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シトロエンの新世代Cセグメントハッチバック「C4」が日本上陸。フルEVモデルも設定

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シトロエンの新世代Cセグメントハッチバック「C4」が日本上陸。フルEVモデルも設定

シトロエン伝統のCセグメントハッチバックの復活となる新型C4が日本デビュー。車種展開は内燃機関モデルの「C4」とEVモデルの「Ë-C4」で構成

 グループPSAジャパンは2022年1月7日、シトロエン伝統のCセグメントハッチバックの復活となる新型C4を1月22日より発売すると発表した。車種展開は内燃機関モデルの「C4」とEVモデルの「Ë-C4」で構成する。

シトロエンC3エアクロスSUVがマイナーチェンジ。内外装デザインを刷新してフレンチSUVとしての個性にいっそうの磨きをかける

グレード展開および車両価格は以下の通り。
C4フィール:290万円
C4シャイン:325万円
C4シャインBlueHDi:345万円
Ë-C4 ELECTRIC:465万円

 シトロエンはSUVのカテゴリーにおいて、2017年にC3エアクロスSUVとC5エアクロスSUVを発売し、グローバルでそれぞれ30万台と20万台を販売して成功を収めている。同ブランドは次なるステップとして、Cセグメントハッチバック市場への復帰、そして市場シェアのさらなる拡大を目指すこととなった。

 第3世代となる新型C4は、基本骨格に新世代のCMPプラットフォーム、そしてË-C4にはEV向けに新設計したe-CMPプラットフォームを採用する。ホイールベースは従来比で55mmほど長い2665mmに設定。ボディサイズは全長4375×全幅1800×全高1530mmと、2代目モデルよりロング&ワイド&ハイトに構成した。
 一方、エクステリアは革新的なたたずまいとアグレッシブなスタイルで新たなデザインコードを表現したことが特徴で、基本造形は2016年開催のパリモーターショーで発表したCエクスペリエンス(CXPERIENCE)をモチーフとする。具体的には、フロントグリル中央のダブルシェブロンから続くクロームのラインが左右V字型のLEDシグネチャーライト(上段デイタイムランニングライト、下段ヘッドライト)と伸びやかに繋がり、大胆さとシャープな力強さを表現。C4カクタス以来のデザインキーを受け継ぐハイボンネット、大径ホイールと地上高がもたらす高めのアイポイント、クーペのようななだらかに傾斜するルーフラインなども、見る者を惹きつける。かつてのGSを彷彿させるサイドビューのアレンジも、シトロエンならではの演出だ。また、リアコンビネーションランプの造形をフロントと同様のV字型デザインで構成し、前後セクションの統一感を図る。さらに、この最新のフォルムはボディ床面の空力対策と相まって、優れたエアロダイナミクスを具現化した。ボディカラーについては、ブランバンキーズ/グリプラチナム/ブルーアイスランド/ブランキャラメルの4色を設定。また、フォグランプベゼルなどを彩るカラーパックは、C4にテクスチャードグレーまたはマットディープレッドを、Ë-C4にマットブルーを採用している。

 内包するインテリアは、運転者と同乗者に平等な移動の喜びとリビングのような居心地の良さ、くつろぎ感を提供すべく、CITROËN ADVANCED COMFORTプログラムのコンセプトを新世代デザインと融合させたことが訴求点だ。ダッシュボードは横方向の広がり感を強調する水平基調で構成し、センター部には10インチのタッチスクリーン・インフォテイメントシステムを配備。その下にはエアアウトレット、さらに下には新たにダイヤルと押しボタンのフィジカルな空調コントロールを設ける。こうしたタッチパネルと物理スイッチの機能の切り分けにより、UI/UXの最適化と再構築を果たして使い勝手を向上させた。一方、計器類は5.5インチデジタルインストルメントパネルとポップアップ式のカラーヘッドアップディスプレイで構成。ドライバーが運転中に必要な情報を瞬時に読み取ることができるよう、シンプルかつ明快なグラフィックでアレンジする。また、レーンポジショニングアシストやアクティブクルーズコントロールなどの操作ロジックをステアリング左に集約。さらに、シフトセレクターはクロームで仕上げたトグルスイッチを新採用し、指先の軽いタッチでの操作を可能とした。
 助手席側のアレンジも要注目で、助手席前のダッシュボードにシトロエンスマートパッドサポートを装備する。これはダッシュボードにタブレット端末を固定するスタンドを設置することで、専用ホルダーに入れた端末を走行中でも安全・快適に操作することができるものだ。さらに、クルマを離れる際などにタブレット端末を収納するドロワーもグローブボックスに配備している。

 シートについては、最新のシトロエン車で好評を博す前席アドバンストコンフォートシートを全車に採用。シート表地裏に特別なフォームを配することで、身体とシートの接地感を高める。また、表地裏のフォームのボリュームも従来の2mmから15mmへと大幅にアップし、しっとりかつふっかりとした柔らかさを実現した。一方で後席は、クーペのような流れるルーフラインでありながらライニング形状を最適化し、十分なヘッドクリアランスを確保。合わせて、2665mmのロングホイールベースを活かしたクラス最長レベルのニースペースを創出した。

