スーパーGTのレースにおいて最も顕著な活躍を見せたメカニックを称える『ZFアワード』の、2021年第4戦もてぎにおける受賞者が発表。GT300クラスで優勝した2号車muta Racing Lotus MCのメカニックたちに同賞が与えられた。
2014年にスタートしたZFアワードはこれまで、GT300を中心に様々なチームが受賞してきた。昨年は、学生メカニックを束ねて見事シリーズタイトルを獲得した56号車リアライズ 日産自動車大学校 GT-Rが“シリーズ賞”に輝いた。
■【スーパーGT】ライバルの追撃振り切り勝利した2号車ロータス「抜かれることはないと思っていた」と阪口良平
今回2号車は17番手からのスタートとなりながらも、各車がルーティンのピットストップを済ませる中ステイアウトを続けて首位に浮上。FCY(フルコースイエロー)が発出されてピットレーン入口がクローズとなる直前のタイミングでピットインしたことにより、ピットのロスタイムを最小限に抑えることができ、首位でコースに戻った。
その後2号車はライバルからの猛追を受けたものの、最後までポジションを守りきりトップチェッカー。ドライバーの加藤寛規は、レースが開催されなかった2ヵ月の間にチームが様々な分析を行なっていたことを明かし、そういった取り組みがマシンのポテンシャル向上に寄与したと語っていた。
2号車の受賞理由としては、FCY発出直前という絶妙なタイミングでピットインさせ、さらにタイヤ無交換で送り出すという判断がジャンプアップに繋がっただけでなく、首位浮上後もライバルからの追撃に耐え得るだけのマシンに仕上げたことが理由のようだ。
受賞に際し、後半スティントを担当した阪口良平は「17番手スタートから勝てたのは、ドライバーだけの力ではなくチーム全体の力であることは誰から見ても分かると思います。みんなの勝利ということで、みんなで喜びたいと思います」とコメント。またメカニックの石原尚佳氏は「僕たちはサポートに徹するだけでした。タイヤ交換もせず、確実にドライバーを送り出したいという一心でしたが、良い結果になってよかったです」と語った。
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