現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > the「燃費」容量24Lタンクで夢見る冒険ツアラー ホンダ「CRF1100Lアフリカツイン・アドベンチャースポーツES DCT」実走計測!!

ここから本文です

the「燃費」容量24Lタンクで夢見る冒険ツアラー ホンダ「CRF1100Lアフリカツイン・アドベンチャースポーツES DCT」実走計測!!

掲載 更新 1
the「燃費」容量24Lタンクで夢見る冒険ツアラー ホンダ「CRF1100Lアフリカツイン・アドベンチャースポーツES DCT」実走計測!!

■意外にもビッグファミリーな「アフリカツイン」たち

 2016年、長い沈黙を破って復帰したホンダの大型アドベンチャーバイク「Africa Twin(アフリカツイン)」を、世界のアドベンチャーバイクファンは喜んで迎えました。その人気をしっかりキャッチアップすべく、2018年にはマイナーチェンジを果たし、そして2020年モデルとして、現行の「CRF1100Lアフリカツイン」シリーズへとキープコンセプトのフルモデルチェンジを受けています。

ホンダ「CRF300 RALLY」登場 大容量タンクを備えつつも4kgの軽量化を実現

 2021年1月現在、国内で販売される「アフリカツイン」ファミリーは、燃料タンク容量、サスペンション、クラッチ付きMT、DCTなどの装備違いにより、全10バリエーションから選択できます。

 今回は、冒険ツアラーあるあるで「満タン〇〇kmは走る」という夢広がる皮算用を実際にthe「燃費」ルートで調べてみました。乗り出したのは、前185mm、後180mmというホイールトラベルを持つ「CRF1100Lアフリカツイン・アドベンチャースポーツES<DCT>」で、売価的には税込205万7000円という、シリーズのトップランカーです。

■嬉しい容量24Lタンク、しかもレギュラーガソリンOK!!

 海外ブランドのアドベンチャーモデルのほとんどがプレミアムガソリンを要求するのに対し、アフリカツインはレギュラー指定です。ガソリンスタンドにあるデジタル表示されたレギュラー、ハイオクの価格表示や、好むと好まざるとに関わらず単価の高い高速道路のサービスエリアでの給油も、ちょっと嬉しい気分になるのも事実。もちろん、それは「燃費がよければ」という条件も加わりますが。

 カタログによると「CRF1100Lアフリカツイン」シリーズの燃費は、定地燃費値(60km/h走行、2名乗車時)が32km/lで、WMTCモード値(クラス3、サブクラス3-2、1名乗車時)が21.3km/lであり、これはMT、DCT、スタンダードモデル、アドベンチャー・スポーツともに共通です。

 先代より排気量は998ccから1082ccへと増えていますが、カタログ値では定地燃費値は同じ、WMTC値も21.6km/lからコンマ3ポイントダウンにとどめたのは立派と言えるでしょう。

 the「燃費」では走行距離、平均燃費とももメーター内にあるトリップメーターと平均燃費計の数値をもとにしています。燃費計測は、市街地1セクション、高速道路2セクション、ツーリングルートである快走路を3セクションで計測。毎回同じテストルートを走り、他機種でテストをしたペースとムラがないよう心がけ、低燃費記録に特化した運転はせず、交通状況とその時の流れに合わせた走りをしています。

■市街地燃費は意外に伸びず……な印象

 クラッチ操作不要のDCTモデルでは、もっともベーシックな「AT」モードの「D」モードで走行しました。ライディングモードは「TOUR」です。市街地走行燃費は都内外苑周辺から国道246号線を都心方向へ、そのまま数寄屋橋、銀座、晴海を抜け首都高湾岸線沿いの国道357号線東雲周辺までを計測しています。

 午前9時半スタートだったので、朝のラッシュは一段落。2500rpmほどでシフトアップを続けるDCTは、低い回転域を使いながら持ち前のトルクが生む加速はなかなか。燃費も期待したのですが、信号待ちが長く、結果は15.3km/lという結果に。同区間でスズキ「V-Strom 1050XT」の場合は16.3km/lでした。市街地走行は12.2kmと短く、イッパツ勝負で信号待ちのタイミングも影響するため、過去の経験では青信号が連続すると燃費も2km/lほど伸びることもあるので、印象としては「だいたい同じぐらい」とうものでした。

■高速道路でクルーズコントロール機能は、やっぱりありがたい!

