この記事をまとめると
■4輪で路面を捉える自動車には駆動方式に3つの種類がある
FF・FR・4WDなど駆動方式によって「運転の仕方」を変える必要はある?
■FFは操舵と駆動の両方を前輪が行い、FRは操舵と駆動をそれぞれ別のタイヤが行う
■4WDは前輪のグリップ力に関してはFFより有利だが単純に比較することはできない
FFは100%の駆動力を縦方向と横方向に振り分ける
一般的に小型自動車は、前後4輪で路面を捕らえ、走る構造になっている。しかし、クルマが進むためにエンジンの力を路面に伝える駆動輪の決め方には、よく知られるように3つの方式がある。現在では、もっとも一般的な前輪駆動、大型セダンやスポーツカーが採用する後輪駆動、低μ路や不整地での走破力が高い全輪駆動(4輪駆動)の3方式だ。この3方式を、タイヤの側から見ると受け持つ働きがそれぞれで異なっている。
まず、前輪駆動からだ。FF方式(フロントエンジン・フロントドライブ)とも表記されるこの方式は、クルマの向きを変えるための転舵輪(操舵輪)とクルマを走らせるための駆動輪が、ともに同じ前輪が受け持つ点に特徴がある。
これをタイヤの働きから見てみるとどうなるか? コーナリングを思い浮かべてもらいたいが、タイヤの受け持つ働きは、クルマを前に進める駆動力と横方向に踏ん張るグリップ力のふたつに分けられる。
FFの場合、タイヤが持つ100%のグリップ力を、駆動力とコーナリンググリップ力、このふたつに振り分けて使わなければならない。タイヤが持つ縦方向(加速/ブレーキング)のグリップ力と横方向のグリップ力(左右)比率を分かりやすく示す方法として「タイヤ摩擦円」の考え方がある。
詳細は省くが、要するに縦方向のグリップ力を大きく使えば、横方向のグリップ力はその分だけ小さくなり、たとえばコーナリング中に大きくアクセルを開けると、駆動力にグリップが使われることになり、横方向のグリップ力が足らなくなって滑り出すことになる。
この現象をアンダーステアと表現することもあるが、たとえば、コーナリング中過度にアクセルを開けてフロントタイヤのグリップ力が失われた場合(アンダーステアが発生した場合)、アクセルを閉じて縦方向に使われていたグリップ力を極小にすると、その分だけ横方向のグリップ力が増し、予定した旋回軌道に戻ることができるようになる。
FRの前輪は100%のグリップ力を横方向に使うことができる
一方、後輪駆動は、転舵輪(操舵輪)が前輪、駆動輪が後輪となるため、旋回中の前輪グリップ力は100%横方向のグリップに使うことができる。タイヤから見た仕事量の負担は、前輪駆動の前輪がもっとも厳しく、逆に後輪の負担はかなり軽くなる。
では、前輪駆動車の後輪は付いているだけでよいのか、という言い方もできそうだが、旋回中の車両姿勢を安定させるには後輪の役割も大きく、タイヤのグリップ力だけではなく、サスペンションの接地性能、さらに車両の前後重量配分と、自動車の性能を左右する要素は無数にあり、後輪にも十分な働きが要求されている。
ちなみに4輪駆動車は、4輪で駆動力を受け持つため、フロントタイヤのグリップ力に関してはFFより有利な条件にあるが、FFと4WDでタイヤサイズ、銘柄が同じだったとしても、車両重量や前後重量バランスが異なるため、単純には限界性能の比較ができない状況にある。
走行する自動車は、4輪が安定してグリップ状態を維持することが絶対条件で、高い旋回挙動を保持するためには、FFといえども後輪の接地性能、接地状態は重要で、決して前輪に対する「オマケ」的存在ではないことを覚えておいて欲しい。
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みんなのコメント
別に高級車ではなく、軽箱、軽トラでもこのフィーリングの良さは味わえる。
まぁ普通に乗る車が皆、FFになってしまっているからFRのフィーリングとかわからんか。
FFのフルステアで砂利道とかでアクセル入れた時の挙動は嫌だね。