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我が道を行く!「流行なんて関係ねぇ」 時代に媚びなかった車3選

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我が道を行く!「流行なんて関係ねぇ」 時代に媚びなかった車3選

■我が道を突き進んだクルマたちを振り返る

 現在、日本の自動車市場ではSUVや軽ハイトワゴンが人気となっており、かつてはステーションワゴンやクロスカントリー4WD車などが売れたことがあります。

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 大ヒットするクルマがあると各メーカーが追従し、流行を形成しますが、なかには流行など気にせずに販売されたクルマも存在。

 そこで、時代に媚びることなく志が高かったクルマを3車種ピックアップして紹介します。

●三菱「デボネア」

 1964年にデビューした三菱のフラッグシップセダン「デボネア」は、5ナンバーサイズでありながら、1960年代のアメリカ車のような外観で、独特な風格を持ったモデルです。

 当時としては高い静粛性を誇った室内と、2リッター直列6気筒OHVエンジンの滑らかな加速は、高級車にふさわしいものでした。

 しかし、全グレードが6気筒エンジンだったことで、当時の競合となるトヨタ「トヨペット・クラウン」や日産「セドリック」、プリンス「グロリア」などに比べ車両価格は高額で、販売は低迷。

 そこで、1976年のマイナーチェンジで2.6リッター直列4気筒エンジンに換装されましたが、販売台数の大幅な向上には至りませんでした。

 それ以降は大幅なアップデートがおこなわず、時間が止まったような古風なデザインのまま、初代デボネアは1986年まで22年間も生産され、近代的なデザインと装備の2代目へとバトンタッチします。

 その古風なデザインが生産終了後に再評価され、後に中古車の人気が高くなる現象が起き、なかでも1972年まで生産された、左右三角窓付きでL字型テールランプのモデルは、その希少性からとくに人気となりました。

●日産「サニートラック」

 1966年に発売されたダットサン「サニー」は、日産の大衆車の原点といえるモデルです。

 当初2ドアセダンのみだったボディも4ドアセダン、2ドアクーペ、2ドアライトバンが追加され、1967年にはピックアップトラックをラインナップするなど、高度成長期のクルマに対するニーズを満たすことで、ヒットします。

 1970年に2代目にモデルチェンジすると、ライバルのトヨタ「カローラ」に対抗して、低回転域から高回転まで軽快に回る1.2リッター直列4気筒OHV「A12型」エンジンを搭載し、モータースポーツの世界でも活躍。

 2代目も初代と同様に多くのボディタイプが設定されましたが、なかでも1971年に発売された「サニートラック」は、使い勝手と経済性の良さから好評を博し、1973年にサニーがモデルチェンジしてもトラックはそのまま形を変えず販売が継続されました。

 その後、環境対応やフロントフェイスの意匠変更がおこなわれましたが、それ以外に大きな変更なく、1994年に販売を終了。

 生産が終了した後もクラシカルなデザインや、希少な小型FR車ということから一定の人気を保ち、現在もファンが数多く存在します。

 個人商店や中小企業を中心に売れていたことから現存している台数が多く、いまではサニートラックを専門に扱うショップがあるほどです。

 なお、サニートラックは南アフリカで「バッキー1400」という車名で、2008年まで現地生産が続けられ、じつに37年間も生産されたことになります。

■売れなかったけどコンセプトは優秀だった軽自動車とは!?

●ダイハツ「ソニカ」

 2006年に発売されたダイハツ「ソニカ」は、軽自動車の主流が室内空間の広いハイトワゴン/トールワゴンに移行しつつあるなかで、デザイン性と優れた走行性能を追求したモデルとしてデビューしました。

 ターゲットユーザーは比較的若いカップルで、最高出力64馬力を発揮する660cc直列3気筒ターボエンジンによる余裕ある走りと、1470mmに抑えられた低い全高によるスタイリッシュなフォルムを実現。

 さらに、風切り音やロードノイズを低減させる技術を随所に採用して静粛性を向上させるなど、軽スペシャリティカーをコンセプトとしていました。

 また、電子カードキーによるドアの解錠や施錠、ならびにエンジンの始動と停止が可能なキーフリーシステムを全車に標準装備し、一部グレードには花粉除去モード付きのオートエアコンやクリーンエアフィルター、 セキュリティアラームが採用されるなど、当時は軽自動車の水準を上まわる充実した装備でした。

 しかし、クオリティの高さの割にソニカの販売は低迷。発売からわずか3年後の2009年に販売を終了し、後継車はありませんでした。

 ソニカは高く評価されたものの売れませんでしたが、現在、軽ワゴンが高級化することを先取りしたモデルだったのではないでしょうか。

※ ※ ※

 クルマに限ったことではありませんが、流行はいつか終わりが来て、ミニバンのように定番化する商品もありますが、なかには廃れてしまうものもあります。

 たとえば、1990年代初頭に起きた「RVブーム」では、高額かつ燃費も悪いクロスカントリー4WDが大ヒットしました。

 このブームをけん引したのは三菱「パジェロ」といわれていますが、ブーム終焉以降は販売台数が低迷し、2019年夏に国内販売を終了。

 クロスカントリー4WD車は各社が販売していましたが、いまではトヨタとスズキ以外は、国内市場から撤退してしまいました。

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みんなのコメント

8件
  • 「トヨタ・プレミオ/アリオン」も、セダンが消えつつある近年においても、5ナンバーセダンを守り通している。
    2001年にデビューしてから、プラットフォームをキャリーオーバーして 2代目に移行しても、5ナンバーセダンを継続した。
    現行のカローラセダンが発売された時、終売が噂されたが、今や貴重な5ナンバーセダンとなった「アリオン」「プレミオ」を、結局残すことになった。
  • いすゞ・フローリアンもモデル末期にはそんな感じだったけどな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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