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メルセデス・ベンツAクラス 詳細データテスト 電動化の恩恵は大 速さも燃費も向上 静粛性は要改善

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メルセデス・ベンツAクラス 詳細データテスト 電動化の恩恵は大 速さも燃費も向上 静粛性は要改善

はじめに

ここ数年の英国市場において、プレミアムブランドには悩みがあった。メルセデスの浮沈は、それをよく物語っている。

【画像】写真で見るメルセデス・ベンツAクラスとライバル 全17枚

パンデミック以前には7.5%あった新車市場でのシェアは、2022年には5%ちょっとまで落ち込んだ。購買層が、よりフレッシュでトラディッショナルではないブランドへ移行したのが原因だ。競合メーカーの販売状況も似たようなものだ。しかし、少なくとも英国では、BMWとアウディの落ち込み幅はメルセデスほどではない。

そんな中、メルセデスは立て直しを図るための頼もしいカードを切ってきた。コンパクトプレミアムハッチバックの現行Aクラスは2018年以来、英国の年間販売台数ベスト5から外れたのが1度のみという実績の持ち主だ。

プレミアムコンパクトクラスで、Aクラスより売れていたのは長らくミニだけだった。最近ではそこにテスラのモデル3とモデルYも加わったが、アウディやBMWに肩を並べるようなモデルはなかった。

そんなAクラスが、モデルライフ後半を迎えるにあたってマイナーチェンジを実施した。メカニカル面の改良や装備のアップグレード、わずかながらも明らかなスタイリング変更を受け、コンパクトカー購買層の大部分が、このクルマを候補に入れ続けることになるだろう。

とはいえ、パワートレインは一般的なガソリンとディーゼルの内燃エンジンが中心で、それにPHEVが加わるラインナップだ。今回は中間グレードのガソリン+マイルドハイブリッドを積む、A200をテストする。

意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆

メルセデスは、予想通りの軽いタッチで、装いを手直ししてきた。全車標準装備となったLEDヘッドライトはルックスを見直し、売れ筋のAMGラインは新デザインのホイールと、スリーポインテッドスターがモチーフのメッシュ形状を取り入れたグリル専用形状のリアディフューザーを採用した。

おそらく、もっとも外観が変わった仕様はメルセデスAMG A35 4マチックだろう。より上位の機種であるA45 Sの、アグレッシブなパフォーマンス志向のスタイリング要素を引き継いでいる。

エンジンに特異なところはない。だが、ボディカラーにはフレッシュな新色が加わった。ローズゴールドと、テスト車に塗られたサンイエローだ。

英国向けのパワートレインは、ラインナップが縮小した。A35とA45 Sを除き、4マチックモデルは設定がなくなり、ディーゼルは150psのA200dのみとなった。

それに伴い、サスペンションの設定もシンプルになった。AMGモデルと、セダンのみとなったPHEVのA250eを除けば、全車同じ仕様で、フロントはヘルパースプリングとツインチューブダンパーを備えたストラット、リアはトーションビームで、ロワード・コンフォートタイプのスプリングを装備している。

ガソリンエンジン車は、A180とA200の2タイプ。いずれも1.3LターボのM282型を搭載。これは数年前、ルノーと共同開発したユニットで、改良型には48Vマイルドハイブリッドが組み合わされた。新たなベルト駆動スターター・ジェネレーターモーターは、発進時に13psのアシストを行い、またエンジンの停止と再始動をスムースにし、より効率的なエネルギー回生と、より長いエンジンを切ってのセイリングを可能にする。WLTP燃費は、改良前に対して0.6km/Lの改善だが、リアルなドライビングでその価値を見出せるかは、このあと確かめてみよう。

トランスミッションはMTが選択肢から消え、全車DCTとなった。エンジンにより、7速と8速を使い分けている。

PHEVのA250eはバッテリーが拡大され、モーター出力が上がり、充電が早くなった。セダンモデルのみの設定となったが、ハッチバックより空力に優れるため、EV走行距離は82kmをマークする。

内装 ★★★★★★★★☆☆

エンジンの整理とMTの廃止に伴い、SE仕様もラインナップから落ちた。キャビンのルックスとフィールには一貫性があり、質感の高さやマテリアルのリッチさ、技術的な上質さを備えていたのだが。

全車とも、10.3インチのディスプレイを2面備えるMBUXインフォテインメントシステムを装備した。センタートンネル上には、MT廃止に伴いレバーがなくなり、実体入力コントローラーも姿を消した。センターコンソールはスッキリした新形状となり、浅いトレーが加わった。その前後には蓋付きの小物入れが備わり、ポケットの中身やホットなドリンクを置いておくことができる。