 高速道路燃費の計測は2回行ないます。1回目の往路はアクア連絡道「木更津IC」から、館山道「富浦IC」出口直近のコンビニエンスストアの駐車場まで、53.4km区間で計測します。

 制限速度は80km/hから100km/hへ、また80km/hとなってから70km/hへと変化する区間で、アップダウンが多く、平坦路が少ない印象です。この往路区間では26.7km/lを記録しました。

 スロットルバイワイヤーとなりアクセル操作力が先代よりも軽くなったものの、やはりクルーズコントロールの恩恵は有り難く、ほぼ全線で活用しています。また、ウインドプロテクション性能が高いアドベンチャースポーツだけに、快適度はさすがです。

 高速道路燃費計測2回目となる復路は、館山道「富津中央IC」からアクア連絡道「木更津金田IC」までの区間25.2kmです。この区間の制限側道は100km/hから80km/hとなり、アップダウン区間が100km/h制限、平坦路が多いアクア連絡道が80km/h制限となります。この区間の燃費は25.9km/lでした。2区間の平均燃費は26.3km/lとなり、以前計測した「V-Strom 1050XT」は平均25.9km/lでした。

■DCTならでは! シフトプログラムの違いが数値に出た!?

 快走路燃費は、房総半島南部の一般道を3つの区間に分けて計測しています。

 区間1は、高速道路燃費計測後の「富浦IC」直後からほどなく内陸に入り、安房グリーンラインを経由して半島南端エリアへ。一部平坦区間があるものの、グリーンラインはアップダウンが連続するルートです。この21.6km区間ではのんびり走る車の追走時間が長く、その速度と上り区間の関係でDCTのシフトプログラムが4速、5速走行が多かったためか意外に伸びず、22km/lでした。

「AT」モードから「MT」モードにすれば6速に入るのですが、「AT」モードの「D」モード選択だと5速ホールドが多かったのが印象です。そのためか、MTミッションで6速走行ができた「V-Strom 1050XT」がこの区間で記録した25.2km/lと差が出る結果になりました。ちなみに「CB1300SF SP」では、この区間6速走行がほとんどで22.5km/lでした。

 DCTは燃費悪いの? と結論付けるにはまだ早い! ということで、区間2の南端エリアから国道410号、県道34号を経由して「大山千枚田」まで。アップダウンはありながら流れが良く(といっても、この日の区間1とメーター読み5km/hから10km/h程度の差)、6速ホールド区間が多かったこともあり、38.6kmを走行して燃費は26.4km/lでした。ここでは「V-Strom 1050XT」の25.7km/lを上回り、「CB1300SF SP」の23.6km/lもラクラク超えています。

 快走路区間3は「大山千枚田」から県道183号線もみじロードを経由し、館山道「富津中央IC」までの26kmで計測します。この区間もアップダウンが多く、ワインディングがあるためライダーには人気のルートです。区間1同様ペースと上りの関係から5速ホールドの時間が長く、結果は23.9km/lに。「V-Strom 1050XT」が26.8km/lだったことから、わずかにペースアップしても6速を多用することで燃費が好転する傾向が解りました。

■一度、MTモデルでも検証してみたい

 DCTモデルの特性が解った今回、アフリカツインのMTモデルがどうなのか、興味が沸きました。参考まで、市街地走行の燃費計測後、アクアライン経由で木更津まで移動した37.3km区間、交通量が多いながらも70km/hから80km/hで移動できた区間では27.7km/lと、ポテンシャルは確認ズミ。ペースが落ちるとしっかりシフトダウンするDCTの特性が、結果的に下振れする場面もあった、というのが今回の結論になります。

■ホンダ「CRF1100L Africa Twin Adventure Sports ES DCT」燃費結果総合評価:☆☆☆☆★(ホシ4つ)総走行距離:177km市街地:15.3km/l高速道路:26.3km/l快走路:24.1km/l

