サーキットを走行するにはブレーキパッドの交換だけは必須。これはレブスピードで言い続けてきたことであり、スポーツ走行での常識でもある。パッド以外はノーマルでもサーキットは全然楽しめるが、とにかくブレーキパッドだけは交換しなければならない。
サーキットではスポーツパッドに交換が必須。
なぜならフェードしたらヤバイから。
と、言われ続けている、
すごいぞ、新型スイフトスポーツ!! 第5回:燃費が良いぞZC33S!!!
というわけで、まずはフェードの解説から。
フェードとは、パッドに熱が加わったときに、摩材を固めている樹脂などからガスがもくもくと発生。そのガスによってブレーキパッドがローターから浮いてしまい、ブレーキがまったく効かなくなること。
ドライアイスをテーブルに置くと微妙に浮いて、とんでもなく滑るのと同じだ。
このフェードは樹脂成分が多い純正パッドでは、それほど高くないローター温度から起きる。400℃くらいから起こるといわれている。
対してスポーツパッドは金属成分が多く、フェードしにくく作られているので、ものによっては700℃や800℃でも耐えると言われる。
そこで改めてサーキットで何周するとフェードするのかテストしてみた。
テストサーキットは本庄サーキット。埼玉県にあるミニサーキットだが、フルブレーキングの回数が多く、日本屈指のブレーキ負荷で知られる。
テストマシンはどノーマルのレブスイフト。ドライバーはブレーキメーカーの開発ドライバーにして、レーシングドライバーの村田信博選手。怖いことをお願いして申し訳ないが、職業柄ブレーキのフェードは何万回と体験しているスペシャリストだ。
なんとフェードは4周目から起きた!!
1周50秒ほどのサーキットながら、4周目には効きの低下が見られ、6周目には全然効かない状態に。
そのまますぐにピットインしてローター温度を測ると、フロントは528℃/577℃、リヤは274℃/310℃。
予想値になるが4周目には450℃くらいになっていたと思われる。
純正ブレーキパッドは400℃くらいまでの範囲で使うのが良さそうだ。
ただ純正パッドが悪いわけではない!!
扱いやすさはピカイチだし、ダストも少なく、鳴きもない。持ちもいいし、値段もリーズナブル。サーキットの使い方に向かないだけで、パッドとしては素晴らしいものだということは付け加えておきたい。
ちなみにその後、エンドレスのMX72とCC-Rgというスポーツパッドに交換したところ、ローター温度600℃でもまったく問題なく走行ができた。サーキットに行く際はぜひともブレーキパッドを交換してもらいたい。
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