シートのコンフォートパッケージは標準装備化された。前席は座面の高さと角度が調整可能で、運転席は長さも調整できる。幅広いアジャスト範囲と座面の有効なサポートは、脚の長いドライバーの快適性を高め、すでに良好だったドライビングポジションはさらに改善された。

後席の快適性は、前席ほどではない。スペースはこのクラスのハッチバックの標準的なレベルで、ヘッドルームはフォルクスワーゲン・ゴルフ、レッグルームはトヨタ・カローラのほうが上だ。とはいえ、外観のコンパクトさとデザイン的な魅力、室内の実用性のバランスを考えると、Aクラスがオファーするものはたしかに称賛に値する。

問題は、おかしなほどかさばった室内のドアハンドルだ。後席ニールームを侵食するそれは相変わらずで、改良型においても不満の種となっている。

ステアリングホイールは、インテリアのリフレッシュにおけるもうひとつのトピックだ。そのデザインは、ここ5年ほどのより大型なメルセデスに見られたもので、小型化されたハブと、スイッチを満載したスリムな水平方向のスポークを備えている。

もっとも、われわれとしては、もっとずんぐりした実体ボタンが据え付けられた旧デザインのステアリングホイールのほうが好ましい。新型のタッチ式スイッチは、操舵中に触れて誤操作してしまいやすい。

走り ★★★★★★★★☆☆

マイナーチェンジモデルがロードテストの対象になることはそれほど多くない。それも、改良前にテスト済みであればなおさらだ。それでも、今回は改良前後いずれもテスト対象とすることを決めた。48Vマイルドハイブリッドの有無が、最新の内燃エンジンにどのような効果をもたらすか、はっきり示すことができるだろうと考えたからだ。

この手のシステムは、経済性を大きく引き上げるものではないし、公称の最高出力は上がっていない。2018年の登場時と同じ163psのままだ。しかしピークトルクは、2.1kg−m高まっている。これは新たに加わったスターター・ジェネレーターによるものだ。

その恩恵で、ゼロヨンと48−113km/hのタイムは0.5秒以上短縮された。さらに、固定ギアでの32km/h刻みの中間加速タイムも、だいたい0.5秒くらいずつ縮まっている。このパフォーマンスの向上は、運転していてもそれとはっきりわかるほどだ。さらに、レスポンスやドライバビリティが高まり、速さもシャープになった印象がある。

DCTをベストに働かせるには、ちょっとした注意と、鋭めなスロットル操作が必要に感じる。最初の加速テストはやや遅かったが、トランスミッションがフルスロットルでのテスト方法になじむと、クラッチをより素早く積極的に使うようになり、0−97km/hで8秒を切ることができた。

日常的なドライビングでは、このギアボックスのキビキビしたクラッチ使いに、取り回し時、とくに穏やかな動き出しが求められる場面で、ちょっと苛立ちを覚える。とはいえ、普通に走っていれば、変速の状況はよくなる。キックダウンでわずかなためらいを見せるが、マニュアルモードならよりスマートにシフトできる。

ハイブリッドシステムはまた、1.3Lユニットが見せる低回転時のやや緩いスロットルレスポンスを、効果的に隠してくれる。シフトダウンしなくても、実用面で不足のない勢いをもたらしてくれるのだ。

そのため、今回のA200はほとんどの場合に、じつに元気で激しく走るように感じられる。もっとも、4500rpm以上での回り方がイマイチなのは相変わらずだ。

とはいえ、メカニカルな洗練性がよく感じられるのは低中回転域だ。新型スターターモーターは、アイドリングストップと再始動をスムースに行ってくれる。ブレーキのパワーとペダルフィールも良好だ。

使い勝手 ★★★★★★★★☆☆

インフォテインメント

アップデート版Aクラスは、ツインディスプレイを用いる最新版のMBUXインフォテインメントシステムを採用。センターコンソールのタッチ式入力デバイスがなくなったことは、必ずしもそれほど大きな損失ではないだろうが、そのパッドの周辺にあったショートカットキーの不在は大きく、結果としてシステムの使いやすさはやや低下した。

とはいえ、ディスプレイだけが操作デバイスではない。音声認識での目的地入力は上々で、たいがいは一度で操作できる。メニューのスクロールや機能の切り替えは、ステアリングホイールの左上スポークにあるカーソルコントローラーで、リムから手を離さずに行うことが可能だ。

