もくじ
どんなクルマ?
ー クーペの素晴らしい部分を受け継いだスパイダー
どんな感じ?
ー 軽量でスキのない構成
ー 比類のないパフォーマンスと実用性
「買い」か?
ー 現時点で最良のコンバーチブル・スーパーカー
スペック
ー マクラーレン600LTスパイダーのスペック
初試乗 ルノー・メガーヌR.S. トロフィー 機敏で個性的なホットハッチに
どんなクルマ?
クーペの素晴らしい部分を受け継いだスパイダー
昨年の英国ベスト・ドライバーズカー・コンペティションは例年にないほどツワモノ揃いで、幅広いセグメントのクルマの中からマクラーレンが初優勝したことは、読者ならご存知のかたも多いだろう。マクラーレン600LTがフェラーリ488ピスタを2位に下した一方で、セグメント最良と目されていたポルシェ911 GT3 RSは表彰台にすら上がれないという、混戦となった。
日進月歩のスーパーカーの世界にあって、マクラーレン600LTには、クーペボディに続いてコンバーチブルのスパイダーバージョンが登場した。ベースとなったクーペボディのクルマからの妥協は一切なく、多くのサーキットで優れたラップタイムを残してきたクーペと同等の、素晴らしいパフォーマンス水準を獲得しているに違いない。マクラーレンのやることだから期待できる。
600LTスパイダーの基本的なスペックは、クーペに準じている。エンジンはマクラーレンではおなじみのツインターボV8エンジンで、最高出力は600psに設定されている。サスペンションは標準より低く硬くチューニングされ、トレッドもワイド化。排気口はリアハッチ上部から顔を出し、時々炎をあげる。車内には各所に軽量化のために変更された痕跡が見て取れる。すべて、良い感じだ。
570Sコンバーチブルをベースにしたスパイダーと同様に、600LTスパイダーも超軽量リトラクタブル・ハードトップを備え、開閉に要する時間は15秒。40km/hまでのスピードで作動することができる。570Sスパイダーとの大きな違いはリアデッキ部分で、LTの名前の通りロングテール化されており、空力的な向上が図られている。全長は、570Sスパイダーよりも600LTスパイダーの方が27mmほど長くなっている。仕上がりに期待が高まる。
どんな感じ?
軽量でスキのない構成
600LTスパイダーは570Sスパイダーと比較して100kgも軽量化されている。多くのコンバーチブルモデルと異なり、マクラーレン製の極めて軽量なカーボンファイバー製のシャシーは、ルーフをなくしたことによる剛性確保のための補強を必要としないことに加えて、サスペンションやエグゾースト周りを軽量なものに置き換え、ガラスの厚さを薄くし、カーボンファイバー製の部位を増やすなどして達成している。車重増を招くようなオプション、エアコンやステレオ、フロント車高リフト機能などを装備しない、最も簡素化された状態での乾燥重量は1297kgとなっている。多くの人は望まないとは思うけれど。
マクラーレン600LTが競争の激しかった2018年のベスト・ドライバーズカーでトップを飾ったのだから、このスパイダーもすでに今年の優勝候補であることは間違いなさそうだ。概してコンバーチブル・モデルは不利な場合が多いことは確かながら、それは補強に伴う重量増や運動性能での妥協が見られるから。しかしマクラーレンのスパイダーの場合、先述の通りそれは当てはまらない。
走行パフォーマンスでのベンチマークとなるのは、よりパワフルで、象徴ともいえる地位を築いている675LTスパイダーだといえるだろう。マクラーレンのエンジニアによれば、新開発のひと回り小さく軽量で、俊敏性を高めた600LTは「675LTスパイダーとほぼ同等のパフォーマンスを発揮します」と話していた。
クルマの構成はすべてにおいてスキがない。パワートレインは鋭く回りたがりの性格で、車内を豊かなノイズで満たしてくれる。ルーフを下げれば、シート直後の薄いガラス製のウインドディフレクターを立てていても、2本のエグゾーストはドライバーのすぐ背後に位置するから、耳元で豊かな美声を味わうこともできる。
比類のないパフォーマンスと実用性
エンジンと7速デュアルクラッチATは素晴らしいコンビネーションを生んでいる。トランスミッションは追い越し加速時など、よりパワーが必要でアクセルに触れると、それを察知したかのように変速してくれる素晴らしい感受性を持っていると思う。もちろん、少しおふざけをしたい時にも、しっかり応えてくれる。クルマは常にレスポンシブで、イキイキとした感覚で溢れている。
特注のピレリPゼロ・トロフェオRタイヤの性能にも助けられているとはいえ、グリップも素晴らしい。グリップ力自体は突出しているわけではないものの、実際のコントロール性には余裕が感じられる。ハンドリングの正確性は高く、ステアリングの重さも最適。他のロードカーでは味わうことができない、豊かなフィーリングとフィードバックを提供してくれる。
そしてロードカーとして、600LTスパイダーが備える実用性も忘れてはいけない。シャシーとパワートレインのモードをノーマルにしておけば、驚くほど民主的に走れる。確かに騒がしいクルマではあるものの決して耐え難いものではないし、サスペンションのしなやかさも充分で、スピードバンプを超えても背中に響くような振動は上手に吸収してくれる。ちなみに、シャシーとパワートレインそれぞれで、スポーツとトラックを選択が可能だ。
エアコンとステレオを選択すれば、最大のライバル、ポルシェ911 GT3RSを超える実用性の高さを備えた、公道を走れるサーキットマシンが完成するだろう。インテリアはスポーティなアルカンターラに包まれ、エクステリアの雰囲気と素晴らしいマッチングを見せている。
「買い」か?
現時点で最良のコンバーチブル・スーパーカー
マクラーレン600LTスパイダーを購入するということは、現在購入できる最良のコンバーチブルのスーパーカーを手にすることを意味する。しかも、それ以上に多くのハードトップモデル、クーペのスーパーカーよりも素晴らしい爽快さをも体感させてくれるに違いない。
ただ残念なことに、マクラーレンによれば、600LTスパイダーの生産台数は、多くても750Sスパイダーの生産量の25%程度となる予定だという。しかも生産期間も極めて短いようだ。間もなくラインが動き始めるから、本当に興味のある読者は急いだ方が良いだろう。
マクラーレン600LTスパイダーのスペック
■価格 20万1500ポンド(2861万円)
■全長×全幅×全高 4600×1930×1190mm
■最高速度 323km/h
■0-100km/h加速 2.8秒
■燃費 8.2km/ℓ(WLTP複合)
■CO2排出量 276g/km
■乾燥重量 1404kg
■パワートレイン V型8気筒3799ccツインターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 600ps/7500rpm
■最大トルク 65.5kg-m/5500-6500rpm
■ギアボックス 7速デュアルクラッチ・オートマティック
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