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【試乗】新型レクサス LS|デビューから5年。着実に進化を進めているフラッグシップセダン

掲載 24
【試乗】新型レクサス LS|デビューから5年。着実に進化を進めているフラッグシップセダン

改良が続けられてきた乗り心地

レクサスのフラッグシップサルーン LS。2017年に5代目が登場してから5年が経過した。

この5代目モデルは、今までにない試みのシックスライトのデザインを採用。また、センタークラスターは、先進的でイノベーションを感じさせる高度支援運転技術を見据えたものとなっている。

しかし、個人的にはこの日本を代表するフラッグシップに及第点は与えられなかった。その理由は、エアサスペンションの追従の速さなどのバランスによって起こる不自然な動きだ。

5代目のLSは、それまでのモデルとは異なった新たな考え方でエアサスの構築に取り組んだモデルだ。これはレクサスにしかできないフラッグシップとして、未来を見据えた新しい乗り味の追求のためのチャレンジだった。 そこから年次改良ごとに、1年目、2年目、3年目とLSに試乗をさせてもらっている。確かに少しずつであるが良くなっていた。特に目線がブレなくなってきている。

夜間のヘッドライトの上下の動きにも安定性がある。「コツコツと改良しているんだ」と試乗するたびに感じるのだ。

着実に改良を重ねるのは、宮本武蔵の『五輪書』で言うところの「毎日の鍛錬は“昨日の己に勝つ”」ということであるが、量産車はマスが大きいだけにかじを取ってもすぐには良くならない。プロトタイプが良好でも量産ではまた違った現象が起こったりもする。

話が少し脱線をするが、テストドライバーというのは何度も同仕様の車に乗っていると感覚が鈍くなってしまうが、ステアリングに握った瞬間に同じ車でも初めてのように感じなければならない。

そんな彼らのフィードバックを元に、無限大の試験データをもつといえる公道で絶えず改良を重ねてきたことがうかがえる。 

首都高速で運転支援システムを試す

それとフラッグシップにあって、ADAS(先進運転支援システム)がもう少しという印象は否めなかった。これも必死に改良をしていたに違ない。

ドライバビリティにおいては、エンジンと変速機の仕様を変えてより一層ラグジュアリーな動きになってきた。トランスミッションとエンジン制御の関係は乗り心地にも大きくかかわる。

年次改良の中でも大きく進化したのは2021年4月である。4年目の大きな進化はAWDのみにもたらせた「Advanced Drive」だ。トヨタ、レクサスは公言をしていないが、ほぼレベル3の自動運転に近い仕様が装着されたという。

残念ながら私はこの機会にドライブすることはできなかったが、このたび日帰り800kmの長距離を最上級グレードである500h エグゼクティブ アドバンスド ドライブで走ってみた。 まず、走り出しの動きである。アクセルをゆっくりと踏んでもエアサスでタメを作って乗員に優しい負荷を与えている。これは高級サルーンでは大切な走り出しの儀式だ。

その後の路面との追従性もしなやかだ。2.5tに迫る車重を意のままに操るのは容易ではないが実にあんばいよく収束する。エンジンとトランスンミッションの協調制御も市街地のどのシチュエーションでも大らかになった。

首都高速に入る。合流までの加速も堂々とした伸びやかさが特徴的だ。

トンネルのない部分でAdvanced Driveを試す。手はステアリングに添えているが、リニアなステアリング操作は上級者のドライビングである。

そこから3号線を使って東名高速方面に移動する。 アメニティも完璧だ。乗り心地も非常に良質になっている。前後左右のエアサスがきちんと仕事を割り振っていて、これまでとは別人の装いである。

東名高速の東京インター近くでAdvanced Driveを一度切り、ステアリングを握ってしばらく走ってみる。中間付近の左右に振れる感触も激減した。ブレーキのコントロール性のリニアリティーも増している。