Apple/Androidとも端末ミラーリングはワイヤレスで、デバイスのワイヤレス充電器も標準装備。このワイヤレスミラーリング、Appleでは安定してうまくいく。

燈火類

自動ハイビーム機能付きLEDヘッドライトは全車標準装備。AMGライン・プレミアムプラスには、フルアクティブのマルチビームが採用される。ロービームのレベルはうまく設定され、ハイビームのパワーもなかなかだ。

ステアリングとペダル

ペダルは、理想的なレイアウトよりやや右側へオフセットしているが、ほとんどのドライバーが窮屈なポジションを取らされることはない程度だ。ブレーキペダルの広さが助けになっている。ステアリングコラムは、チルトもテレスコピックも十分すぎる調整幅がある。

操舵/安定性 ★★★★★★★★★☆

マイルドハイブリッドシステムは、Aクラスの重量を微増させているが、それでもそこそこコンパクトで重心が低いハッチバックだ。テスト車の実測重量は、1400kgを切っている。

これより重いEVやPHEVが市場にあふれている状況を考えると、もっと重い電動化仕様を選ばない限り、Aクラスにはダイナミクス面のアドバンテージあるといえる。事実、マイルドハイブリッド仕様のハンドリングには確かなものがある。

標準装備されたローダウンスプリング付きサスペンションは、良好なボディコントロールと、歯切れのよいシャシーのレスポンスをもたらす。また、AMGラインの18インチホイールとブリヂストン製タイヤは、強力でバランスに優れたグリップを生む。

ステアリングのペースは直感的で、手応えはほどほどに重く、フィールはそこそこ。これらが相まって、気持ちよく走ることができる。トラクションやハンドリングの正確さは潤沢にあり、いわゆるシャシーがパワーに勝っている状態。ローパワーのパフォーマンスカーはこうあってほしい、というようなものになっている。

A200のシャシーは、限界域を探るような走りにおいて、スロットルによるハンドリングのアジャストが自在に効くわけではない。その代わり、ドイツのプレミアムブランドにありがちな、揺るぎないスタビリティがある。

それでも、スタビリティコントロールとトラクションコントロールはたしかに、かなりのコーナリングスピードを許容し、コーナー脱出時のハードな加速を殺すこともない。前輪のトラクションが、エンジンのトルクを上回っている限りは、だが。

日常的な運転では、ハンドリングは十分に刺激的でエネルギッシュで、ジャンクションやラウンドアバウトでは俊敏に感じられる。それでいて、高速道路の速度域で路面をしっかり捉えているフィールにも不足はない。

このクルマの運動性のスポーツ志向なキャラクターには、快適性や洗練性との妥協を強いられたと思わせるところがないわけではない。それでも、これほどうまくバランスをとっているクルマはめったにない。

快適性/静粛性 ★★★★★★★☆☆☆

座り心地がよくサポート性のいいドライバーズシートは、快適性の確固たる基盤となっている。しかしそれも、メルセデスのラインナップがAMG系グレード主体になっているがゆえのことだろう。

A200AMGライン・エグゼクティブは、乗り心地の悪いハッチバックではないが、静粛性には問題がある。しかし、うるさいエンジンを積んでいるというわけではない。

ボディコントロールとハンドリングの精確さに疑問の余地はないが、サスペンションのレートとアクスルのマウントは、路面ノイズをキャビンへ伝えすぎる。113km/h巡航での車内騒音は68dBAだが、温暖なドライコンディションでもこの結果なのだ。

これまでテストしたプレミアムコンパクトハッチの多くは、同じく遮音性に不足が見られ、今回のAクラスよりうるさいものも稀にある。そうはいっても、コンパクトで手頃なクルマに高級感と静粛性に優れた走りを求めるなら、選ぶべきはこのクルマではない。

荒れた舗装では、とくに粗雑な反響音が気になるものの、路面の凹凸による衝撃音はそこまでひどくはなく、バンプへの追従性もまずまずだ。

総体的には、乗り心地の硬いクルマだと言えるだろうし、これくらいが好みだというユーザー層は広いだろう。しかし、もう少し静かにすることはできたはずだ。

購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆

メルセデスの、Aクラスの値付けはこれまでどおりのやり方だ。中間グレードでも、A200はアウディやBMW、フォルクスワーゲンの競合モデルより数千ポンド高い。

もし、最高レベルの運転支援技術やフルアダプティブLEDヘッドライト、ヘッドアップディスプレイやブルメスターのオーディオがほしいなら、さらに高額な仕様を選ばなければならない。それでも、メルセデスの最上位のACCや半自動運転機能は、Aクラスには用意されていない。

