現在位置: carview! > ニュース > カー用品 > 「4K」「360度」「F値」「LED信号対応」って何? プロが指南する「最新ドラレコ」の選び方

ここから本文です

「4K」「360度」「F値」「LED信号対応」って何? プロが指南する「最新ドラレコ」の選び方

掲載 更新 4
「4K」「360度」「F値」「LED信号対応」って何? プロが指南する「最新ドラレコ」の選び方

さまざまな仕様のモデルがありふれていてわかりにくい

 ドライブ中のアクシデントはいつ発生するかわからない。そんなときに役立ってくれるのが、ドライブレコーダー(ドラレコ)だ。最近はあおり運転対策として装備する人が増えており、その目的もあって人気なのは後方の状況も捉えられる前後2カメラ型。加えてドラレコ本体を中心に、全周囲を捉えられる360度型も人気を呼んでいる。とはいえ、人気が高いだけにそれらは機種数も多い。そのなかからどう機種を選べばいいのか、そのポイントをお伝えしたい。

ドラレコも場合によってはNG? 無意識に違反しがちなカスタム5選

画質は最低でもフルHDを選んでおきたい!

 ドラレコを選ぶときにまず重視すべきはその画質だ。これは捉えた映像から、相手車両や周囲の状況を判断するのには欠かせないスペックと言っていい。そのひとつの判断基準が、記録解像度がフルハイビジョン(フルHD)であることだ。これは映像の解像度が1920×1080(約207万画素)であることを指し、ドラレコのほとんどはこの画素数か、これを上まわる画素数を備えている。なかには4Kとして3840×2160(約829万画素)もの高画素化を実現しているドラレコもある。この画素数が高いほど、高解像なドラレコとなるわけだ。

 ただ高画素化すればそれだけデータサイズは大きくなり、データとして扱いにくくなることも知っておきたい。もともとセンサーサイズが小さいドラレコにあって解像度を高めれば、画素当たりの輝度は下がる。そのため、暗所ではノイズが出やすくなるといったデメリットにもつながりやすいこともある。それを踏まえると必要以上に高解像度は求めるのではなく、フルHDのスペックを備えていれば実用上は十分と考える。

 解像度として注意したいのが360度型で得られる解像度だ。このタイプは超ワイドな魚眼レンズを使って全周囲を撮影するため、一部分を切り出すとどうしても解像度は低くなってしまう。その意味で360度型は、解像度よりも全周囲の撮影を重視したい場合に選ぶべきものと考えたい。

横方向からの衝突などは画角が重要に

 事故は真正面で起きるとは限らない。そこで重要なのが、ドラレコが撮影できる画角の広さだ。当然ながら広ければ広いほど撮影できる範囲が広がり、例えば横方向から近づいて来る車両や歩行者などの状況も捉えやすくなる。前後2カメラ型では左右が撮影できないので、できるだけ広い画角の機種を選ぶといいだろう。目安としては水平画角が100度以上、垂直画角が55度以上のものを選びたい。

 もっと広い画角を捉えたいなら、全周囲を捉えられる360度型の選択肢もある。全体の解像度は下がるものの、左右の様子までもしっかり捉えることができ、窓越しでトラブルに遭ったときでも対応できる。ただ、乗車中の様子も同時に記録されることは知っておこう。

 また、最近は車内用カメラを組み合わせる機種も登場している。これに後方カメラを組み合わせれば360度型に近い範囲を捉えられ、なおかつ映像も高解像度のまま撮影できるメリットも合わせ持つ。少し高額ではあるが、万全を期したいなら選択肢となるだろう。

暗所での撮影に有効なF値や各種映像処理機能も大事

 カメラのF値についてはどうか。これは数値が低い方が明るいレンズであることを指す。小さなセンサーで撮影するドラレコだけに、このレンズの明るさは暗い場所での撮影に大きく貢献することになる。とくにノイズの発生が抑えられるメリットは大きい。また、この特性を活かすためにも暗所特性に優れたセンサー(ソニー「STARVIS」など)との組み合わせがベストになるだろう。

