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画像 エンジンで失敗した素晴らしいクルマたち24選 前編

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画像 エンジンで失敗した素晴らしいクルマたち24選 前編

MGAツインカム(1958年)

ゴージャスなラインとスイートなハンドリングが特徴の魅力的なクラシックだ。1.5ℓまたは1.6ℓのOHVエンジンを搭載するものが多いが、2000にはMGAのBシリーズゆずりのツインカムエンジンが搭載された。

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このDOHCエンジンは最高グレードの燃料と点火タイミングの精密な調整を必要とした。これを怠るとピストンが損傷するほか、オイルの消費量も激しかった。

クライスラー・ガスタービン(1963年)

完全な市販化がなされなかったクルマで、クライスラーを批判するつもりはない。このクライスラー・ガスタービンは実験的に作られたモデルであった。

50台のみが製造され、実世界での走行テストのため家庭へと貸し出された。加速は悪く、燃費は衝撃的なほどで、エンジンの指導方法も複雑であった。高価格に見合う洗練性が無く、通常のV8エンジンの方がはるかに有能であった。

ヒルマン・インプ(1963年)

インプは軽量なボディと小気味良いギア、それに力強いエンジンが魅力のクルマだ。しかし、オールアルミニウムで875ccの水冷4気筒は非常に楽しい走りをもたらし、ミニとも張り合えるものだった。しかし、このエンジンは同時に欠点でもあった。

初期の車両はスロットルの問題に加え、しばしばオーバーヒートによりガスケットが飛ぶのだ。これによりシリンダーヘッドばかりかブロックまで破壊することがある。後期モデルでは改善したが、信頼が回復することはなかった。

NSU Ro80(1967年)

ここで紹介するエンジンの中でも、このRo80に搭載されたものがおそらく最悪だろう。このエンジンのせいでNSUが倒産したといっても過言ではない。Ro80は空力を追求したデザインとセミATを特徴とする素晴らしいクルマだった。

しかし、新車から1万6000km以下でのエンジンブローが日常的であった。これはローターチップが摩耗し、圧縮が抜けることによるものだ。保証によるクレームが膨大に発生し、NSUはフォルクスワーゲンによって買収された。

オースティン3リッター(1967年)

素晴らしいクルマの定義はあいまいだが、このオースティン3リッターが素晴らしいのは否定し難いだろう。大型かつ高級な3リッターは快適な乗り心地とハンドリングが売りだったが実態はそれほどでもなかった。

一方スムーズな直列6気筒エンジンはオースティン・ヒーレー3000に搭載されたものをベースとしている。しかし、9992台が製造されたうちの多くは、初期のエンジントラブルにより廃車となっている。

トライアンフ・スタッグ(1970)

V8搭載の4シーター・コンバーチブルと聞いて、誰が悪く思うだろうか。しかもミケロッティのデザインだ。しかし、このV8はスタッグ専用の3.0ℓユニットは数々の問題を抱えている。

脆弱なターミングチェーンや歪みやすいシリンダーヘッド、さらに低品質な鋳造により、クーラント漏れやそれによるオーバーヒートが頻発した。7年間に2万5939台が製造されたが、ブリティッシュ・レイランドはさらに多くの期待をしていたようだ。

ジェンセン・ヒーレー(1972年)

ジェンセンとヒーレーの共同開発によって生まれ、ロータスのエンジンを搭載する2シーター・スポーツカーだ。量産車として世界で初めて1気筒あたり4バルブのエンジンを搭載する。

このクルマは世界に衝撃を与えたが、米国での保安基準への適合のためルックスがスポイルされた上、ツインカム16バルブのエンジンもひどいものだった。シリンダーヘッドの歪みによりオーバーヒートが頻発したが、それはこのクルマの数々の欠点のひとつにすぎなかった。

トライアンフ・ドロマイト・スプリント(1973年)

スプリントはドロマイトのサルーンをベースに開発され、パフォーマンスとラグジュアリーを両立するクルマであった。

しかし、このオールアロイ・エンジンはオーバーヒート傾向にあった。その結果ヘッドガスケットが飛んだりシリンダーヘッドが歪むなどのトラブルが多発し、熱心なファンすらも匙を投げるほどであった。

ボルボ260(1974年)

ボクシーなボディでドライビング・プレジャーとは縁遠いクルマだが、ボルボ260は安全かつ快適なファミリーカーであった。ライスペーパーのようなライバル達と比べ、明らかに頑丈な作りであった。

しかし、オールアルミニウムのPRV2664cc V6エンジンはプジョー、ルノー、ボルボ(PRVの由来)によって開発され、驚くほど信頼性が低かった。カムシャフトは凄まじい勢いで磨耗し、オーバーヒートは日常茶飯事、そしてブロックの歪みも普通であった。このエンジンはデロリアンにも搭載され、ルノー・アルピーヌGTAやA610にも使われた。

ランチア・ガンマ(1976年)

イノベーションに定評のあるランチアだが、1970年代にはベータやガンマといった悲惨なクルマを作っていた。ガンマはラグジュアリーなサルーンまたはクーペで、2.5ℓのフラット4を搭載するFF車であった。

ステアリングをロックするまで切ると、カムベルト外れピストンやバルブを損傷する事例が頻発した。

ビュイック、キャデラック、シボレー、オールズモビル、ポンティアック(1978年)

1970年代の石油危機により、米国の自動車メーカーらは燃費改善に取り組まざるを得なくなった。GMはディーゼルエンジンの開発に乗り出したが、その5.7ℓV8はガソリンモデルと同じヘッドボルトを使用していた。

高い圧縮比によりヘッドボルトが伸びがちであった。その結果ヘッドガスケットが飛び、シリンダーにクーラント浸入してコンロッドを曲げるのだ。GMは保証によるクレームに追われたものの、1985年までディーゼルの使用を続けた。

メルセデス300SD(1979年)

メルセデスSクラスはパフォーマンス、ラグジュアリーそして安全性において常に先駆者であり続けてきた。したがってメルセデス初のディーゼル・ターボを搭載するサルーンに対する期待は高かった。

残念ながら、その期待は裏切られることになった。この5気筒エンジンは112ps、23.2kg-mを発生し、最高速度は166km/h程度だった。300SDは米国のみで販売されたが、その台数はわずかであった。

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