この手のクルマで、大きな出費をしてまで自動運転的なシステムを追加したいというユーザーは多くないだろう。しかしそれ抜きでも、プレミアムなポジションであることに変わりはない。それでいて、高価格を正当化できるほど残価率が高いというわけではないのが残念だ。

燃費については、今回の改良で向上が見られる。マイナーチェンジ前のA200シュポルトで計測した数値は平均13.7km/L、ツーリングでは20.1km/Lだったが、今回は平均15.9km/L、ツーリングが21.0km/L。マイルドハイブリッドは、WLTPテスト以上に、リアルな環境での燃費に効くと言えそうだ。

スペック

レイアウト

MFA2プラットフォームは、スティールモノコックの前方に直4を横置きする、前輪駆動ベースのレイアウト。サスペンションはフロントがストラット、リアがトーションビームだが、4WDモデルは四輪独立式となる。

テスト車の前後重量配分は、実測で62:38だった。

エンジン

駆動方式:フロント横置き前輪駆動
形式:直列4気筒1332ccターボ、ガソリン
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ72.2×81.3mm
圧縮比:11.8:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:163ps/5500rpm
最大トルク:27.5kg-m/2000~3500rpm
エンジン許容回転数:6300rpm
馬力荷重比:120ps/t
トルク荷重比:20.2kg-m/t
エンジン比出力:123ps/L

ボディ/シャシー

全長:4419mm
ホイールベース:2729mm
オーバーハング(前):-mm
オーバーハング(後):-mm

全幅(ミラー含む):1995mm
全幅(両ドア開き):3680mm

全高:1423mm
全高(テールゲート開き):1980mm

足元長さ(前席):最大1130mm
足元長さ(後席):720mm
座面~天井(前席):最大1000mm
座面~天井(後席):930mm

積載容量:405~1210L

構造:スティールモノコック
車両重量:1365kg(公称値)/1396kg(実測値)
抗力係数:0.27
ホイール前・後:7.0Jx18
タイヤ前・後:225/45 R18 91W
ブリヂストン・トランザT005MO
スペアタイヤ:なし(パンク修理材)

変速機

形式:7速DCT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:4.46/6.6
2速:2.65/11.3
3速:1.63/18.2
4速:1.11/26.7
5速:0.86/34.6
6速:0.68/43.8
7速:0.55/54.1
最終減速比:4.18:1   

燃料消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:15.9km/L
ツーリング:21.0km/L
動力性能計測時:8.5km/L

メーカー公表値:消費率
低速(市街地):11.1km/L
中速(郊外):17.8km/L
高速(高速道路):20.0km/L
超高速:17.2km/L
混合:17.0km/L

燃料タンク容量:43L
現実的な航続距離:684km
CO2排出量:135g/km

サスペンション

前:マクファーソンストラット/コイルスプリング、スタビライザー
後:トーションビーム/コイルスプリング

ステアリング

形式:電動機械式、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.6回転
最小回転直径:11.0m

ブレーキ

前:305mm通気冷却式ディスク
後:276mmディスク
制御装置:ABS、アクティブブレーキアシスト
ハンドブレーキ:電動、ステアリングコラム右側にスイッチ設置

静粛性

アイドリング:42dBA
全開時(4速):76dBA
48km/h走行時:61dBA
80km/h走行時:64dBA
113km/h走行時:68dBA

安全装備

ABS/ABA/ESP/BSA/LKA
Euro N CAP:5つ星(2018年、A180d)
乗員保護性能:成人96%/子供91%
歩行者保護性能:92%
安全補助装置性能:75%

発進加速

テスト条件:乾燥路面/気温11℃
0-30マイル/時(48km/h):3.1秒
0-40(64):4.3秒
0-50(80):5.9秒
0-60(97):7.8秒
0-70(113):10.3秒
0-80(129):13.2秒
0-90(145):16.6秒
0-100(161):21.4秒
0-110(177):27.5秒
0-402m発進加速:16.2秒(到達速度:142.9km/h)
0-1000m発進加速:29.5秒(到達速度:181.2km/h)

ライバルの発進加速ライバルの発進加速
フォルクスワーゲン・ゴルフ1.5e−TSIスタイル(2020年)
テスト条件:乾燥路面/気温18℃
0-30マイル/時(48km/h):3.1秒
0-40(64):4.5秒
0-50(80):6.4秒
0-60(97):8.3秒
0-70(113):10.9秒
0-80(129):13.9秒
0-90(145):17.5秒
0-100(161):22.6秒
0-110(177):29.0秒
0-402m発進加速:16.5秒(到達速度:140.0km/h)
0-1000m発進加速:29.9秒(到達速度:178.3km/h)