 ラゲッジスペースに関しては、後席使用時で容量380リットルを、後席格納時で最大1250リットルを確保。また、広くて低いゲート開口部を実現したうえで、用途に応じた2ポジションのフロアボード、段差のないフラットなフロアなどを採用して、積載性と使い勝手に優れる荷室を実現している。

 肝心のパワーユニットは、C4に最新版の“PureTech”1199cc直列3気筒DOHC直噴ガソリンエンジン(最高出力130ps/5500rpm、最大トルク230Nm/1750rpm)と“BlueHDi”1498cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(最高出力130ps/3750rpm、最大トルク300Nm/1750rpm)を搭載。トランスミッションには電子制御8速ATのEAT8を組み合わせて前輪を駆動し、WLTCモード燃費はガソリンエンジン仕様が17.7km/リットル、ディーゼルエンジン仕様が22.6km/リットルを実現する。

 一方、Ë-C4は最高出力100kW/5500rpm、最大トルク260Nm/300~3674rpmを発生する電動モーターをフロントに、50kWhの総電力量を確保したリチウムイオン電池をフロントシート座面下、リアシート座面下、センターコンソールなど車体を上から見たときにH型に分けて配置して、前輪を駆動。重量配分を考慮するとともに、内燃機関と遜色のない室内およびラゲッジ空間を確保する。また、バッテリーパックは液冷ヒートポンプで充放電時のバッテリー温度の管理と最適化を図った。一充電走行距離はWLTCモードで405km、交流電力量消費率は同モードで140Wh/kmを実現している。
 さらに、Ë-C4には3つのドライブモードと2つの回生モードを採用する。ドライブモードは、日々の利用における快適性と電費効率を両立するノーマルモード(80kW/220Nm)、パフォーマンスとフィーリングを重視したスポーツモード(100kW/260Nm)、航続距離の最大化を図るエコモード(60kW/180Nm)で構成。一方で回生モードは、内燃機関でのエンジンブレーキやアクセルオフの挙動をシミュレートして自然な走行感を実現するDモードと、エネルギー回生を強化するとともにアクセルペダルだけでより積極的に減速をコントロールするBモードの選択を可能とした。

 充電については、付属の充電ケーブルを使用するコンセントタイプ(200V 3kW/満充電まで約18時間/50km走行分で約3時間)、ウォールボックスタイプ(200V 6kW/満充電まで約9時間/50km走行分で約1.5時間)の普通充電に対応。急速充電はCHAdeMO規格(約80%充電に約50分)に対応し、高速道路のサービスエリアやショッピングモールなど全国の充電スポットを利用できる。また、自宅などでの充電時に充電開始時刻をあらかじめ設定しておくことが可能な充電予約を採用。さらに、乗車するタイミングに合わせて車内が快適な温度になるよう、あらかじめエアコンを作動させるプリコンディショニングも導入した。

 前マクファーソンストラット式/後トーションビーム式で構成する足回りに、伝説の“ハイドロニューマチック”の現代的解釈であるPHC(Progressive Hydraulic Cushions=プログレッシブ・ハイドローリック・クッション)を採用したこともアピールポイント。PHCは通常のダンパーにセカンダリーダンパーを追加した構造の純メカニカルなシステムで、ダンパーシリンダー内に第2のダンパーシリンダーを配し、サイドには複数のポートを設置(ポート径はストロークエンドにいくに従い小さくなる)。セカンダリーシリンダーにはその内径に合ったセカンダリーピストンが存在し、ストロークが進むとそのセカンダリーピストンがシリンダーに入り込んでハイドロリックストップとして作用する。いわゆる位置依存型(ポジション・センシティブ)ダンパーを組み込んだPHCは、サスペンションが小さく細かく動く状況やストロークスピードが低い状況では、減衰力が小さく非常にソフトな乗り心地を提供。一方でサスペンションが大きく動く状況では、前述のセカンダリーピストンとシリンダーが生み出す減衰力で衝撃をスムースに吸収し、大きな凹凸でも快適なフィーリングを提供する仕組みだ。なお、C4およびË-C4では、フロントで圧側伸側の両方にセカンダリーダンパーによるハイドロリックストップを、リアで圧側のみに同機構を採用している。

 先進安全運転支援システムの拡充も見逃せない。ドライバーが快適と感じるポジションを高道道路の走行でキープするアクティブクルーズコントロールおよびレーンポジショニングアシスト、前方の車両や障害物を検知してドライバーが回避操作を行わない場合に自動的にブレーキを作動させるアクティブセーフティブレーキ(被害軽減ブレーキ)、二次的な衝突リスクを低減するポストコリジョンセーフティブレーキ/ディスタントアラート、車両後方の状況をセンター部の10インチタッチスクリーンに映し出すバックカメラ、対向車や前方車両を検知してハイビームとロービームを自動で切り替えるインテリジェントハイビーム、エンジンを停止するとパーキングブレーキが作動しアクセル操作で自動解除するエレクトリックパーキングブレーキなどを設定している。

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