この記事をまとめると
■日本の道路舗装率はひと昔前まで30%に満たないほど低かった
【日本にもまだ沢山ある】普通のクルマで砂利道を延々走っても大丈夫?
■一般道では耐久性重視の設計をしているほか、「高機能舗装」といった舗装も増えている
■サーキットはミューの高い舗装がされておりラバーグリップも発生しやすい
一般道とサーキットで路面はどれほど違うのか
クルマ好きな人達の間でたびたびテーマとして取り上げられる「サーキットと一般道の舗装ってどう違うの問題」。これまでの経験を踏まえて解説してみたい。
一般的にクルマが走る道の多くは舗装がなされている。少し前までは日本の道路舗装率は28%以下(国交省調べ)の低さだとして話題になってきた。それを踏まえて自動車メーカーやタイヤメーカーも舗装路だけでなく砂利道など未舗装道路にも対応できるクルマ作り、タイヤ作りを進めてきたものだ。日本の道路の多くが農道や林道などで占められていることが舗装率を引き下げる要因になっているともいえるが、近年は生活圏の道路舗装率を中心に車両開発が行なわれるようになり、舗装路への適合性がより高まっているといえる。タイヤの扁平率が小さくなり、車高や空力など舗装路での性能に特化した仕様のものが多くなってきた。
しかし、舗装路と言っても一様ではなく、またサーキットなど一般道とは異なった舗装を敷いているケースも多い。
一般的に舗装にはアスファルトやコンクリートが用いられ、高速道路などでは数十トンの重量に耐えられる高強度の混合素材が用いられることもある。また、雨天に雨水を吸収しハイドロプレーン現象の発生を抑える「高機能舗装」なども部分的に用いられている。高機能舗装は乾燥時にはタイヤのロードノイズを吸収してくれるので騒音対策としても用いられるものだ。
これらを敷設しても経年変化や交通量で表面の状態は変化し、一般的なタイヤでも路面とのミューの変化が大きい。敷設したばかりの高機能舗装では豪雨時でも乾燥舗装時と変わらないほどのグリップ力を得られるが、舗装路面が通常のアスファルトに変わると突然スリップしてしまうというケースが多々ある。
このように一般道では舗装面を注視し、グリップレベルを読み間違えないように気をつけないと危険だ。自動運転機能なども前方の路面を判別する機能が備わらないと安心して任せることができないのだ。
他銘柄のラバーを拾うとグリップが落ちることも!
ではサーキットの舗装はどうなのだろうか。
通説として言われているのは一般道よりミューが高いということだ。とくに2輪のレースが開催されるサーキットではミューが高まるように路面の表面を工夫している。基本的にはアスファルトを基盤に用い、砕石などを骨材として混合して敷設している。ゴム製のタイヤコンパウンドに骨材が食い込むことでミューを高めているわけだ。
だがこうした舗装路面は劣化も早い。サーキットでは多くのマシンが同じようなラインを通り、タイヤのコンパウンドゴムが路面に塗り込まれるように付着していく。ゆえに走行ラインは黒く着色したように見える。初めて行くサーキットでも路面のブラックラインを追って走れば、ほぼ正しい走行ラインを見出だせる。
またレースウィークになれば多くのマシンが走るので路面表層にコンパウンドゴムがコーティングされたように塗り重なり、それでさらに高いミューを発揮できるようになる。「路面がインプルーブ(「良くなる」の意味)される」までタイムアタックを待つ、という策が取られる理由だ。
対してラインを外れると、骨材が浮き出ていて路面の剛性が低下しミューが下がってくる。常に安定した路面を保つためにはメンテナンスが重要だが、コストもかかるので表面の清掃程度で済まされてしまうことが多い。骨材の浮き出た部分は逆に雨天では水はけがよくグリップが高まる。ウエット時に意図的に通常の走行ラインを外し、普段誰も走らないラインを取るとタイムが向上するのはそのためだ。
また路面インプルーブも複数のタイヤメーカーが競うカテゴリーでは台数の多いメーカーのタイヤにとってはインプルーブするが、少数のメーカーにとっては他社のラバーをピックアップしてしまい、ミューの低下に振動の発生などの問題を引き起こしてしまう。ワンメイクのタイヤで競うカテゴリーとは分けて考える必要があるのだ。
また夏場の高温下で路面温度が60℃を超える高温時には表層の硬度が低下しミューが下がる。冬の低温時には骨材の混在剛性が高くミューが上がり、さらに湿度も関係する。サーキットの舗装は一様に見えても、生き物のようにミューが変化するので、その変化を見抜き、適切なセットアップとドライビングを見出だせた者が勝者になり得るのだ。
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みんなのコメント
今では砂利道を探すのも難しいほど日本の舗装率は驚異的な高さである。