中間加速

20-40mph(32-64km/h):2.5秒(2速)/3.3秒(3速)/5.3秒(4速)

30-50(48-80):3.3秒(3速)/4.5秒(4速)/6.6秒(5速)/12.0秒(6速)

40-60(64-97):3.7秒(3速)/4.7秒(4速)/6.1秒(5速)/8.1秒(6速)/13.3秒(7速)

50-70(80-113):4.4秒(3速)/5.1秒(4速)/6.3秒(5速)/8.0秒(6速)/10.5秒(7速)

60-80(97-129):5.5秒(4速)/6.8秒(5速)/8.6秒(6速)/11.4秒(7速)

70-90(113-145):6.4秒(4速)/7.4秒(5速)/9.6秒(6速)/13.2秒(7速)

80-100(129-161):8.2秒(4速)/8.4秒(5速)/11.0秒(6速)/16.2秒(7速)

90-110(145-177):10.4秒(5速)

制動距離

テスト条件:乾燥路面/気温11℃
30-0マイル/時(48km/h):8.8m
50-0マイル/時(64km/h):24.2m
70-0マイル/時(80km/h):47.1m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.80秒

ライバルの制動距離フォルクスワーゲン・ゴルフ1.5e-TSIスタイル(2020年)
テスト条件:乾燥路面/気温18℃
0-0マイル/時(48km/h):8.5m
50-0マイル/時(64km/h):23.1m
70-0マイル/時(80km/h):45.4m

各ギアの最高速

1速:41.8km/h(6300rpm)
2速:70.8km/h(6300rpm)
3速:114.3km/h(6300rpm)
4速:169.0km/h(6300rpm)
5速:159.3km/h(6300rpm)
6速:225.3km/h(5152rpm)
7速(公称値):225.3km/h(4167rpm)

7速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):2083rpm/2381rpm

結論 ★★★★★★★★☆☆

5年前にテストした、マイナーチェンジ前の4代目メルセデス・ベンツAクラスは、賞賛に値するプレミアムブランドらしい輝きはあったが、実用性とやや荒削りな走りには物申した。その2018年以降、このクルマはかなりの台数が販売された。

そして今回、このメルセデスのエントリーモデルがどれくらい進歩したかを検分して、われわれはいくつかの意義深い改善を確信することができた。

改良型A200のテスト結果からわかったのは、将来が危ぶまれるクルマではあっても、電動化に注目すべきポジティブなインパクトがあるということだ。Aクラスに新規採用されたマイルドハイブリッドは、より運転を楽しくし、洗練性やレスポンスを高め、速さも増し、経済性にも小さからぬ向上をもたらした。

われわれはこのクルマの上質さを増したハンドリングにも感心した。ドライビングのアピールには、小さからぬ影響が感じられた。

A200の弱点は、走行時の遮音性不足と、平均程度に過ぎないキャビンのパッケージング。とはいえ居住性に関する部分は、クルマのサイズを考えれば、騒音問題より許容しやすい。

それらを総合して、われわれは改良型Aクラスをセグメント3位と判定した。新たな進歩はあった。しかし、価格を考えれば、てっぺんを取れる内容であってほしかった。

担当テスターのアドバイス

イリヤ・バプラート独立したタッチパッド式コントローラーはなくても構わないが、その周りのメニューのショートカットボタンは残してほしかった。メニューのカーソルはステアリングホイール左スポークに操作部があるものの、個人的にはタッチ画面で操作する項目が多すぎると感じる。

マット・ソーンダースコンパクトカーにおいて、運転席座面の角度調整がもたらす違いは驚くほどある。ドライバーの快適さだけではなく、後席スペースを稼ぎ出す点においてもだ。自分は身長が190cm近いが、ペダルへ近づけたポジションをとっても、腿が浮いて脚が疲れることがなくなる。

オプション追加のアドバイス

支出を抑えるなら、AMGラインは避け、小径ホイールとヘッドレスト分割式フロントシートのスポーツエグゼクティブを選びたい。ただし、パワートレインはA200にしておきたい。

改善してほしいポイント

・乗り心地は穏やかに。タイヤを変更するか、サブフレームのブッシュをよりソフトなものにするか、さもなくばその両方か。
・膝周りが気になる室内のドアハンドルは、形状変更してもらいたい。
・主なライバルとの価格差は、今の半分くらいになるといいのだが。

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