商標権などの制約をクリアして命名
いまや当たり前になったキラキラネームと呼ばれる子供の名前ひとつをとっても分かるように、本人や関係者たちが良かれと思って付けたネーミングも、立場や見方、そして場所が変われば意味不明だったり、とんでもなく変な意味を持っていたりすることもある。
「ダブワン」「マッハ」「ケーゼロ」 愛称で呼ばれた60年代生まれの大型国産バイクたち
クルマの名前も例外ではない。メーカーが、自社のラインナップや歴史に照らし合わせ、あるいは開発コンセプトや目標とする性能やデザインをそのネーミングに込めて決定されているようになんとなくイメージしてしまうが、意外にもそうではない。車名は自由に命名されているようでも、実はさまざまな制約のもとに決定されているのである。そんなネーミングに関する背景と日本から輸出されると違うネーミングになる理由などを紹介しよう。
「日本(またはその地域)だけで売るからこのネーミングでOK」ということも当然あるのだが、グローバル化が進んだ現在では、商標的には問題なく「なんとなくスタイリッシュな字面や語感」優先でネーミングすると、とんでもないことになったりすることもある。実はこうした地域性や言葉の持つ意味といった諸問題をクリアする魔法のネーミングがあるのだが、それはまた別の機会に紹介したい。
とにかく、名前なしで製品を販売するということはビジネスとして成り立たなくなるので現実にはあり得ないが、1台でも多く販売したいという心情においては、ブランドの世界観を体現するようなキャッチーなネーミングこそが不可欠である。それ以前の問題として、なにしろ知ってもらおうにも製品とイメージが合致しなければ選択肢にも入らないワケで、かようにネーミングとはセンシティブなものなのだ。
ネーミングの開発において具体的なハードルとして存在するのは、まずはその商標だろう。製品として販売するものである以上、販売国での登録商標を取得しなければならない。これを怠ると、類似製品が登場しても対応することができず、逆に既存の製品との類似性を訴えられた場合などに、多額の賠償金を支払うことにもなりかねない。
パジェロが恥ずかしい意味の言葉になる国も
一方、ネーミングで悩ましいのは、何かを意味する言葉が誰かにとってメリットがあっても、すべての人においてすんなり腑に落ちるものではないという事実である。例えば先頃その長い国内販売の歴史に終止符を打った三菱パジェロ。ご存知のように我々日本人や日本市場でパジェロといえば、無条件で三菱のクロカン四駆を指すが、北米や欧州では「モンテロ」(ハンチング=鳥打ち帽)と呼ばれている。
モンテロというネーミング自体はそれぞれの地域でオフロードイメージをもたらすもので、意味を考えればさほど違和感はないかもしれない。しかし、これが英国やスペインでは「ショーグン」という名前で売られていると聞けばどうだろう? 海外の人にとってショーグン=日本のイメージなのだろうが、パジェロをショーグンと呼ばれることを知った我々日本人の心情はどこか複雑なのではないだろうか。
英国とスペインでなぜショーグンと命名されたのか公式発表はないが、そこに前述の商標権の問題や複雑な事情があったことは想像に難しくない。ちなみになぜスペインでパジェロがNGなのかいえば、スペインではパジェロが“自慰をするひと“という意味として使用されているからといわれている。
グローバルネームの共通化は増加する
そんな日本車の海外専用ネームはほかにもあり、スズキ・ジムニーは「サムライ」、日産デュアリスは「キャッシュカイ」、トヨタ・ヴィッツは「ヤリス」、ホンダ・フィットは「ジャズ」と車名が与えられている。ホンダのジャズといえば、クロスカントリーモデルのいすゞ・ミューがOEMとしてホンダで販売された際に名乗った車名を思い出すという方は、かなりのベテランであろう。
トヨタは前述のヴィッツをフルモデルチェンジするにあたり、グローバルネームの「ヤリス」に変更して日本国内でも販売することにしたと2019年10月に発表。3代にわたり使用されてきたヴィッツという名称は廃止され、今後はヤリスと呼ばれることになる。こうしたグローバルネームの使用はマツダが先鞭を付けており、デミオを「マツダ2」に、ファミリアからアクセラとなって久しいCセグメントモデルを「マツダ3」に、フラッグシップモデルのアテンザは「マツダ6」となった。グローバルネームとの共通化は、今後徐々に増えていく傾向だと見る向きもある。
ちなみに間もなくフルモデルチェンジが予定され、10月の東京モーターショーでその予告版ともいえるコンセプトカーが発表されたスズキの軽乗用車ハスラーは、アメリカでは有名な成人男性向け雑誌の名前であり、あこぎな手を使って荒稼ぎするギャンブラーや詐欺師も意味するという。
同様のコンセプトで先行したダイハツのネイキッド(絶版)も、ネイキッド=裸を意味する英語であった。軽自動車はほぼ日本専売品なので、まぁ気にすることでもないのかも知れないが、我々がパジェロ=ショーグンに苦笑いしてしまうように、外国人にとってのハスラーやネイキッドはそんな伝わり方になるということだろう。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
トヨタ新型「ミニアルファード」登場は? 「手頃なアルファードが欲しい」期待する声も!? 過去に"1代で"姿消した「ミドル高級ミニバン」があった!? 今後、復活はあるのか
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
“650馬力”の爆速「コンパクトカー」がスゴイ! 全長4.2mボディに「W12ツインターボ」搭載! ド派手“ワイドボディ”がカッコいい史上最強の「ゴルフ」とは?
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
“300馬力”V6搭載! ニッサン爆速「最上級ミニバン」とは? 超豪華内装×専用装備マシマシな“走り屋仕様”の「エルグランド」に熱視線!
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
「緊急車両が来て道を譲らないとどうなりますか」 理由に「『聞こえんかった』は通用するのですか」 譲るのはマナー?義務? 具体的にどう譲ればいいのですか。
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?