フェラーリはF1開幕戦オーストリアGPにおいてシャルル・ルクレールが荒れたレースを乗り切って2位を獲得したものの、マシンパフォーマンスで苦戦していることは明らかだった。特にセバスチャン・ベッテルはQ2敗退、決勝では10位と非常に苦しんだレースとなった。
彼らは当初、第3戦ハンガリーGPでマシンへアップデートを導入する予定だった。しかし開幕戦の苦戦で火がついたのか、1週間後の第2戦シュタイアーマルクGPへ前倒しでアップデートを持ち込んできた。
■F1メカ解説|フェラーリ、第2戦に新型フロントウイング投入。パフォーマンス改善なるか?
ベッテルはアップデートされたマシンでシュタイアーマルクGP初日に挑んだが、FP2でのタイムは16番手。ウイリアムズの2台に挟まれる位置に留まった。
しかしベッテルによると、マシンの感覚はアップデート前後で“別のマシン”であり、1週間前の開幕戦と比較しても非常に良くなっているという。
「タイムシートを見ると、ラップタイムの面では素晴らしい1日ではなかったと思うかもしれない。ただラップタイムが(トラックリミット違反で)抹消されたことは明らかだ」
ベッテルはそう語った。
「明日は雨が降ると予想している人もいるから、日曜日の予選に向けて準備をしていただけだよ」
「僕らの方としては、主な関心事は持ち込んだアップデートがどうなのかという点だった。ひとつひとつ取り付けていったけど、ポジティブな様子だった。ただまだ様子を見る必要はあるし、マシンがベストの状態になるウインドウを見つける必要もあるんだ」
「いくつかのモノを試してみた。ブレーキについても色々と試してみたんだけど、まだいいリズムを掴んでいく必要があるね。ただそれでも、今日は既にかなり良くなっていると感じている」
またベッテルはレースで燃料を多く搭載した状態のマシンに不満を漏らしていた。しかしその点についても大きな前進があったようだ。
「今日一日、マシンはすぐに違ったモノになった。そしてそれを把握することが出来た」
「そうした大きな違いがあるからアップデート前後を比較するのは本当に難しい。僕としては当然だけど、このままでいてくれることを願っている」
なお予選の行なわれる土曜日は荒天の予報も出ており、セッションが日曜朝に順延される可能性がある。それも不可能だった場合はFP2のタイムでグリッドが決定されることになる。
ドライかウエットのどちらの予選を望むかと聞かれたベッテルは「恐らくウエットだ。それだとチャンスが増えると思う」と答えた。
「どうなるか見てみよう。誰も走れないくらいなコンディションなら話は別だけどね。だけどただのウエットなら混ざっていけると思う」
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