が集まる角田裕毅の2025年シート「僕はレッドブルの一員なのでここにいます。ホンダとは話をしていません」
motorsport.com 日本版
【スクープ!】AMG製電動スーパーSUVデビュー間近!メルセデスAMGが新型電動SUVを開発中!
【スクープ!】AMG製電動スーパーSUVデビュー間近!メルセデスAMGが新型電動SUVを開発中!
AutoBild Japan
「マジで!?」ホコリまみれの“スクラップ車”が14億5000万円で落札!? 50年ぶりに見つかった1956年製メルセデスの“驚きの価値”とは?
「マジで!?」ホコリまみれの“スクラップ車”が14億5000万円で落札!? 50年ぶりに見つかった1956年製メルセデスの“驚きの価値”とは?
VAGUE
ミツオカ「M55」発売決定! 2025年生産販売台数は100台で、2024年11月22日から受付開始
ミツオカ「M55」発売決定! 2025年生産販売台数は100台で、2024年11月22日から受付開始
Webモーターマガジン
【10月の新車販売分析】受注停止車種が多くともトヨタ1強にかわりなし! 軽乗用車はホンダとダイハツの2位争いが熾烈に!!
【10月の新車販売分析】受注停止車種が多くともトヨタ1強にかわりなし! 軽乗用車はホンダとダイハツの2位争いが熾烈に!!
WEB CARTOP
『簡単にキズが消えた!』初心者でも簡単、コンパウンドで愛車の浅いキズを手軽に修復するテクニック~Weeklyメンテナンス~
『簡単にキズが消えた!』初心者でも簡単、コンパウンドで愛車の浅いキズを手軽に修復するテクニック~Weeklyメンテナンス~
レスポンス
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
くるまのニュース
スクーターのようでスクーターではない!? シリーズ最大排気量イタルジェット「ドラッグスター700ツイン・リミテッドエディション」発表
スクーターのようでスクーターではない!? シリーズ最大排気量イタルジェット「ドラッグスター700ツイン・リミテッドエディション」発表
バイクのニュース
MINI コンバーチブル【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
MINI コンバーチブル【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン
【最新モデル試乗】期待のストロングHV登場! SUBARUクロストレックS:HEVの実力
【最新モデル試乗】期待のストロングHV登場! SUBARUクロストレックS:HEVの実力
カー・アンド・ドライバー
新車198万円! スバルの全長4.3m「“7人乗り”ミニバン」が凄い! 得意な「AWD×水平対向エンジン」採用しない“謎のモデル”に注目! 意外な「小型ミニバン」誕生した理由とは
新車198万円! スバルの全長4.3m「“7人乗り”ミニバン」が凄い! 得意な「AWD×水平対向エンジン」採用しない“謎のモデル”に注目! 意外な「小型ミニバン」誕生した理由とは
くるまのニュース
愛車の履歴書──Vol54. 池松壮亮さん(番外・後編)
愛車の履歴書──Vol54. 池松壮亮さん(番外・後編)
GQ JAPAN
トヨタ世界初!謎の「“パイ”エース」に大反響! 屋根なし&12人乗りに「成人式仕様みたい」「オトナも楽しめそう」の声! “マル秘システム”搭載の「ハイエース」がスゴイ!
トヨタ世界初!謎の「“パイ”エース」に大反響! 屋根なし&12人乗りに「成人式仕様みたい」「オトナも楽しめそう」の声! “マル秘システム”搭載の「ハイエース」がスゴイ!
くるまのニュース
頑張れ日産! フェアレディZの2025年モデル発表、あわせて新規注文を再開!
頑張れ日産! フェアレディZの2025年モデル発表、あわせて新規注文を再開!
カー・アンド・ドライバー
もう待ちきれない! [新型GT-R]はなんと全個体電池+次世代モーターで1360馬力! 世界が驚く史上最強のBEVスポーツカーへ
もう待ちきれない! [新型GT-R]はなんと全個体電池+次世代モーターで1360馬力! 世界が驚く史上最強のBEVスポーツカーへ
ベストカーWeb
「ジャパンモビリティショー2024」に若者たちはどう感じたか? 対話と提案で「次世代モビリティ社会」を作る
「ジャパンモビリティショー2024」に若者たちはどう感じたか? 対話と提案で「次世代モビリティ社会」を作る
ベストカーWeb
プライベート空間重視な人におすすめ! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
プライベート空間重視な人におすすめ! トヨタ ハイエースがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
熊本「交通系ICカード廃止」はむしろ良かった? “大危機”から垣間見える「地方の選択肢」と、都心で広がる可能性とは
熊本「交通系ICカード廃止」はむしろ良かった? “大危機”から垣間見える「地方の選択肢」と、都心で広がる可能性とは
Merkmal

みんなのコメント

3件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

610.0806.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

89.8798.0万円

中古車を検索
2シリーズ クーペの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

610.0806.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

89.8798.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村