 ドライブ中はさまざまなシーンに出会う。たとえば逆光下では黒つぶれが、トンネル出口付近では白飛びが発生しやすくなる。これは人間の眼も同じだ。そこで役立つのが「WDR(ワイドダイナミックレンジ)」や「HDR(ハイダイナミックレンジ)」機能だ。これらは明るさを自動調整して、明暗差のついた見やすい画像にするもの。映像を正確に捉えるべきドラレコでは、欠かせない機能となっている。

 いずれも機能的に同じ効果を持つが、強いて違いを言えばHDRはソフトフェアを使った画像補正であり、WDRはイメージセンサーなどカメラ部で行う補正機能となる。効果としてはHDRの方が大きいが、これを頻繁に行えばハード側の負荷が大きくなり、状況によっては処理が追いつかず低レートの映像(画質が悪い)となってしまうこともある。一方でWDRはカメラ側で補正してしまうため、ハードとしての負荷は低いが補正範囲は限界があり、結果としてHDRに比べて補正幅は小さめとなる。

 最近はこれらの機能を謳わずとも、カメラとしてのダイナミックレンジ能力を高めることで黒つぶれや白飛びを上手に抑える機種も登場している。その意味では使ってみないとその効果はわからない、というのが正直なところだ。

最近増えているLED信号機への対応も重要

 ドラレコのLED信号対策も重要なポイントだ。LED信号は電源周波数の影響によって、目ではわからない速さで点滅を繰り返している。これが影響してドラレコには点滅(チラツキ)現象となって記録されてしまう。そのフレームレートは少し前まで大半が30Hzで記録されていたから、電源周波数が50Hzの東日本では影響がなかったものの、60Hzの西日本では完全同期する状況が頻発。信号が点灯しない“無信号”状態で記録されていた。

 そこで最近はドラレコの記録フレームレートを、27.5Hzなどに若干ずらして撮影した映像を記録するのが一般的となっている。これにより東日本/西日本ともLED信号の点滅と同期しなくなり、無信号状態は回避できるようになったのだ。ただ、一部機種では今もなお東日本と西日本で切り替えを要求するドラレコも残っているので注意したい。

簡単に手動録画できる機種は万が一の際も安心

 最後に操作系について。ドラレコはエンジンをONすれば自動的に記録を始めるため、操作系についてはそれほど気にする必要はない。ただ、手動で記録したいシーンに遭遇したときに、操作がわかりにくいと記録できないままで終わってしまうこともある。そうした事態を招かないためにもワンタッチで記録できるよう、専用ボタンを用意している機種を選びたい。また、ドラレコでは静止画で記録できる機種も数多いが、これも簡単な操作で撮影できるかを確かめておくといいだろう。

関連タグ

【キャンペーン】マイカー・車検月の登録でガソリン・軽油7円/L引きクーポンが全員貰える!