こんな記事も読まれています

市川團十郎がF1日本GP公式アンバサダーに就任。決勝前セレモニーで歌舞伎舞踊を披露へ
市川團十郎がF1日本GP公式アンバサダーに就任。決勝前セレモニーで歌舞伎舞踊を披露へ
AUTOSPORT web
外環道「東名~湾岸」延伸計画はどうなった? 夢の「第三京浜直結」も!? 超便利な環状ルート「最後の1区間」がなかなか進展しない「最大の理由」とは
外環道「東名~湾岸」延伸計画はどうなった? 夢の「第三京浜直結」も!? 超便利な環状ルート「最後の1区間」がなかなか進展しない「最大の理由」とは
くるまのニュース
日産「新型エルグランド」いつ登場!? 唯一無二の「ターボエンジン」も搭載か? 王道の「キング・オブ・ミニバン」“全面刷新”に期待高まる!
日産「新型エルグランド」いつ登場!? 唯一無二の「ターボエンジン」も搭載か? 王道の「キング・オブ・ミニバン」“全面刷新”に期待高まる!
くるまのニュース
KTMのスーパースポーツ最大排気量モデル 「990 RC R」市販予定車公開
KTMのスーパースポーツ最大排気量モデル 「990 RC R」市販予定車公開
バイクのニュース
JAOS、レクサスLXで「BAJA 1000」参戦、過酷なオフロードレース制しクラス優勝
JAOS、レクサスLXで「BAJA 1000」参戦、過酷なオフロードレース制しクラス優勝
レスポンス
レンタル819の新店舗「レンタル819高円寺」が12/6にオープン!
レンタル819の新店舗「レンタル819高円寺」が12/6にオープン!
バイクブロス
イイクルマが多すぎて選べねぇ! [日本車]って結局どれが完璧に近いん? 
イイクルマが多すぎて選べねぇ! [日本車]って結局どれが完璧に近いん? 
ベストカーWeb
トヨタ「GR86」の海外での評価は? 500万円ではまだ売り手つかず…プレ値がつくのはもっとずっと先になりそうです
トヨタ「GR86」の海外での評価は? 500万円ではまだ売り手つかず…プレ値がつくのはもっとずっと先になりそうです
Auto Messe Web
【カワサキ】「カワサキ プラザ福岡東」がリニューアルオープン!
【カワサキ】「カワサキ プラザ福岡東」がリニューアルオープン!
バイクブロス
ポール・トゥ・ウインのラッセル「ほぼ完璧な週末。フライトをキャンセルしてパーティだ!」メルセデス/F1第22戦
ポール・トゥ・ウインのラッセル「ほぼ完璧な週末。フライトをキャンセルしてパーティだ!」メルセデス/F1第22戦
AUTOSPORT web
【車名がプラドからランクル250に】ガソリンモデル試乗で見えたランクルの原点!
【車名がプラドからランクル250に】ガソリンモデル試乗で見えたランクルの原点!
AUTOCAR JAPAN
ミズノ、新型ドライビングシューズ「BARECLUTCH L」発表…高級感と機能性を両立
ミズノ、新型ドライビングシューズ「BARECLUTCH L」発表…高級感と機能性を両立
レスポンス
チャンピオン会見、サプライズ、シャンパンファイト。フェルスタッペン4連覇の現場を写真で振り返る
チャンピオン会見、サプライズ、シャンパンファイト。フェルスタッペン4連覇の現場を写真で振り返る
AUTOSPORT web
6速MTあり! 660ccの新型「軽量スポーツモデル」初公開! 超パワフルな「81馬力」エンジン搭載した「2シーター仕様」が発表! 爆速の「新型タイガースポーツ660」来年2月に発売へ!
6速MTあり! 660ccの新型「軽量スポーツモデル」初公開! 超パワフルな「81馬力」エンジン搭載した「2シーター仕様」が発表! 爆速の「新型タイガースポーツ660」来年2月に発売へ!
くるまのニュース
F1デビューのジャック・ドゥーハン、カーナンバーはライコネン継ぐ「7」に決定。同期昇格アントネッリは12番
F1デビューのジャック・ドゥーハン、カーナンバーはライコネン継ぐ「7」に決定。同期昇格アントネッリは12番
motorsport.com 日本版
レクサス新型「エレガント」発表! 最安価な「“5人乗り”コンパクトSUV」! 全長4.1m級の“最小レクサス“「LBX」が販売店でも話題に
レクサス新型「エレガント」発表! 最安価な「“5人乗り”コンパクトSUV」! 全長4.1m級の“最小レクサス“「LBX」が販売店でも話題に
くるまのニュース
乗る? 否! 着こなす! 軽でこんなに楽しめるのって[ダイハツ・コペン]くらいじゃね?
乗る? 否! 着こなす! 軽でこんなに楽しめるのって[ダイハツ・コペン]くらいじゃね?
ベストカーWeb
ミツオカの新型「M55」が808万5000円で申込受付開始! 2025年モデルは100台限定で6MTのみ…全国のミツオカ販売拠点へ急げ!
ミツオカの新型「M55」が808万5000円で申込受付開始! 2025年モデルは100台限定で6MTのみ…全国のミツオカ販売拠点へ急げ!
Auto Messe Web

みんなのコメント

1件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村