2025年にドゥカティはファクトリーチームへ6度のMotoGP王者マルク・マルケスを迎え入れる。そしてかつてと異なり、今のドゥカティは王者を迎え入れる準備ができていると彼らは考えている。
ドゥカティはMotoGPの最高峰クラスにおける参戦の歴史としては比較的浅いほうだが、これまでに何人かのMotoGPチャンピオンをチームに迎え入れている。
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2009年にニッキー・ヘイデンを獲得し、2011年にはイタリアのMotoGPレジェンド、バレンティーノ・ロッシを獲得。そして2018年にホルヘ・ロレンソと、これまで3度外部からMotoGPチャンピオンがドゥカティにやってきた。
しかし彼らの結果は大成功とまではいかなかった。ヘイデン、そしてロッシはドゥカティのマシンで優勝することができず、チームを移籍。ロレンソは2年目に3勝をマークしたものの、軌道に乗るまでに時間がかかったことで、結局その年限りでドゥカティを離れてしまった。
そして2025年は、6度のMotoGP王者という現役では最も実績を持つマルケスが、ファクトリーチームへと加入する。これまでのチャンピオン達は前述のように結果を残すことなく去っていったが、ドゥカティはこれまでとはチームの置かれた状況も異なっているため、不安はないと感じている。
「メーカーとして、そしてバイクや技術面、マネジメントまで、今の我々の準備具合と比較すると、これは全く異なった”賭け”だ」
チームマネージャーのダビデ・タルドッツィはGPoneにそう語った。
「バレンティーノをドゥカティに迎え入れた時は、本当に失敗だった。我々は準備ができていなかったんだ。ドゥカティとしてバレンティーノ・ロッシを相手にする準備はできていなかった。だが今、我々は完全に準備ができている」
「バレンティーノの時は、完全にタイミングを逃していた。ホルヘ・ロレンソについては、これは個人的な見解になるが彼はホンダと契約するのが早すぎた。あと数日待っていれば、全く違う話になっていたかもしれなかった」
ただタルドッツィはそう語っているが、ロレンソがムジェロで勝利への道筋を見つけるまでに寄せられた批判や、ドゥカティCEOによる辛辣な言葉があったことは忘れられるべきではないだろう。
タルドッツィは今のドゥカティにはフランチェスコ・バニャイヤという2度のMotoGP王者がおり、マルク・マルケスもマネジメントできると自信を示している。
「ウチには2度のMotoGP王者がいることを忘れないで欲しい。フランチェスコ・バニャイヤをマネジメントしている限り、マルク・マルケスをマネジメントできないわけは無いと思う。ペッコは負けていない」
「彼は勝ちたいと示しているライダーで、自らのやり方でトラック外で起きていることについて話すことで、できるだけエレガントにそれを行なっている」
「ペッコは自らの価値を理解しているし、自分自身を信じている。バイクとチームに非常に自信を持っているんだ。レースを見ていればそれが分かるし、それはパフォーマンスにも寄与している」
「マルクはバニャイヤの庭にやってきたんだ。彼は自分が話す時、何を言っているかを正確に理解していて、意味のないものをいうことはない。聞いたことがないよ。何かを言う時、それは真実であり、多くの場合は特定の目的がある」
「彼は非常に知的な男だ。そして、我々のホームに入ってきたら、非常に注意深くなるだろう。我々のやり方を理解しようとしてくれるはずだ。なぜなら、ドゥカティの内部では、ドゥカティが主導権を握っていて、ライダーが握っているわけではないからだ」
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