5年間のでフラッグシップとしての貫禄ある走りができた。ショーファードリブンで使用しても後席の人も家のハイバックソファに身を沈めているようであろう。

新東名でもAdvanced Driveを体験した。まぁ所々、自分自身でのドライビングとなるが、ずっと手放しではこれまた満足度は得られない。自分でステアリングを握ったフィールがあるからこそAdvanced Driveのありがたみがわかるのである。 名古屋方面に向かって景色のいい浜松で昼食を取り、帰路についた。丸1日をかけた長距離試乗で、国内ではレクサスだけにしかできない貫禄ある乗り心地を改めて感じられた。

この貫禄は目に見えない改良を積み重ねた結果であると思う。年を取ったからといってすべての人間が貫禄を有するものではない。常日頃の理想に向けた鍛錬があるからこそ持てるのである。

イノベーションあるデザインと良いものを知る顧客を満足させる改良の結果が、堂々としたラグジュアリーセダンを作り出したのだと、5年間試乗して感じたのである。 文/松本英雄、写真/尾形和美レクサス LS(現行型)の中古車を見てみる▼検索条件レクサス LS(現行型) × 全国※流通状況により物件がない場合があります【試乗車 諸元・スペック表】●500h エグゼクティブ アドバンスド ドライブ型式6AA-GVF55最小回転半径6m駆動方式4WD全長×全幅×全高5.24m×1.9m×1.46mドア数4ホイールベース3.13mミッションCVT前トレッド/後トレッド1.64m/1.64mAI-SHIFT-室内(全長×全幅×全高)2.05m×1.62m×1.16m4WS-車両重量2400kgシート列数2最大積載量-kg乗車定員5名車両総重量2675kgミッション位置フロア最低地上高0.14mマニュアルモード◯標準色ソニッククォーツ、ソニックチタニウム、ブラック、グラファイトブラックガラスフレーク、レッドマイカクリスタルシャイン、ソニックアゲート、ディープブルーマイカ、ソニックイリジウムオプション色マンガンラスター、銀影ラスター掲載コメント※G-Linkは新車登録後3年間無料です型式6AA-GVF55駆動方式4WDドア数4ミッションCVTAI-SHIFT-4WS-標準色ソニッククォーツ、ソニックチタニウム、ブラック、グラファイトブラックガラスフレーク、レッドマイカクリスタルシャイン、ソニックアゲート、ディープブルーマイカ、ソニックイリジウムオプション色マンガンラスター、銀影ラスターシート列数2乗車定員5名ミッション位置フロアマニュアルモード◯最小回転半径6m全長×全幅×全高5.24m×1.9m×1.46mホイールベース3.13m前トレッド/後トレッド1.64m/1.64m室内(全長×全幅×全高)2.05m×1.62m×1.16m車両重量2400kg最大積載量-kg車両総重量2675kg最低地上高0.14m掲載用コメント※G-Linkは新車登録後3年間無料ですエンジン型式8GR-FXS環境対策エンジンH30年基準 ☆☆☆☆☆種類V型6気筒DOHC使用燃料ハイオク過給器-燃料タンク容量82リットル可変気筒装置-燃費(JC08モード)14km/L総排気量3456cc燃費(WLTCモード)12.6km/L└市街地:9.6km/L└郊外:13.1km/L└高速:14.2km/L燃費基準達成R12年度燃費基準85%達成車最高出力299ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm356(36.3)/5100エンジン型式8GR-FXS種類V型6気筒DOHC過給器-可変気筒装置-総排気量3456cc最高出力299ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm356(36.3)/5100環境対策エンジンH30年基準 ☆☆☆☆☆使用燃料ハイオク燃料タンク容量82リットル燃費(JC08モード)14km/L燃費(WLTCモード)12.6km/L└市街地:9.6km/L└郊外: 13.1km/L└高速: 14.2km/L燃費基準達成R12年度燃費基準 85%達成車

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みんなのコメント

24件
  • フラッグシップなのにコンセプトがブレブレで
    LSは全く特徴と存在感が無くなっちゃいましたね。
  • ケバくて下品なデザインと20年前の西ドイツ製セダンにいまだに追いつけない低性能の自称フラッグシップ(笑)
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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