ソウルでの2連戦で閉幕した2021-2022シーズンのフォーミュラE。最終戦で2位に入り、初のタイトルを獲得したのはストフェル・バンドーンだった。彼はメルセデスの2年連続のチームタイトルにも貢献した。
今季のバンドーンは安定感が光っていた。ライバルのミッチ・エバンス(ジャガー)やエドアルド・モルタラ(ベンチュリ)がシーズン4勝を挙げた一方で、バンドーンはモナコでの1勝のみにとどまったが、彼がポイントを逃したのは接触があったメキシコの1レースのみであり、ほとんどのレースでトップ5に食い込んでポイントを積み重ねた。
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バンドーンは昨年、ロンドンでの接触によりタイトル争いから脱落したことを教訓に、今季は1レースも落とさないとの思いでシーズンに臨んでいたという。
「素晴らしい気分だ。4年前にメルセデスと共にこの旅路をスタートさせた時から、僕はワールドチャンピオンを争うためのツールを手に入れられると確信していたんだ」
バンドーンはそう語る。
「メルセデスのようなメーカーでレースをすると、参戦するあらゆるレースで圧倒的な強さを見せることになる。しかしフォーミュラEはそうではない。一筋縄ではいかないんだ」
「僕たちは昨年、ニック(デ・フリーズ)とチームと共になんとかダブルタイトルを獲ることができた。今年は僕の番だったんだ」
「昨年はロンドンでタイトル争いから脱落してしまった。今年こそはと思っていたし、何もやり残さないようにしたいと思っていた」
「それこそが今年僕が取り組んできたことで、コントロールすべきところでしっかりとコントロールすることができた。1勝しかできなかったけど、今年僕たちが見せたこの安定感は印象的だった」
「今年は4人(でのタイトル争い)から3人に減り、最後はふたりになった。僕とミッチだ。素晴らしい物語だったし、感動的なものになった」
またバンドーンは、今季のタイトル獲得の鍵となったのはモナコでの勝利だったと考えており、勝利を手にした後は「決して後ろを振り返らなかった」と話した。
さらに彼は、予選で失敗したり、レース序盤で下位に沈んだ中でもポイントを獲得する力が重要だったと指摘し、ベルリンで一時12番手まで脱落しながらも3位表彰台を獲得したレースを引き合いに出し、次のように語った。
「(今季の安定感には)正直少し驚いている」
「メキシコでも、終盤の接触がなければポイントを獲ることができただろう」
「それにしても信じられないような1年だった。サウジアラビアでポールポジションを獲得し、レース1で2位。翌日のレースは厳しかったけど、ローマでまたポールを獲って復活することができた」
「ミッチは(ローマで)2勝して調子を上げてきたけど、モナコで僕たちの番がやってきた。モナコは誰もが勝ちたいと思う特別なレースのひとつだし、勝てたことを本当に誇りに思う」
「それからは、後ろを振り返ることはしなかった。予選では常に上位にいたし、安定感があった」
「でも大変な時もあった。そこでなんとか挽回することができたし、それが重要な場面だったとも思う」
「心に残っているレースがあるとすれば、ベルリンのレース1だ。1周目に12番手まで落ちてしまったけど、その後は優勝争いに加わることができた。あの瞬間がチャンピオンシップを手繰り寄せたんだ」
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