RBでテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンは、まだチームがアルファタウリと呼ばれていた2023年のAT04でのマシン開発が2024年のVCARB01にも活きているとして、今シーズン前半の好調にも繋がっていると説明した。
今年チーム名称と装いを改め、ビザ・キャッシュアップRBとして参戦するイタリア・ファエンツァ拠点のこのチーム。熾烈な中団グループ争いの中で、今年はシーズン序盤から入賞争いに加わった。
■RB、アップデート不発の原因はフロアにあった?「学んだことはたくさんあるから、次のフロアに活かす」
RBはシーズン中盤のスペインGPで投入した大型アップデートの一部が不発に終わるも、サマーブレイクまでに計34ポイントを稼いでコンストラクターズランキング6番手につけている。
「技術的な観点から言えば、明らかに中団争いはタイトだ」
エギントンはサマーブレイクまでの戦いを振り返り、そう語った。
「シーズン当初は中団争いをリードし、それなりにチャンスを活かすことができていた。しかし中団争いが接近し、リードできないレースが何度かあった。そして我々は復活した。直近のレースであるハンガリーでは再び強力だった」
「非常にタイトで、毎週末、最適化を図る必要があるし、セットアップや戦略など何か少しでも後れを取れば、その代償を払うことになる」
「開発面では、いくつかパーツを投入し続け、大半は維持しているものの、いくつかはマシンから外した。それは中団争いでは予想できることだ。ある週末(中団グループの)首位に立ったからといって、次の週末も首位に立てるという保証はなく、波がある」
2023年シーズン後半にチームは、ライバル勢が2024年に開発の焦点を移す中でも、アップデートを積極的に投入。低速コーナーでAT04は最速の部類となっていた。
エギントンは、昨シーズン後半まで続いた開発が今年の好調にも貢献していると説明した。
「私の記憶が正しければ、昨年の第11戦から開発が本格化した。第16戦から第19戦あたりまでは、あまり目に見えるモノではなかった。しかし我々が取り組んでいたのは、コーナー進入時のマシン安定性、コーナー中間でのマシン回頭性の向上だった」とエギントンは語った。
「目標は同じで、第19戦までに実を結び始めた。昨年の後ろ3分の1で、低速域のパフォーマンスにおいて、パドックの中でもベストなチームのひとつになったかどうかは、私としてはどちらでもない」
「重要なのはマシンに競争力があったということと、我々の方向性だ。我々はかなり遅くまでマシン開発をしていたし、その長所、学びの多くを今年のマシンに引き継いだ。それが活きていると思う」
「今年はそれなりに堅実なスタートを切れたと思うし、他の全ての部分はオフシーズン中に進化したようなモノだ。これが今年のシーズンスタートで、我々に利益をもたらしてくれた」
「後半まで開発し、ハードにプッシュして、長所を維持するというのが計画だった。要約すれば、そういう話だと思う」
そしてエギントンはこう続けた。
「昨シーズンの後半3分の1で、空力的にマシンを改良した。そのテーマやコンセプト、フロア開発の進め方は引き継がれ、冬の間、そして今シーズンのこの段階に至るまで、空力開発に大きな勢いを与えてくれた」
「マシンの他の部分もいくつか開発しているが、まあ、継続性の塊と言って差し支えないだろう」
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