こんな記事も読まれています

レース終盤に突然荒れ出したGT500クラス決勝。トラブル、ハプニングまとめ/第2戦富士
レース終盤に突然荒れ出したGT500クラス決勝。トラブル、ハプニングまとめ/第2戦富士
AUTOSPORT web
小暮卓史「ホッとしています」。元嶋佑弥「タイヤがプッシュに応えてくれた」【第2戦GT300決勝会見】
小暮卓史「ホッとしています」。元嶋佑弥「タイヤがプッシュに応えてくれた」【第2戦GT300決勝会見】
AUTOSPORT web
うおおお魂動デザインのピックアップ! トライトンがありならマツダBT-50も入れてくれ!
うおおお魂動デザインのピックアップ! トライトンがありならマツダBT-50も入れてくれ!
ベストカーWeb
高星明誠「これで満足しない」。三宅淳詞「流れを崩さず準備していきたい」【第2戦GT500決勝会見】
高星明誠「これで満足しない」。三宅淳詞「流れを崩さず準備していきたい」【第2戦GT500決勝会見】
AUTOSPORT web
ベントレー・ベンテイガ 詳細データテスト 上質で広い 動力性能も操縦性もハイレベル 文句なく快適
ベントレー・ベンテイガ 詳細データテスト 上質で広い 動力性能も操縦性もハイレベル 文句なく快適
AUTOCAR JAPAN
初開催「RALLY三河湾2024」は大苦戦! それでも完走できたのは「OZホイール」のおかげでした【ゴスラリ参戦記】
初開催「RALLY三河湾2024」は大苦戦! それでも完走できたのは「OZホイール」のおかげでした【ゴスラリ参戦記】
Auto Messe Web
ニスモが1-2で富士を制圧。Niterra MOTUL Zの三宅淳詞がデビュー2戦目で初優勝【第2戦GT500決勝レポート】
ニスモが1-2で富士を制圧。Niterra MOTUL Zの三宅淳詞がデビュー2戦目で初優勝【第2戦GT500決勝レポート】
AUTOSPORT web
逆襲のヨコハマがワン・ツー。JLOCランボルギーニが独走ポール・トゥ・ウイン【第2戦GT300決勝レポート】
逆襲のヨコハマがワン・ツー。JLOCランボルギーニが独走ポール・トゥ・ウイン【第2戦GT300決勝レポート】
AUTOSPORT web
前年比10パーセント増。ゴールデンウイークの富士スピードウェイ、スーパーGT第2戦に8万8000人が来場
前年比10パーセント増。ゴールデンウイークの富士スピードウェイ、スーパーGT第2戦に8万8000人が来場
AUTOSPORT web
オススメできない理由がない! 新型フォルクスワーゲン・ティグアンへ試乗 アウディに見劣りしない車内
オススメできない理由がない! 新型フォルクスワーゲン・ティグアンへ試乗 アウディに見劣りしない車内
AUTOCAR JAPAN
「プロテクションフィルム」を貼ると査定は下がる!? プロショップに聞く最新フィルム事情とは
「プロテクションフィルム」を貼ると査定は下がる!? プロショップに聞く最新フィルム事情とは
Auto Messe Web
【正式結果】2024年スーパーGT第2戦富士 決勝3時間後
【正式結果】2024年スーパーGT第2戦富士 決勝3時間後
AUTOSPORT web
アルピーヌF1、予選Q2ダブル進出。ガスリーが進歩実感の一方でオコンにエンジントラブル発生「決勝は大丈夫なはず」
アルピーヌF1、予選Q2ダブル進出。ガスリーが進歩実感の一方でオコンにエンジントラブル発生「決勝は大丈夫なはず」
motorsport.com 日本版
メルセデス、2台がSQ2で敗退「実験のせいでなくこれが実力」「アップデートが機能していない」F1第6戦スプリント予選
メルセデス、2台がSQ2で敗退「実験のせいでなくこれが実力」「アップデートが機能していない」F1第6戦スプリント予選
AUTOSPORT web
【速報!マイアミGP予選 】F1第6戦、角田裕毅は10番グリッドから決勝にのぞむ、ポールポジションはフェルスタッペン
【速報!マイアミGP予選 】F1第6戦、角田裕毅は10番グリッドから決勝にのぞむ、ポールポジションはフェルスタッペン
Webモーターマガジン
FP1をスピンで失ったルクレールがスプリント予選2番手「シングルラップ改善の努力が報われた」フェラーリ/F1第6戦
FP1をスピンで失ったルクレールがスプリント予選2番手「シングルラップ改善の努力が報われた」フェラーリ/F1第6戦
AUTOSPORT web
ちょっと「度を超えた」挑戦? TVR T 400R 346km/hのタスカン ナンバー付きGT1マシン(1)
ちょっと「度を超えた」挑戦? TVR T 400R 346km/hのタスカン ナンバー付きGT1マシン(1)
AUTOCAR JAPAN
「異端児」の有終の美 TVR T 400R トップギアの映像で内装を再現 ナンバー付きGT1ル・マン・マシン(2)
「異端児」の有終の美 TVR T 400R トップギアの映像で内装を再現 ナンバー付きGT1ル・マン・マシン(2)
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

4件
  • 全部映るからって360度タイプ1台で済まそうとすると、結局、後方からの煽り運転に対しては、全くナンバー読めないからね。

    メーカーや販売店も、いい加減変な売り込みは止めないと、騙されたってなるよ。
  • 自分は4Kと聞くと
    トヨタの1300OHVエンジンがすぐ思い付く。
    360度はそのままサブロクターンでしょ。
    こうなったら一種の病気だ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村